アンドラ・ウルトラトレイル Andorra Ultra Trail 2017 リザルト #AUTV

ピレネー山脈の中にあるアンドラ公国で先週、今年で9回目となるアンドラ・ウルトラトレイル/Andorra Ultra Trailが開催されました。日本からも今年は過去最多となる60人が参加し、170kmのロンダ・デル・シム Ronda dels Cimsでは日本の丹羽薫 Kaori Niwaが2位となった今年の大会の結果を紹介します。


(写真・170kmのロンダ・デル・シムで女子2位となった丹羽薫 Kaori Niwa。Photo by ©︎ AUTV / Stephane Salerno)

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AndorraUltraTrail-LogoAUTV49カ国から3,000人のランナーが集まった今年のアンドラ・ウルトラトレイル。森林限界を越えたガレたトレイルや両手を使ってよじ登るテクニカルな岩場、残雪や山上の静かな池といった本格的な山岳コースを使った世界有数の大会は日本でも注目を集めていて、今回の日本からの参加者は過去最多の63人に達しました。5日間の大会期間中には425人のボランティアの皆さんがスタッフとして参加。長時間に渡る大会運営を支えました。

今年の大会期間中、最初の三日間は晴れてよい天気に恵まれましたが、土曜日は強い風雨になりました。大会では一時レースを中断したりコースを一部変更して対応しました(ロンダ・デル・シムとミティックは土曜日の正午から午後3時にレースを一時中断、42kのマラトでコースを一部変更)。【追記・風雨によるレースの中断やコースの一部変更について情報を正確なものに改めました。2017.07.14】

大会の模様は毎日午後2時と午後8時半に大会ウェブサイトとFacebookライブでその日のハイライトをライブで配信されたほか、大会のFacebookページTwitterInstagramがたくさんの写真や映像で大会の様子を伝えました。

57%が完走した233kmの新イベント、ユーフォリア Eufòria

ユーフォリア Eufòriaは二人一組で参加する233kmの新レースで今年が初開催。昨年のロンダ・デル・シム Ronda dels Cimsで優勝したナウエル・パセラ Nahuel Passerat(フランス)とジュリアン・モロシロ Julián Morocillo(スペイン)のペアが68時間49分で優勝。チェコから参加したフィリップ・シラー Filip Silarバヴェル・パロンシー Pavel Paloncyが約4時間差の72時間40分で続きました。日本から参加した野間陽子・石井尚久樋口裕之・山本一彦の両ペアはともにスタートから40時間が経過後に77km地点でリタイアしています。スタートした90組のうち、52組・122人(各チームは2人または3人で参加)が制限時間である110時間以内にオルディノの村へフィニッシュしました。

日本から参加した野間、山本、樋口、石井の皆さん(左から右)Photo by ©︎ AUTV / Stephane Salerno

大会を代表するメインイベント、170kmのロンダ・デル・シム Ronda dels Cims

7日金曜日午前7時にスタートした170km(累積獲得高度13,500mD+)のロンダ・デル・シム Ronda dels Cimsはフランスのアントワン・ギュイヨン Antoine Guillonが31時間5分で優勝。今回のギュイヨンは序盤にビビアン・レイノー Vivien Reynaudに1時間のリードを許したものの、その後レイノーが棄権した後は自分のペースで進み続けて勝利を手にしました。ギュイヨンはこの大会では2012年に112kmのミティックで2位、2015年にロンダで6位となっています。2位のペップ・バレスター Pep Ballesterは2時間44分差、3位のヤニック・ゴードン Yannick Gourdonは2位から22分差でのフィニッシュでした。昨年、山本健一に次いで3位だったニコラ・バッシ Bassi Nicola(イタリア)は5位でした。

優勝したアントワン・ギュイヨン Antoine Guillonのフィニッシュ。Photo by ©︎ AUTV

ロンダ・デル・シムを完走した川崎達也 Tatsuya Kawasaki。Photo by ©︎ AUTV / Stephane Salerno

女子のレースは昨年優勝のリサ・ボルザニ Lisa Borzani(イタリア)が38時間14分、男女総合7位でフィニッシュして2連覇を達成しました。ボルザニに続いて女子の2番手を走っていた日本の丹羽薫 Kaori Niwaは40時間42分でオルディノにフィニッシュ。世界屈指の山岳100マイルレースで2位になる快挙となりました。丹羽から1時間34分差での3位はマリナ・プラバン Marina Plavan(イタリア)でした。さらに伴明美 Akemi Ban(日本)は53時間47分で女子8位になりました。2012年、15年優勝のネレア・マルチネス Nerea Martínez(スペイン)、アメリカのミッシー・ゴスニー Missy Gosneyは途中でリタイアとなりました。

ロンダ・デル・シムのスタート。Photo by ©︎ AUTV / Stephane Salerno

ロンダ・デル・シムの表彰台。女子2位の丹羽薫も左端に。Photo by ©︎ AUTV / Stephane Salerno

今回は完走率が46%と厳しいレースとなりましたが、183人目の最終ランナーの一人なったのは日本から参加の神武秀徳 Hidenori Kotakeで63時間28分での完走でした。

最終ランナーとなった神武秀徳 Hidenori Kotakeが63時間28分で完走。Photo by ©︎ AUTV

112kmのミティック

金曜日の午後10時にスタートした112km(累積獲得高度9,700mD+)のミティック Miticは男子はセバス・サンチェス Sebas Sánchez(スペイン)が18時間48分、女子は女子は昨年の83kのセレストレイルで優勝しているアイダ・フォルニエレス Aida Forníeles(アンドラ)が23時間2分でそれぞれ優勝しました。宮﨑喜美乃 Kimino Miyazakiは33時間49分で女子9位でした。

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来年2018年は6月26日〜7月1日に開催

来年で10回目を迎えるアンドラ・ウルトラトレイル/Andorra Ultra Trailは7月第二週だった今年からよりも早い6月最終週の2018年6月26日火曜日から7月1日日曜日に開催。エントリーは今年の11月に開始予定です。当サイトでも大会に関する情報を随時お伝えしていきますので、お見逃しなく。

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