思い切ってチェンマイに10日間の滞在もありかもしれません。
今年もタイ北部のチェンマイで開催されるHOKA Chiang Mai Thailand by UTMBは、アジアにおける最大級のトレイルランニングイベントであり、日本からも多くのランナーが参加する人気の大会です。UTMBワールドシリーズのアジアパシフィック・メジャーとして位置付けられていることから、レースの完走者に付与されるランニングストーン(モンブランで開催されるUTMBワールドシリーズファイナルへの参加のための抽選チケット)が他のシリーズの大会の2倍となることから、UTMB、CCC、OCCへの参加を目指すランナーには貴重な機会となります。
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大会では6月中旬のエントリー受付開始を前に、まもなく今年の大会の詳細を発表する見込みですが、大会のFacebookページでは「2週にわたる大会開催、11のカテゴリーのレースの開催」が予告されており、2025年大会は大幅に規模が拡大されます。
当サイトでは、先週来日した大会主催者のブンジャラット・スハリットダムロン Bunjarat Suharitdamrong さんに来年の大会について聞きました。
二つの週末にまたがる大会となり、50Kカテゴリーと20Kカテゴリーのレースをハシゴして走ることもできる
2025年のHOKA Chiang Mai Thailand by UTMBは11月29日から12月7日の開催となり、二つの週末にまたがって開催されるのが最大の変更点となります。これについては「選手の皆さんにチェンマイやインタノン山エリアでの滞在をもっと長く楽しんでもらいたい」(ブンジャラットさん)という狙いがあるといいます。
現時点の大会日程は次のようになる予定で、2つの週末にまたがって、合わせて11のレースが開催されます。
11月30日日曜日
- INTHANON 50(40km 1,880mD+) :ドイ・インタノン国立公園ビジターセンターを発着。ランニングストーン(以下、RS)は4個。
- INTHANON 20 (21km, 990mD+):ドイ・インタノン国立公園ビジターセンターを発着。RSは2個。
- Warm Up Run – INTHANON (3km 15mD+):ドイ・インタノン国立公園ビジターセンターを発着。RSの付与はなし。
12月5日金曜日
- CHIANG DAO 160(167km, 8,270mD+):ワット・タム・チェンダーオ寺院 Wat Tham Chiang Daoをスタート、チェンマイのPAO Parkでフィニッシュ。RSは8個。
- Warm Up Run – PAO PARK (3km 11mD+):チェンマイのPAO Parkを発着。RSの付与はなし。
- ELEPHANT 100(98km 5,170mD+):ワット・パン・ハーン寺院 Wat Pang Hang をスタート、チェンマイのPAO Parkでフィニッシュ。RSは6個。
12月6日土曜日
- HMONG 50 day (Championship Race)(49km 2,590mD+):チェンマイのPAO Parkを発着。RSは4個。
- SUTHEP 20 night(21km 1,210mD+):チェンマイのPAO Parkを発着。RSは2個。
- HMONG 50 night (49km 2,590mD+):チェンマイのPAO Parkを発着。RSは4個。
12月7日日曜日
- SUTHEP 20 day (21km 1,210mD+):チェンマイのPAO Parkを発着。RSは2個。
- CHEDI 20 (17km 700mD+):チェンマイのPAO Parkを発着。RSは2個。
コースについては、タイ国内から参加するランナーからは(チェンマイ市内からすぐアクセスできるステープ山よりも)インタノン山を走りたいという要望が強いといいます。最初の週末となる11月30日に開催される三つのレースは特にそうした声に応えたものとなります。
また、二つ以上のレースに参加する場合には、追加で参加するレースの参加料を30%の割引とするほか、他方の週末に開催されるレースを追加する場合には50%の割引をする、としています。
さらに、12月6日、7日に開催される49kmの「HMONG 50」、21km「SUTHEP 20」については、朝スタートの「day」と夕方にスタートする「night」の二つを開催。大会の中でも参加者が多いこれらのレースについてコース上での混雑が起こりにくくするため、といいます。「CHIANG DAO 160」と「ELEPHANT 100」と並んで、男女トップ10の選手がUTMBワールドシリーズファイナルへのダイレクトエントリー(抽選の免除)が認められるのは6日土曜日の「HMONG 50 day」のみですが、それ以外のレースもRSは認められます。
成長を続ける大会を通じて開催地での長期滞在を促す狙い、選手にとってはランニングストーンを大量に獲得するチャンス
HOKA Chiang Mai Thailand by UTMB はアジアにおける最大規模のトレイルランニング大会に成長しており、タイ政府や観光局からも地域経済への貢献を認められているといいます。とりわけ、昨年の大会に中国から全体の3分の1に当たる2,700人が参加するなど中国との関係は深く、今月、タイと中国のスポーツ当局の間で結ばれたパートナーシップ協定にこの大会も加わっているとのこと。
開催期間を拡張し、特に参加の人気が高い、50Kや20Kのカテゴリーのレースが増やしたことから、今年の大会の参加者は1万人に達することが見込まれています。さらに二つの週末にまたがる大会となったことから、チェンマイでの滞在期間を伸ばす選手も増えることでしょう。
日本のランナーとしては、これまでのように100マイルや100kmの感想を目指すのはもちろん、寒い日本を離れてチェンマイで10日間の滞在を楽しみつつ、トレーニングや調整で50kmや20kmのレースを走るという選択肢も考えられます。
さらに、この大会開催の翌週となる12月14日にはロードのマラソン大会であるチェンマイ・インターナショナル・マラソンも予定されており、チェンマイで3週にわたってランニングを楽しむことも可能です。
HOKA Chiang Mai Thailand by UTMB では6月中旬の参加受付開始を前に、2025年大会についての情報を公開していく見込みです。