「日本との交流をさらに深めたい」グラン・レイド・レユニオン Grand Raid Réunionの主催者が来日

南インド洋に浮かぶ島、フランスの海外県・レユニオンで開催されるグラン・レイド・レユニオン Grand Raid Réunionは今年も10月18日から21日の日程で開催されます。3000mを超える火山とそのカルデラが作ったダイナミックな自然と、人口約80万人の島の人たちが一体となって盛り上がる大会の熱狂的な雰囲気で知られる大会の歴史は1992年に遡ります。中でも、島を南から北へと縦断する165kmのディアゴナル・デ・フゥ Diagonale des Fous(愚か者の対角線、の意)はフランスのトレイルランナーの間では一度は参加してみたい大会として人気です。

このグラン・レイド・レユニオンの大会会長であるロベール・シコー Robert Chicaudさんが7月に来日。当サイトは東京でお話を伺うことができました。

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(写真:来日した大会会長のロベール・シコー Robert Chicaudさん(中)、事務局長のフレデリック・ベナール Frédérick Benardさん(左)、広報担当のステファン・アンドレ Stéphane Andreさん(右))。

「グラン・レイド・レユニオンにとって日本は特別な存在」

グラン・レイド・レユニオンではこれまでフランス本土や欧州で大会での出展といったプロモーションを行ってきたそうですが、欧州以外でのプロモーションは今回が初めて。その初めての海外プロモーションの行き先に日本を選ぶことに異論はなかったといいます。ここ数年で日本からの参加者は着実に増えており、レユニオンとフランス本土を除けば、日本はは1番か2番目に参加者数が多い国となっています。ロベールさんは「昨年は丹羽薫さんが女子7位、奥宮俊祐さんが男子9位、そして挑戦を続けていた鏑木毅さんが完走を果たして、日本の選手の活躍が特に印象に残りました。グラン・レイド・レユニオンに参加してくださる日本の皆さんは、私たちにとって国際的な大会の象徴となる存在なんです」といいます。

当サイトとのインタビューに応じてくださったのは今回の日本訪問の最終日。日本のトレイルランナーの皆さんや大会の主催者はもちろん、関係するスポーツの競技団体など幅広く意見交換や交流を深めたとのこと。「トレイルランニングの魅力は国を越えても変わらないことを改めて実感した」というロベールさんは「日本からもっと多くのランナーにレユニオンに来ていただきたいのはもちろんですが、今後レユニオンから日本の大会に出る人が増えることで、交流を深めたいというのが私の夢。いつか日本の大会と姉妹大会となって交流を深めることができたらと考えています」と抱負を話してくれました。

またロベールさんが今回の訪日で驚いたことの一つが、日本のトレイルにはレース後であってもゴミはほとんど落ちていないということ。「日本では通りにゴミが落ちていることは少なくゴミ箱すらもないと聞いていましたが、トレイルランニングの大会の後でも選手が落としたゴミはとても少ないと日本の主催者から聞きました。私たちの大会でもこれは見習いたい」というロベールさんは、今年の大会前に現地で行う記者会見でも日本をお手本にしてトレイルでのマナー向上を目指すことをお話しするつもりだといいます。

昨年から始まったリレーレースとあわせて4つのレースを開催

グラン・レイド・レユニオンではメインイベントとなるディアゴナル・デ・フゥ Diagonale des Fous(165km 9,576mD+)のほか、トレイル・デ・ブルボン Trail de Bourbon(111km 6,433mD+)、マスカリン Mascareignes(65km 3,505mD+)と3つのレースが開催されていましたが、昨年2017年からリレーレースのゼンブロカル・トレイル Zembrocal Trailが加わりました。これは3区間の計184km(55km、64km、65km)をリレーでつなぐレースです。「レユニオン島には自然と歴史という観点から魅力的なスポットがたくさんありますが、トレイルの保護のために2500人が参加するディアゴナル・デ・フゥのコースには含められないのを残念に思っていました。そこで、参加者数を絞ってもっと魅力あるスポットを含めたレースを昨年から作りました」(事務局長のフレデリック・ベナール Frédérick Benardさん)とのこと。例えば、第1区はレユニオン島南東部にあって今も活動が活発な火山であるフルネーズ火山の間近を通っています。

このゼンブロカル・トレイルは三人1チームで150チームまで参加可能。「一人で165kmは走れないという方、他の3つのレースでは観られないレユニオンの絶景を観ながら走りたいという方にぜひ挑戦していただきたいですね」(広報担当のステファン・アンドレ Stéphane Andreさん)。

今年のエントリーは締め切り済み、でも日本からは参加できる余地あり?

グラン・レイド・レユニオンのエントリーは開催年の2月上旬にオンラインで受付が始まり、今年2018年の大会へのエントリーは締め切られています。しかし、インタビューの最後に、大会会長のロベール・シコーさんは「日本からエントリーしてくださる方がおられるならまだ受け付けますよ」といっていました。そして、本稿執筆時点では大会ウェブサイトにも「海外からの参加希望者はエントリーを受け付けますのでメールをください(inscriptions@grandraid-reunion.com)」と書いてあったりします。

というわけで、今からでも連絡を取れば今年10月の大会に出ることができるかもしれません!

  • ディアゴナル・デ・フゥ Diagonale des fous (165km 9,576mD+): 10月18日木曜日午後10時スタート *出場資格の設定あり
  • トレイル・デ・ブルボン Trail de Bourbon(111km 6,433mD+):10月19日金曜日午後9時スタート *出場資格の設定あり
  • マスカリン Mascareignes(65km 3,505mD+):10月19日金曜日午前3時スタート
  • ゼンブロカル・トレイル Zembrocal Trail(計184km<55km、64km、65km>):10月18日木曜日午後6時スタート
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