6日目の夕方の330キロのトレイルレース、Tor des Geants/トルデジアン。現地時間14日金曜日午前2時2分(日本時間同日午前9時2分)、大会本部がレースの中止を発表したことをお知らせしたが、レースはさびしく終わってしまったわけではなかった。凍結して危険になってしまった箇所の手前のチェックポイントにフィニッシュ地点が置かれ、ランナーは次々と歓声や音楽に包まれてフィニッシュしているとのこと。
詳しくは次の通り。
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La gara si conclude a Saint Rhemy en Bosses | Tor des Geants
・中止となった時点で303キロ地点Bosseを通過していた73人はそのまま続行し、日本時間14日金曜日午後2時までに全員クールマイヨールに到着。
・303キロ地点にBosseに未着の328人はそのままコース上を進み、Bosseに到着したところでレース終了。表彰式の日時変更なし。
In diretta da Saint Rhemy en Bosses | Tor des Geants
・その先は進まないこととなった303キロ地点のBossesに、クールマイヨールに設けられていたフィニッシュ地点が移転。音楽や歓声でランナーが迎えられている。
・6日目の朝になって天候も回復し、日差しに包まれている。
状況を考えれば、レースを打ち切ってコースに残るランナーは次々バスに収容して安全なところまで移動させる、というのも選択肢だっただろう。しかし、そうはせずに当初のフィニッシュから30キロ弱手前のBossesを即席でフィニッシュ地点にしたててランナーを迎え入れている。
純粋な競技としてみれば、当初予定からコースや距離を変更したら競技は成り立たないともいえるだろうが、そうではなくこうした柔軟な対応で長い旅にチャレンジしたランナーを祝福すること。これができるのがトレイルランニング・ウルトラマラソンで当方が一番好きなカルチャーだと思う。
先日の記事で紹介した京都のきむかつコーチさんのご家族によれば、各選手は少し当初よりも手前に置かれたフィニッシュ地点を目指して進んでいるとのこと。日本時間15日土曜日午前1時現在で日本からのランナーは8名が短縮されたコースも含めてフィニッシュ済み、9名ほどがコース上にいる模様。
残すところ9時間。日本時間15日土曜日午前10時(現地時間15日土曜日午前3時)に今年のTDGは幕を閉じることになる。