UTMB:Reprise UTMB、「やり直し」UTMBを走る(その1)

昨夜ののスタート後の中止、のスタート前の中止から一夜明けた28日土曜日の朝。我々男塾つながりツアーメンバーは体調を温存するというHuruさんを除いて、急遽この日開かれることとなった、Reprise UTMB、「やり直し」UTMBに参加することに。


大会本部からは、SMSでクールマイヨール行きバスは6時半から順次出発、先着1000人とアナウンスされていたので、我々も6時すぎにはバス乗り場へ。当然ながら乗り場表示や順番待ちの整列などは手が回らず、混乱気味のなかバスは出発。モンブランを横断するトンネルを抜けて40分ほどでクールマイヨールのエイドがおかれている体育館に到着。シャモニーは小雨だったが、クールマイヨールは一転して気持ちのよい快晴の朝。

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10時のレーススタートまで体育館のなかでしばし待機。用意されていた軽食を取りながら待つ。皆、深夜の中止騒ぎで混乱するなか、早朝に起き出してきたはずで、やや疲弊気味。TDSのランナーで前夜早めの移動バスに乗った人たちは結局クールマイヨールの仮眠所で一夜を明かしたとのこと。

とはいうものの、スタート時間が近づくと好天のせいもあってか、徐々に盛り上がってくる。スタートを待つ我々を見つけたニューハレ芥田さんも、こうなったらタイムやペースにこだわらず素晴らしい景色を楽しんで行こう、と声をかけてくれた。

午前10時15分、「やり直し」UTMBがスタート。UTMBの後半部分約90キロのコース。CCCとは最初のピークを登らないなどの違いがあるのだが、以下は便宜上CCCのコースマップの距離表示で振り返る。

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クールマイヨールの坂道を地元の皆さんの歓声に見送られてスタート。晴れて日が差していたこともあって少し暑く感じる。序盤なので混雑する他、皆まだ混雑する最初の登りでトレッキングポールを積極的に使うので、ますます混雑。しかし全体に早めのペース。
当方は青空を走れる気持ちよさと形はともかくUTMBを走れる感激とでやや早いペース。序盤のトレイルは応援してくれるハイカー、写真を取る人も多数でついつい気分が盛り上がる。草原のなかの緩い下りは気持ちよく飛ばす。この辺りではタ・テーノさんと前後しながら進んで行く。


15キロ地点辺りから混雑も解け、走りやすくなった。コースもどこまでも見渡せる草原の丘をいくつも登ったりおりたりする感じで気持ちがよい。この辺りも気分良く飛ばしていた。


トレイルを1769mまで降りるとArnuvaのエイド。コーラなど飲み物で補給。ここからコース最高地点のグラン・コル・フェレへの登りが始まるのだが、スタッフの皆さんから寒いので準備しておくようにとのアドバイスを受ける。当方もここでレインジャケットを着込む。


Arnuvaからはわずか4キロほどで標高差約800mを登って、UTMBコース最高地点のグラン・コル・フェレ、標高2537mへ駆け上がる。

ここでは登りの厳しさ以上に天候の激変に驚く。上に行くほど雲は厚くなり、やがて暑い雲の視界の効かないなかを進む。強烈な風に雨が混じる。気温は一気に低下し、グローブから出ている指先が真っ赤になってかじかむ。

勢いだけで何とかグラン・コル・フェレに到着して通過チェックを受ける。ここでいくつかテントが張られていたので、いれてもらって装備を整える。まず上半身にダウンジャケットを着込む。グローブも指を全て覆うのものに変える。後者は濡れてもさほど冷たく感じなかったので助かった。しかしこの装備整備はグラン・コル・フェレへの登りが始まるまでにやっておくべきだった。

悪天候のグラン・コル・フェレを早く離れようと、下りを一気に駆け下りる。特段テクニカルなところはないのだが、ぬかるみがひどいところ、チョロチョロと水が流れている個所が増え、このあとフィニッシュまで続く。ゲイターは見につけていたのだが、シューズはどうしても濡れる。あまり寒いと足指の冷えが気になるところだが、この日は最後まで水抜けのほうが足指の冷えより遅かった。

41キロ地点、La Foulyのエイドは軽食や暖かいスープなども取れる最初のエイド。到着するとマイクで名前を呼ばれ、地元の皆さんやランナーをサポートする家族の皆さんにBravo!, Bon courage!と声援を受けてちょっと気分がよい。Merci!と応えたり、ポーズで応えたり、トップ選手気分。

エイドでは水やコーラなど飲み物を中心に取る。激しい運動の最中で固形物を食べる食欲はあまりわかないのだが、UTMBのような長距離レースでは途中で食事を取ることが必要と聞いていた。それでもこの辺りではジェルをとっていたせいもあってかまだあまり腹が減った気はしなかった。10分ほどで補給を終え、少しの差であとから来たタ・テーノさんに声をかけて出発。

La Foulyからはしばらく車道や川沿いの林道のようなところを中心に気持ちのよい下り。トレッキングポールも一旦しまう。例によって気持ちよく飛ばしてしまう。ここは後半のことを考えると慎重にスピードを抑えておくべきだったかもしれない。この辺りで、先日の鏑木さんのセミナーの途中でお目にかかった鈴木博子さんとすれ違う。

途中の49キロ地点辺りにあるPraz de Fortは古い家並みが残る小さな集落。幼い頃に見た「アルプスの少女ハイジ」の世界そのまま。草原のなかを少女が自転車に乗っている。地元の子供達が給水エイドをしてくれている。集落の中をジグザグに軒先をかすめるように走ると地元の皆さんからの声援。厳しいコースの中で心安らぐ場面だ。

次のエイドのシャンペ・ラックの直前は標高差400mほどの登りだが、良く踏まれたハイキングコースで気分よく進んだ。

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