Amazfit GTR 2e / GTS 2e レビュー:さらにコスパが高まったスマートウォッチの標準モデル

AmazfitGTS2e

怒涛の勢いで新モデルをリリースするAmazfit。今回紹介するのは日本では1月に発表されたAmazfit GTR 2e / GTS 2eです。当サイトがした先行機種のAmazfit GTR 2 / GTS 2よりお値段がお手頃なのですが、そのスペックはほとんど変わっていません。レビューの内容も当サイトのGTR 2 / GTS 2のレビュー記事をみていただくのが早いでしょう。

踏み込んでいえば、先行して発売されたAmazfit GTR 2 / GTS 2が29,800円、今回紹介するGTR 2e / GTS 2eが20,800円。この価格差なら後者を選ぶ方がほとんどの方は満足感が高いでしょう。一方、当サイトでもレビューしたGTS 2 miniというモデルが昨年12月に発表されており、こちらは16,800円。GTS 2 miniはより軽量で薄く、GTR 2e / GTS 2eとは少し質感が異なりますが、機能面では譲ったところは少なくて非常にコスパが高い(価格はいずれも日本総代理店アースリボーンのECサイトでの販売価格)。

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大まかにいえば、AmazfitのGTシリーズはハードウェアとしてはディスプレイの鮮明さとバッテリーの持ちの良さ、ソフトウェアとしてはフィットネスとスポーツの基本的な機能を押さえているのが特長。各モデルの機能面の差は小さく、その小さな差を確かめたうえで絶対欲しいという機能がないならあとはデザインやサイズ感とお値段のバランスがいいものを選べば間違いはないでしょう。

この記事では、Amazfitからレビュー用の製品を提供していただき、その「小さな差」をご紹介していきます。

GTR 2 / GTS 2と比べて:GTR 2e / GTS 2eでは音声系の機能が一部省略され、温度計を追加、バッテリーは大幅に長持ち

先行して販売されているGTR 2 / GTS 2、新たに発売されたGTR 2e / GTS 2eはいずれもディスプレイが円形と四角形の二つのタイプが用意されています。この形の差でサイズやバッテリーの持続時間が異なる(円形の方がサイズが大きくバッテリーの持ちもよい)のですが、先行モデルと新モデルの差異については円形、四角形ともに同じなので、ここでは四角形のGTS 2とGTS 2eに絞って紹介します。

新たに発売されたGTR 2e / GTS 2e(左上)と先行モデルのGTR 2 / GTS 2(右下)

新たに発売されたGTR 2e / GTS 2e(左上)と先行モデルのGTR 2 / GTS 2(右下)

GTS 2に比べてGTS 2eはサイズは厚みのみ0.1mm厚くなっていて、重量も0.3gだけ増していますが、外見はほとんど見分けがつかないほど似ています。スペックシートによれば、GTS 2が3D曲面ガラスにDLCコーティング、GTS 2eが2.5D曲面ガラスに真空コーティングという違いがあります。

GTS 2e(左)とGTS 2。2eの方がややグレーがかったブラックで、ディスプレイのガラスは立体感が少ない。

GTS 2e(左)とGTS 2。2eの方がややグレーがかったブラックで、ディスプレイのガラスは立体感が少ない。

GTS 2e(左)とGTS 2。2eの方がケースの裏面が梨地で、光沢のある2に比べてカジュアルな感じ。

GTS 2e(左)とGTS 2。2eの方がケースの裏面が梨地で、光沢のある2に比べてカジュアルな感じ。

GTR 2e(左)とGTR 2。こちらも2eの方がややグレーがかったブラックで、ディスプレイのガラスは立体感が少ない。

GTR 2e(左)とGTR 2。こちらも2eの方がややグレーがかったブラックで、ディスプレイのガラスは立体感が少ない。

GTR 2e(左)とGTR 2。こちらも2eの方がケースの裏面が梨地で、光沢のある2に比べてカジュアルな感じ。GTR 2には左右にスピーカーがある。

GTR 2e(左)とGTR 2。こちらも2eの方がケースの裏面が梨地で、光沢のある2に比べてカジュアルな感じ。GTR 2には左右にスピーカーがある。

ハードウェアとしての中身に目を向けると、心拍やSpO2(血中飽和酸素濃度)を計測するBioTracker™ 2 PPGセンサーやとGLONASSに対応したチップを内蔵しているのは共通。

GTS 2にあってGTS 2eにない機能としては、ウォッチの内蔵のメモリーに音楽データを保存してウォッチ本体だけで再生する機能が挙げられます。これは便利な機能ですが、各種の音楽のストリーミングサービスと連携していないので使い勝手は今一つ。なお、スマートフォンで再生している音楽や動画をウォッチで一時停止したり早送りしたりする機能はどちらも備えています。

GTS 2にはマイクとスピーカーが内蔵されていて、Bluetooth接続を通じてスマートフォンから電話をかけたり受けたりする機能がありました。GTS 2eにはマイクはあるもののスピーカーは省かれたため、この電話の機能はありません。

一方、GTS 2eには新たに温度センサーが内蔵され、ウォッチのアプリに「温度」アプリが加わりました。ウォッチが接している表面の温度をリアルタイムでトラッキングします。通常は手首の温度を計測することになるので、体温の変化をモニタリングして、上下があれば健康状態に変化が生じている可能性があることを教えてくれるというわけです。ただ、実際にその温度をみていると体温計で測る体温よりは低く、室内外に出入りしたりすると上下します。現段階では、この機能を体調管理に有効に活用するのは今後の課題といえそうです。なお、温度の適切な測定には15分以上ウォッチを接触させることとされています。心拍数などのトラッキングはできませんが、ウォッチを外して外気にさらしておけば気温を測ることもできるでしょう。

GTS 2eの温度アプリ

GTS 2eの温度アプリ

GTS 2eが持つもう一つのアドバンテージはバッテリーの持続時間が長くなったこと。「標準的な使用」で14日間、「ハードな使用」で7日間、「基本的な使用」で24日間で、これは先行モデルのGTS 2の二倍となります(ちなみに円形のGTR 2eのバッテリー持続時間はGTS 2eの約1.6倍です)。筆者の場合はディスプレイを常時点灯、運動のトラッキングを1週間に5-10時間ほどとさらにハードに使ったものの、4-5日はバッテリーが持続しました。

GTS 2 Miniと比べて:上位機になるが機能面ではそこまで差がない、どちらを選ぶかは好み次第

一方、GTS 2eを先日レビューしたGTS 2 miniと比べてみた場合、外観は一見よく似ているものの、GTS 2eの方が質感は高い一方でGTS 2 miniの方がわずかにより小型でより軽量、ピンクやグリーンといったよりカジュアルなカラーが揃います。

GTS 2e(左)とGTS 2 mini。2eの方が少し大きく、ボタンのデザインも異なる。

GTS 2e(左)とGTS 2 mini。2eの方が少し大きく、ボタンのデザインも異なる。

GTS 2e(左)とGTS 2 mini。2eの方が側面に一体感がある。

GTS 2e(左)とGTS 2 mini。2eの方が側面に一体感がある。

バッテリーの持続時間はスペック上はどちらもほぼ同じ。機能面でも心拍、SpO2、睡眠などのフィットネス関連、スポーツのログを残す機能も同等の機能を備えています。
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すでに紹介した温度アプリや言語を英語に切り替えたときに使えるオフライン音声コントロール機能(日本語には非対応)はGTS 2eで使えますが、GTS 2 miniでは使えません。

一方、GTS 2 miniのレビューで紹介したポモドーロ時計、呼吸訓練、スマホのBluetoothシャッター、女性の月経周期トラッキングといった機能はGTS 2eでは使うことができません。

価格帯で上に位置するGTS 2eの方が質感では上回るものの、利用できるアプリではよりお手頃な値段のGTS 2 miniの方が多様だ、とまとめることができるでしょう。

まとめ:しっかりした質感にこだわりつつもコスパが魅力のGTR 2e、しかし軽快さを好むならGTS 2 miniが目に入ってくる

昨年秋から、Amazfit、そして同じメーカーのHuamiが展開するからは次々にの新モデルが発売されていて、その勢いには圧倒されます。しかしよく似た機種を細かく差別化して製品化している商品ラインナップを細かくみていると、消費者のニーズがどこにあるのか探ろうという意図があるようにも思えてきます。

Amazfit GTS 2e

Amazfit GTS 2e

ただ、どのモデルもフィットネスやスポーツの基本機能やOSのわかりやすさのレベルは高いものの、ウォッチの機能そのものはあまり変わりがありません。タッチレス決済の機能や、サードパーティのアプリをインストールする機能といった外部のサービスやプラットフォームと連携する機能といったあたりで、機能面でもバラエティを広げつつお手頃な価格はキープしてもらえたら、とAmazfitには期待しています。

 

 

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