日曜日の午前6時にスタートしたOSJ奥久慈トレイル50K。当方は10時間8分4秒でフィニッシュ。長く苦しい実測64.5キロ、elevation gainは約3000mのコース。タイムや順位はともかく、相当な距離のある厳しいレースで後半に失速しないバランスのよい力の配分を今回の課題として、それがひとまず達成できた。日頃、いろんなレースでお目にかかったり、いろんなイベントでご一緒したり、ウェブで活動を拝見していたりする皆さんとお話しできたのも収穫。また、苦しいレースではあったが、地元の皆さんによるエイドステーションは心温まるものがあり、走りながら旅をしているような気持ちにもなった。
Sponsored link
苦しく、厳しいレースだからこそ、ともに走るいつもの仲間、初めて一緒に走る参加者の皆さん、地元で運営や応援をしてくださる皆さんとのコミュニケーションの一つ一つに心を動かされる。結局のところ、このような厳しいエンデュアランススポーツの醍醐味はそんなところにあるな、と改めて感じた。以下備忘録。
日曜日の朝は、予報通りさほど寒くなかった。予定通り、アークテリクスのTシャツ+ショーツ、バックパックはAERIOS 7。AERIOS 7はとにかくかっこいいバックパックだが、今回本格的に使って機能面でもいい感じだと思った。腕と脚にはC3fitのアームガードとカーフガード。シューズはTNFのシングルトラック。
竜神大橋からスタート。スタートは故障から回復中というトレラン王子JOZY氏と並んで後ろの方から。ロードの坂道で勢いがついてくると徐々に加速。亀ヶ淵からいったんトレイルに入り、再度ロードに出て安寺へ向かう途中、少々スピードを上げて、前方にいた男塾の皆様に追いつく。このあたりはもっとゆっくりでもよかったか。白木山へ登り、さらに男体山へ。ここから大円寺越にでてさらに登り返して鷹取岩、釜沢越、篭岩、亀ヶ淵へといたるルートはこのレース最大の難所。アップダウンが無数に続く。当方は無理にペースを上げないものの、心拍数150から160くらいで登りでも身体を積極的に動かすように心がける。不動の滝から篭岩へと向かうコースは沢沿いをのぼることになり、軽く脚を滑らせて擦り傷を作ったり、シューズごと流れに脚を突っ込んだり。これはこれで気持ちがいい。途中のエイドステーションで、故障で走らなかった男塾のイケメンナイスガイ、oharinさんから水と励ましの言葉を頂戴する。
亀ヶ淵から竜神大橋への戻りのロードで、歩いたり走ったりダラダラしていると後ろから女子トレラン界の強者、鈴木博子さんが軽快に走っていくので、こちらもついていくことに。何とか引っ張ってもらって3.5キロほどのロードを走りきる。そこからの長い階段は自分のペースで上がっていき、大橋を渡ると第二関門とエイドステーション。バックパックを下ろし、2Lのハイドレーションバッグが半分に減っていたので、水を入れる。薄皮クリームパン2個、VESPA hyperを流し込む。今回は結局これ以外にパワージェルを6個、Vespa Hyper3個、ハイドレーションにはMUSASHI Replenishを入れ、エネルギーと水分の補給に万全を期した。
エイドで王子JOZY氏に追いつかれたので、少々話してから、先に立ったJOZY氏を見送ってトイレを済ませてからスタート。エイドにいたのは5分くらい。
赤岩、鷹取場、寺入沢を経て天下野宿のエイドステーションに向かう道のりはロードとトレイルが半々くらい。赤岩と天下野宿のエイドステーションは地元の皆さんによる手作りで、梅干しや漬け物、トマトなど、心づくしのもてなしとおばあちゃん達の声援がうれしい。梅干しはスーパーで売っているのとは違って脱水されて塩分が多く、何年でも保存できそうなもの。そうそう、梅干しってこういうものだよなと思いながらいただく。このあと、持倉の集落でも同じく手作りのエイドステーションでもてなされる。
寺入沢のトレイルのあたりでJOZY氏に追いつき、しばしJOZY氏を追いかけながら走る。故障明けで無理を控えるというJOZY氏と別れ、天下野宿から東金砂神社への登りに入る。
東金砂神社へは舗装路を上っていく。このあたりで登りを走り続けるパワーは失われ気味。走ったり歩いたりを繰り返す。ここでも民家の軒先で水を用意されたお宅があり、ありがたく頂戴して頭と脚にかける。東金砂神社到着で41キロほどを走った。
東金砂神社で階段を上りきると、普段は入れない国有林の林道へ。次の釜の平のエイドまで11キロのゆるい登り下りの林道。急な登りはないので、ここは走り抜くしかないと心に決めてスタート。かなり長い距離を進んで長い林道に飽きて歩く人が多いので、数人を追い抜く。釜の平へのトレイルを走って車道にでてエイドを目指すと、みんな大好きえくんちょさんを発見。今日もいつものスタイルで声援を送っておられる。挨拶をしてエイドへ。
エイドでは今回初投入のVespa OKANICを一つ食べる。きなこ味の柔らかいビスケットのような食感。
ここまで走る気力は維持できているし、大きな減速で大勢に抜かれると言うこともなくきていていい感じ。たださすがに筋疲労で心拍数を追い込もうとしても痛みで走れず。心拍は140くらいが上限になりつつあった。
釜の平のエイド&第三関門を出ると、残りは10キロ。まだまだ登り下りは続く。残り9キロほどのところで、男塾のた・てーの氏に追いつかれる。しばらく故障で思うように走れなかったのがよくなってきたと聞いていたが、いよいよ復活か。その後もすいすいときつい登りを登っていくのを見届ける。結局氏は9時間50分を切っての堂々のフィニッシュ。
持方のエイドを出たところで、少々コースミス。工事中のロードを行かなければいけなかったのに、横からトレイルに入ろうとして表示が何もないのに気づく。ロスは5分くらいか。
袋田に向かう残り5キロのトレイルも結構厳しい。最後1.5キロほどのところにある最後の登りは見上げてもピークがみえない感じで大いに心理的に苦しめられる。歩くが、できるだけ軽快に登るようにする。このあたりの時間帯になると日がかげり、身体を動かしていてもTシャツでは少し寒い。加えて山の上は風も強い。
何とか登り終え、ようやく袋田の町に降りてくる。この降りる途中で再びoharinさんに遭遇。カメラ片手に熱い声援をいただき、残りのロードで力を振り絞る。観光客の皆さん、お土産屋さんのお店の方々の声援に手を振りながら、残り800メートルほどのロードを走り、10時間8分4秒、暗くなる前にフィニッシュできた。