[DC] 追記あり・尾瀬岩鞍バーティカルキロメーター / Oze Iwakura Vertical Kilometer 2015・プレビュー

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今シーズンの日本のトレイルランニング・シーンの大きなトピックとして、スカイランニングへの注目度が高まったことが挙げられます。今週末の10月10日土曜日に開催される尾瀬岩鞍バーティカルキロメーター / Oze Iwakura Vertical Kilometer(尾瀬VK)は今回初開催のイベントですが、国内外から注目のゲストランナーが出場する注目のイベントです。当サイトではこの尾瀬VKの模様を現地からご紹介します。ぜひTwitterアカウント / @DogsorCaravanFacebookページをフォローして当サイトのレポートをお楽しみください。【追記・ゲストランナー以外の有力選手について追記しました。】

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JapanSkyrunningAssociation-JSA-logo当サイトの尾瀬岩鞍バーティカルキロメーター / Oze Iwakura Vertical Kilometerのレポートはジャパンスカイランニングアソシエーション / Japan Skyrunning Association(JSA)にご協力いただいてお送りします。

会場は群馬県片品村、JSAジュニアシリーズのレースも開催

OzeVK-logo今回の尾瀬VKが開催されるのは冬にはスキーやスノーボードで人気のホワイトワールド尾瀬岩鞍。 そのスキー場のゲレンデを使ったコースは距離5kmで累積標高差1,000mD+という、スカイランニングのバーティカル・カテゴリーの基準を満たす本格的なコース。スタート地点は標高約1,000mで、途中にダウンヒルを挟んで標高1,700mのフィニッシュを目指します。レースとしてはこの距離5kmの「エキスパートコース」のほか、距離3km・累積標高差700mの「チャレンジコース」、距離3kmや1.5kmの「キッズスカイレース」も開催されます。

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尾瀬VKのコース概要図。大会ウェブサイトより。

また、今回の尾瀬VKはジャパンスカイランニングアソシエーション / Japan Skyrunning Association(JSA)2015年ジュニアシリーズに指定されています。高校生はエキスパートコース、中学生はチャレンジコース、小学5–6年生は3kmのキッズスカイレースが対象となっています。

ビッグなゲストランナーの参加にも注目

今回の尾瀬VKには国内外で活躍する有力アスリートがゲストランナーとして参加します。当サイトでもこうしたゲストランナーの表情や声も現地からお伝えする予定です。

  • アンナ・フロスト / Anna Frost(Salomon):ニュージーランド出身の「フロスティ」ことアンナ・フロストはトレイルランニング・山岳ランニングの女子選手として世界トップレベルの実力の持ち主。毎年春に開催される世界選手権的なイベント、Transvulcaniaで2012年、2014年に優勝。最近では昨年のSpeedgoat 50k、今年のHardrock 100で優勝。今年夏にはアメリカ・コロラド州のサワッチ山脈の標高14,000フィート(4,267m)を超える14峰を一気に縦走するチャレンジ、Nolan’s 14を女性として初めて達成(Missy Gosneyとともに)。
  • リッキー・ゲイツ / Rickey Gates (Salomon):アメリカ・コロラド州出身。アスリートとしては2011年のCanadian Death Race 125kで優勝、今年のPikes Peak Marathon 42kで3位などの実績の持ち主ですが、それ以上に世界の様々な山やトレイルを訪ね、その魅力を紹介するライターやフォトグラファーとしての仕事でも知られており、サロモンのビデオシリーズ、Salomon Running TVのナビゲーターとしてもおなじみです。最近ではアラスカで長く続くワイルドな山岳レース、Mount Marathonについて世界のトレイルランニング・コミュニティに紹介しています。
  • マルティナ・ヴァルマソイ / Martina Valmassoi(Salomon):イタリア在住のマルティナはランナーとしてその名前はまだ知られていませんが、スキーを背負って雪山を登り、滑降して降りてくるというスキーマウンテニアリング(スキーモー)で活躍しているアスリート。スキーモーの盛んな欧州でイタリア代表選手としてすでに8年ものキャリアを持つことからその実力もうかがい知れます。ランナーとしてもアメリカのスカイランニングの注目イベントとして先月開催されたThe Rut 50kで女子3位に入賞して注目を集めました。
  • グレッグ・ヴォレ / Greg Vollet(Salomon):フランス出身のグレッグは世界のトレイルランニング・コミュニティではTeam Salomon Internationalのチーム・マネージャーとして有名な存在であり、アスリートとしての活躍だけでなく、山との向き合い方といったカルチャーにおいても注目を集めるサロモンのイメージを作り出した人物です。一方でかつてマウンテンバイクで活躍した非凡な身体能力の持ち主でもあり、昨年のスカイランニング世界選手権として開催されたMont Blanc Marathon 42kでは10位、今年の同レースで14位、先週スカイランニング世界シリーズとして香港で開催されたLantau 2 peaks 23kでは4位という成績を残しています。
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Team Salomonから尾瀬VKに参加するアスリート。左からマルティナ・ヴァルマソイ / Martina Valmassoi、リッキー・ゲイツ / Rickey Gates、アンナ・フロスト / Anna Frost、グレッグ・ヴォレ / Greg Vollet。

  • 宮原徹 / Toru Miyahara(滝ヶ原自衛隊):日本の誇る山岳ランニングのスピードマスター。富士登山競走の大会記録保持者であり、アメリカの伝統ある山岳レース・Pikes Peak Marathonで2013年に優勝。富士登山駅伝では強豪・滝ヶ原自衛隊のエースとして毎年活躍し、今年はチームを3年ぶりに優勝に導いています。今シーズンはそのほかスカイランニング日本選手権・上田VK、アメリカのPikes Peak Ascentで優勝といった成果を残しています。
  • 上田瑠偉 / Ruy Ueda(MountainHardwear / Montrail):こちらもご存知、日本のトレイルランニング界に現れたプリンス。昨年のハセツネ・カップで7時間1分というタイムを叩き出して大会記録を更新。今シーズンもスカイランニング日本選手権・菅平42kで優勝したほか、アメリカのSean O’Brien 100kやウルトラトレイル・デュ・モンブランのCCC 101kにチャレンジしています。ただ、最近のレースで足をケガで傷めており、今回のレースへの出場は微妙かもしれません。
  • 長谷川香奈子 / Kanako Hasegawa (DYNAFIT):日本の女子スカイランナーの第一人者。今年のスカイランニング日本選手権・菅平42kで女子チャンピオンを勝ち取っているほか、経ヶ岳バーティカルリミット、びわ湖バレイスカイレースなどで優勝。海外でも香港で開催された2月のスカイランニング・アジア選手権(MSIG Sai Kung 50 / 28k)で3位、先週のLantau 2 Peaks 23kで11位でした。
Toru Miyahara square

宮原徹 / Toru Miyahara

Ruy Ueda Sugadaira42k 2015

上田瑠偉 / Ruy Ueda

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長谷川香奈子 / Kanako Hasegawa

追記・有力選手紹介

8日木曜日に公開された参加選手一覧から、今回の有力選手についてまとめました。

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女子ではスカイランニングのレースでは実績豊富な岩楯志帆小林知美が登場。岩楯は先週の香港でLantau 2 Peaksを走ったばかり。2週前のウルトラトレイル・マウントフジ / STYがケガからの復帰戦となった大石由美子も出場。さらに今シーズンのスカイランニングのレースで上位常連の上野朋子松浦佐知も。さらに出産でしばらくレースからはご無沙汰だった鈴木博子星野緑も出場します。

男子ではまずスカイランニング、トレイルランニングではおなじみのアスリートが揃います。今年5月のスカイランニング日本選手権・上田VKで2位、3位の渡辺良治加藤淳一。スカイランニング日本選手権・菅平42kで3位の石井克弥。さらに高瀬裕行貝瀬淳佐藤圭介と今年のスカイランニング・ジャパンシリーズで活躍しているランナーの名前が並びます。

そして今回注目が集まりそうなのが自衛官アスリートの皆さん。例年自衛隊チームが圧倒的な実力を見せる富士登山駅伝で活躍した選手が登場します。今年優勝の滝ヶ原自衛隊からはゲストランナーの宮原徹に加えて柳澤隼人高田裕規市川竜太郎第一空挺団小山真一国分自衛隊永里剛毅。富士山を離れて見せる登りの強さに注目したいところ。

5月の上田VKでは大学生やクロスカントリースキーの選手が活躍しましたが、今回もこうしたアスリートが参戦します。名取将大鈴木龍弥菊川惠大吉野大和はすでに各地のトレイルランニング、スカイランニングのレースで頭角を現しています。西田順風はクロスカントリースキーの国内トップレベルのアスリート。そして近江竜之介は中学生でスカイランニングのジュニアレースでは圧倒的な実力を発揮していますが、今回はエキスパートコースで大人に交じって走ります。

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