DC Weekly 2020年7月29日 – Speedgoat、嬬恋、Davosのリザルト、球磨村で復旧に奔走する地下翔太さん、Hardrock 100のバーチャルレース

国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーでは今年の予定を随時アップデートしています。まだ掲載していない大会についての情報のご提供、掲載済みの大会についてのご指摘を歓迎いたします。

(画像・Hardrock 100バーチャルレースのダッシュボード。)

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トレイルランニング関連ニュース

熊本県球磨村で復旧に奔走する地下翔太さん

今月の熊本県南部、球磨川流域は豪雨による未曾有の被害がありました。災害について伝える記事の中で、地下翔太 Jige Shotaさんが球磨村職員として生まれ育った村の災害対応にあたっている様子が紹介されていました(「村の誇り」被災した公務員ランナー、祖父の死乗り越え復旧最前線で奔走<Yahooニュース、西日本新聞>)。記事にもあるとおり、地下さんは学生時代に箱根駅伝にアンカーとして出場。地元に戻って村職員となってから、2015年ハセツネCUPで6位、2017年霧島えびの高原で優勝、2019年OSJおんたけ100の100kmで2位とトレイルランニングでも活躍しています。

Hardrock 100のバーチャルレース開催中

アメリカ・コロラド州のサンフアン山地で毎年7月に開催されるHardrock 100は深い山岳エリアで開催される100マイルトレイルランニングレースとして人気の大会ですが、昨年はコース上に残雪が多かったことから、そして今年は新型コロナにより中止となりました。そのHardrock 100では9月7日までHardrock 100バーチャルレースを開催中です。バーチャルレースはいずれもエントリー料30ドルで三つの部門があり、リアルのレースと同じく100マイル・33,000フィートを走る、累積標高は問わず距離100マイルを走る、距離56.6マイルの「ハーフ」を走る、のいずれかが選べます。実際にコロラドに行けるなら最初のレース、まだ外出を控えるなら2番目のレースといった具合です。実際に走るのは一回でコース全部を走るのも、数日に分けるのもあり。GPSのログを送信するとリアルタイムで更新されるリーダーボードで他の参加者も含めた状況が分かるようになっています。ユニークなのは、リーダーボードの選手の名前をクリックすると、Googleマップを使ってその選手が進んだ距離に相当するHardrock 100の現在地点の様子が360度ビューで見られるところ。夏の間のランニングのモチベーションになりそうです。

ダミアン・ホール、イギリスの431kmのトレイルでゴミを拾いながらFKTを達成

Runner’s Worldの記事によれば、イギリスのウルトラランナーで、トレイルランニングについてのライターとしても知られるダミアン・ホール Damian HallがイギリスのロングトレイルであるPennine Way(268マイル<431km>)のFKTに挑戦し、61時間34分で新記録を達成。前週にホールの友人、ジョン・ケリー John Kellyが記録した64時間46分を3時間以上短縮しました。このコースでは1989年にマイク・ハートレー Mike Hartleyが記録した65時間20分が長くFKTとして破られずにいました。自然環境保護のための活動にも取り組んでいるホールは、今回コースを走る間にトレイルで見つけたゴミを拾いながら走ったとのことです。

先週末開催のイベント

7月25日土曜日

Speedgoat (50k)

アメリカ・ユタ州のスノーバード・スキーリゾートで開催。新型コロナ対策を行った上で開催された大会の様子はFacebookページで見ることができます。リザルトはこちら

7月26日日曜日

嬬恋スカイラン

群馬県嬬恋村。同じコースで毎週末に少人数のレースを複数回開催してタイム順で順位を決めるというフォーマットで開催されており、先週末は4回目が行われました。往復8km 620mD+を3往復するロングは第1回トップの星野誉貴 Hoshino Yoshiki、第4回トップの市村浩美 Ichimura Hiromiが男女それぞれで首位をキープ。2往復の「ミドル」は第4回トップの小田切将真 Shoma Odagiri、2回目トップの小林華蓮 Kobayashi Karen、1往復する「ショート」はともに4回目トップの保倉敏樹 Toshiki Hokura小林華蓮が首位となっています。最終回となる5回目は今週末の8月2日に開催され、翌週の三連休にはエリート部門のレースや、エキシビションとして下りのみを繰り返す(上りはロープウェイ)6時間の耐久ダウンヒルレースが予定されています。リザルトは大会ウェブサイトから。

7月25日土曜日 – 26日日曜日

Swiss Alpine Davos (68k, 43k, 23k, 10k)

スイス・ダボスで開催。ヨーロッパの歴史ある山岳ランニングレース、Davos Alpine Marathonを引き継いだ大会です。先週のこのコラムでは9月に延期される見込みとお伝えしていましたが直前まで検討が重ねられた結果、予定通り開催されました。開催にあたっては新型コロナウィルス対策のため、スタートはブロック別のウェーブスタート、コースでの応援は禁止、フィニッシュ後は直ちにフィニッシュエリアを立ち去る、といったルールの下で行われました。参加された方によれば晴天で風も穏やかな完璧なコンディションに恵まれた一日となったとのこと。土曜日のK43ではMatthias Kyburz(3時間0分)、Natascha Baer(3時間48分)、日曜日のK68ではRiccardo Montani(6時間12分)、Marcela Vasinova(6時間59分)がそれぞれ優勝しています。リザルトはこちら

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今週末開催のイベント

7月30日木曜日 – 8月1日土曜日

(中止)Elbrus Race (111k, 57k, 46k, 33k, 22k, 8k)

ロシア、そしてヨーロッパの最高峰であるエルブルス山(5642m)の周囲のトレイルで開催され、111kmのレースの累積獲得高度は5,600mD+。レースは来年以降に延期となりました。

(中止)Tromsø SkyRace (57k, 32k, 15k, VK)

ノルウェーで開催される世界最高レベルにテクニカルな山岳レースは2014年から続く大会で、今年もスカイランナー・ワールドシリーズ Skyrunner® World Seriesのシリーズ戦となっていました。今年の大会は中止に。

8月1日土曜日 – 2日日曜日

Audi Power of Four Trail Run (50k, 25k)

コロラド州アスペン。この大会は今週末に開催予定。州による規制のため、1日のレースは50人までとなっていることから、例年とは異なり50kと25kを土日に分けて開催し、10kのレースは今年はキャンセルとなっています。

(中止)Angeles Crest 100

カリフォルニア州ロサンゼルス郊外で開催の100マイルレースで、アメリカの100マイルレースとしては最も伝統ある大会の一つ。

(中止)Canadian Death Race (125k)

カナダ・アルバータ州グランドキャッシュで開催の125kmのトレイルランニングレース。

(中止)Ijen Trail Running (100k, 70k, 42k, 21k)

インドネシア・ジャワ島で今年で5回目の開催。火山のカルデラ湖や硫黄の採掘地といったエリアをつなぐコースで開催されます。今年の大会は来年に延期に。

8月1日土曜日

Tushar 100K, and marathon, half marathon

アメリカ・ユタ州のツシャー山地で開催されるトレイルランニングレース。新型コロナ対策をとった上で開催されます。

8月2日日曜日

天塩岳速登競争(6.4km 884mD+)

北海道士別市。距離6.4kmで天塩岳山頂(1,558m)へと駆け上るバーティカルレースです。今年はスカイランニング北海道選手権となっています。

(中止)富士登山駅伝競走大会

静岡県御殿場市。御殿場駅前から山頂を折り返して御殿場市陸上競技場でフィニッシュする全11区から構成されます。45回目となる今年の大会は中止に。

(中止)西原村モーニングトレイル(16k)

熊本県西原村。ASO ROUND TRAILの会場ともなっている「俵山交流館 萌の里」を会場とする16kmなどのレースですが今年は中止に。

前週末の主な大会のリザルトと、今週末の国内外のトレイルランニング大会の予定をお伝えしているニュース記事・DC Weeklyへ、皆様からの情報や写真の提供を歓迎します。下のコメント欄もぜひご活用ください。国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーにもぜひご利用ください。

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