上田瑠偉が37kmのスカイで3大会連続となる銅メダル獲得、国別団体で日本が銅メダル獲得。【2024スカイランニング世界選手権】

9月8日日曜日にスペインのカスティーリャ・イ・レオン州ソリア県でデサフィオ・ウルビオン Desafío Urbiónの距離37km、累積獲得高度2,540mD+のレースが行われました。2024年のスカイランニング世界選手権 2024 Skyrunning World Championships の「スカイ」種目として行われたこのレースで上田瑠偉 Ruy Ueda が3位でフィニッシュし、2020年のスペイン、2022年のイタリアでの世界選手権に続いて3大会連続での銅メダルを獲得しました。バーティカル、スカイウルトラの結果と合わせた国別団体ではスペイン、イタリアに続いて日本が銅メダルに輝きました。スカイランニング世界選手権の団体では日本は前回の2022年に続いて2度目の銅メダルとなりました。

(写真 スカイランニング世界選手権で三大会連続で銅メダルを手にした上田瑠偉 Ruy Ueda。 Photo © Ian Corless / ISF)

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世界選手権の最終日となるこの日の37kmのスカイ種目の女子レースはスウェーデンのルイーズ・イェルンベリ Louise JERNBERG(SWE)が終始レースをリードし、4時間25分36秒で金メダルを獲得しました。そのタイムは大会新記録となりました。32歳のイェルンベリは一昨年からスウェーデンのトレイルレースを走るようになりましたが国際的なレースには初挑戦で、今回は見事に大きなタイトルを手にしました。

レースの大半で2位を走っていたカリーナ・カルソリオ Karina CARSOLIO(MEX)を残り8km地点で抜き去ったのはイェルンベリと同じくスウェーデンのバルブロ・フィエルステット Barbro FJÄLLSTEDT OLJANS(SWE)でした。イェルンベリに2分強の差となる4時間27分でフィニッシュしました。フィエルステットは今年6月のオフロード欧州選手権の57kmで9位となっていますが、今回は国際的な大会での銀メダルを手にする快挙でした。近年のスカイランナー・ワールドシリーズでも活躍するカルソリオが2位のフィエルステットに3分半の差で銅メダルを手にしました。

スカイ女子優勝のルイーズ・イェルンベリ (中)と2位のバルブロ・フィエルステット(左)、3位のカリーナ・カルソリオ。Photo © Ian Corless / ISF

スカイ女子優勝のルイーズ・イェルンベリ (中)と2位のバルブロ・フィエルステット(左)、3位のカリーナ・カルソリオ。Photo © Ian Corless / ISF

日本代表選手では枝元香菜子 Kanako EDAMOTOが4時間52分で11位でフィニッシュ。後半に順位を上げた楠田涼葉 Suzuha KUSUDAは15位、髙村貴子 Takako TAKAMURAは17位という結果でした。

男子のレースはスペインのアラン・サンタマリア Alain SANTAMARÍA BLANCO(ESP)とイタリアのロレンツォ・ベルトラミ Lorenzo Beltrami (ITA) の間で激しい先頭争いが続きました。最後はサンタマリアが制し、3時間33分11秒でフィニッシュして金メダルに輝きました。初日のバーティカルに続いての今大会で二冠となります。わずか1分差でベルトラミがフィニッシュテープを切って銀メダルを手にしました。

初日のバーティカルに続いて最終日のスカイでも金メダルのアラン・サンタマリア。Photo © Ian Corless / ISF

初日のバーティカルに続いて最終日のスカイでも金メダルのアラン・サンタマリア。Photo © Ian Corless / ISF

日本の上田瑠偉 Ruy Uedaは中盤に先頭の2選手を追う3番手につけ、そのまま力強い走りで3位でフィニッシュ。サンタマリアに6分差の3時間39分でフィニッシュ。上位3選手はマヌエル・メリリャスによる大会記録(3時間40分24秒)を破ったことからも、今回のレースのレベルの高さがうかがえます。

世界チャンピオンとなったサンタマリアは「信じられない、今シーズンのメインの目標としていた世界選手権のために頑張ってきた。このレベルに到達するために多くのものを犠牲にしてきた。このメダルは信じられないほどの報酬だ」とコメントしました。

日本代表の山口大河 Taiga YAMAGUCHIは9位でフィニッシュしてトップ10入りしました。笠木肇 Hajime KASAGIは14位でした。

このほか、初日のバーティカルと最終日のSKYの成績を合算した混合(コンバインド)では男子金メダルはアラン・サンタマリア Alain Santamaría (ESP)が獲得。同銀メダルはジョセフ・デムーア Joseph DeMoor (USA)、同銅メダルはセバスチャン・ポエジー Sébastien Poesy (FRA)となりました。女子金メダルはルイーズ・イェルンベリ Louise Jernberg (SWE)、同銀メダルはバルブロ・フィエルステッド Barbro Fjällstedt (SWE)、同銅メダルはコリンナ・ギラルディ Corinna Ghirardi (ITA)に贈られました。

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国別団体では日本が前回に続いて銅メダル。Photo © Ian Corless / ISF

国別団体では日本が前回に続いて銅メダル。Photo © Ian Corless / ISF

2024 スカイランニング世界選手権・スカイ女子リザルト

  1. ルイーズ イェルンベリ Louise JERNBERG(SWE)4:25:36
  2. バルブロ フィエルステット オリャンス Barbro FJÄLLSTEDT OLJANS(SWE)4:27:50
  3. カリーナ カルソリオ Karina CARSOLIO(MEX)4:30:26
  4. コリーナ ギラルディ Corina GHIRARDI(ITA)4:36:21
  5. バルボラ マルコバ Barbora MARKOVÁ(CZE)4:38:06
  6. オリビア マニョーネ Olivia MAGNONE(FRA)4:41:06
  7. イサベル カレロ ガラウ Isabel CALERO GARAU(ESP)4:41:38
  8. ジュリア ポル Giulia POL(ITA)4:45:14
  9. ロベルタ ジャクイン Roberta JACQUIN(ITA)4:48:19
  10. レンス ナイマン Rens NIJMAN(NLD)4:48:29

11 枝元香菜子 Kanako EDAMOTO (JPN) 4:52:41
15 楠田涼葉 Suzuha KUSUDA (JPN) 5:00:09
17 髙村貴子 Takako TAKAMURA (JPN) 5:06:16

2024 スカイランニング世界選手権・スカイ男子リザルト

  1. アラン サンタマリア ブランコ Alain SANTAMARÍA BLANCO(ESP)3:33:11
  2. ロレンツォ ベルトラミ Lorenzo BELTRAMI(ITA)3:34:12
  3. 上田瑠偉 Ruy UEDA(JPN)3:39:17
  4. モーガン エリオット Morgan ELLIOTT(USA)3:43:05
  5. ディマス ペレイラ オバヤ Dimas PEREIRA OBAYA(ESP)3:43:41
  6. ジョセフ デムーア Joseph DEMOOR(USA)3:44:24
  7. エリク マーティン ニルソン Erik Martin NILSSON(SWE)3:44:44
  8. セバスチャン ポエシー Sébastien POESY(FRA)3:47:17
  9. 山口大河 Taiga YAMAGUCHI(JPN)3:50:09
  10. ラウル オルティス カベーヨ Raul ORTIZ CABELLO(ESP)3:51:16
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14 笠木肇 Hajime KASAGI (JPN) 3:58:35

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