[編者より:1月19日土曜日にハワイ・オアフ島で開催された100マイルのトレイルランニングレース、HURT100。日本から参加された井原知一さんとそのペーサー・礒村真介さんが24時間49分の6位でフィニッシュ。井原さんは2011年のChimera 100で優勝、2012年はRocky Road 100で4位、おんたけウルトラ100マイルで2位など、100マイルにめっぽう強いウルトラランナー。一方、礒村さんは昨年のUTMFで9位のほか、一昨年2011年のHURT 100で4位に入るなど活躍されている。ランニングチーム・DMJのコンビでの今回のレースについて、礒村さんよりレポートが届いたので以下お送りします。写真はいずれも礒村さんよりご提供いただいたもの。(岩佐)]
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井原さんと私(ペーサー)で参加してきました「HURT100」のご報告です。
HURT100は累積標高7000M超という厳しいコース設定と、ハワイという南国の魅力も手伝ってか、近年参加希望者が増えており、私が参加した2年前に比べレース全体のレベルがあがっていたように思います。
誰もが名前を知るような一線級ランナーの参加こそありませんでしたが、全米各地の100マイルレース優勝経験者や、ウエスタンステイツで~18時間台の選手がざっと10人くらい集まった、ハイなレベルの大会になりました。
参考までに、Geoff Roesが’09年に20時間28分、Kristin Moehlが好調時の’07年に26時間15分で走っています。
井原さんは序盤から10位以内と積極的なレースを運びを見せ、中盤から後半は我慢の展開となるもじわじわと順位をアップ。 最終的は24時間49分と見事6位でフィニッシュしました!
◇ ◇ ◇
今年はレースディレクターがトレイルランナー誌のwebにて総括していたように、路面などのコンディションがよく、コースレコードやプライベートベストの更新ラッシュとなり、また高い完走率を記録しました。高い完走率といっても、例年に比べればのハナシで、今回の完走率は44%ほどでした。
High Spirits and Record Numbers at HURT 100
自身のコースレコードを30分超更新したカナダ人のGary Robbins(SALOMON)が初の19時間台で優勝。70マイル過ぎまで競り続けた2連覇中のJason Loutitt(TNF)が21時間39分で2位。カナダ勢のワンツーフィニッシュです。Garyはサロモンの所属のようですが、ピッタリした白の上下ではなく、ゆる~いウェアリングで走っており、このレースのノリにあっているように感じました。
上位陣のタイムは下記の通り。
- 1位 Gary Robbins(SALOMON) 19時間35分
- 2位 Jason Loutitt(TNF) 21時間39分
- 3位 Nickademus Hollon(SALOMON) 21時間43分
- 4位 Aaron Spurlock 23時間26分
- 5位 Leigh Schmitt(TNF) 23時間52分
- 6位 井原知一 24時間49分
- 7位 Dan Barger 25時間37分
4位に入った一般ランナーのAaronは、50マイル過ぎまでは井原さんの後ろにいましたが、素晴らしいペース配分で最終的には上記のタイムでゴール。皆さんご存知のように井原さんも後半に強いタイプで、しかも約53マイル地点からは私がペーサーについたのですが、これだけの差がつきました。Aaronさんの力強い走りはひとつの目標にしたいものだと思いました。おそらく井原さんも同じ思いだと思います。
しかし井原さんは、終始20~30分ほど先行される形で競り続けていた前年2位の強豪Dan選手を80マイル過ぎにかわします。 ※Y字状のコースを5周するため、前後のランナーと何度もすれ違います。 一度は差をつめられるものの、最終的には約1時間差でフィニッシュ。70マイル地点では試供品のトップスピードを投入しました。この手のサプリは、後半疲れていると吐き気を誘発することが多い気がするのですが、味がよかったのか気にせず摂取できました。
他の日本人選手ですが、井原さんを含む6名がエントリー、うち5名が出走、2名完走。1名が100マイルには届かなかったものの100km完走となりました。
詳細な結果は下記をご覧ください。 H.U.R.T. 100 – 2013 (UltraLive.net) 2013 HURT 100 100 Miles – Results (UltraSignup.com)
現地在住の日本人ガイドさんがサポートしてくださいました。ブログに当日の模様を綴って下さっています。。 2013年01月20日 : ガイドのまり子です。 2013年01月21日 : ガイドのまり子です。
北米の100マイルシーンも、ここ数年でまたすそ野が広がり、どんどんレベルが上がってきているように感じました。
日本からの応援、本当にありがとうございました!
(編者より:下は礒村さんからご提供の写真のスライドショー。ご覧になれない場合はこちらのリンクからどうぞ)