3月10日(日)、初開催となるIzu Trail Journeyが開催された。伊豆を舞台に午前6時に松崎町をスタートし、伊豆山稜線歩道を経て修善寺温泉に至る約70km、制限時間14時間のトレイルランニングレース。レース当日の午前は曇り空だったが、ランニングにはよいコンディション。しかし、前日の説明会でもアナウンスされていたとおり、仁科峠以降の伊豆山稜線歩道は西風が強く、素肌では寒く感じるほどだった。
レースに参加した1300人強のランナーの85%程度が制限時間内にフィニッシュした模様。競技中の大きな事故もなかった模様。参加者のみなさんからは、長く続く走れるコースに手応えを感じたという声を多く聞いた。レース直前には、大会案内の郵送が遅れて結局大会直前に大会ウェブサイトからのダウンロードをネット上で告知することとなった(関係行政機関の正式な許可が大会直前にずれ込んだのがその背景との説明が前日の説明会でなされた)ことなどへの懸念の声が参加者から上がっていた。しかし、当日のレースについてはコースマークが確実になされていたこと、ボランティアの皆さんに加え、関係当局も一体となっての運営体制(西伊豆スカイライン上のコーンの並べ直しや夜間のランナーの案内に多くの警察官の皆さんが携わっていたとのこと)などには感謝の声を多く聞く一方、関門でのリタイアから修善寺への搬送まで長時間要したことや、エイドステーションでの移動式トイレに行列ができたことに改善を求める声もあった。
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レースの展開
レースは上位入賞が予想された宮原徹、美済津修が故障等からDNS。序盤からトップに立ったのは近藤敬仁。ふくらはぎに故障がありながらも、A1黄金橋(25km地点)にはスタートから2時間6分とトップ通過予想タイムよりも20分早く到着。2−30m後ろを後藤豊、1分後に相馬剛が続く。さらに3分後に菊嶋啓、大瀬和文などの4位集団3人が続いた。
しかし、この序盤のハイペースは上位選手にとってもその後かなりの重荷となった模様。A2仁科峠(42km地点)に近藤がトップで通過したのは3時間50分でトップ通過予想タイムの5分後。5分後に菊嶋、大瀬が並んで通過、さらに3分後に相馬が4位で通過。5位で仁科峠に到着し、その後のレース運営業務のため棄権したオープン参加の鏑木毅によれば、「上位集団は黄金橋からの登りで明らかにペースが落ちた。序盤にペースを上げすぎてお互いの足を引っ張ることになったのではないか」とのこと。
A3土肥駐車場(54km地点)にも近藤がトップで到着。5時間7分の通過タイムは事前のトップ通過予想から22分遅れ。追う2位で通過したのは大瀬で6分後。さらに1分後に3位で相馬。大瀬、相馬とも念入りに補給して相馬が先にスタート。相馬から15分後の5時間29分で4位の小川壮太、続いて1分後に5位で後藤豊が通過。菊嶋は故障のため仁科峠でリタイア。
その後、コースは達磨山を経て下り基調のトレイルに。ここで近藤は加速して6時間35分でフィニッシュして優勝。序盤からトップを維持しての優勝となった。続く2位には後半に追い上げた相馬。3位には相馬の8分後に大瀬。大瀬は昨年春にトレイルランニングレースに出場し始めた選手で奥宮俊祐選手の大学時代の後輩とのこと。4位に小川、5位に後藤が続いた。
女子は昨年春からの故障でレースから遠ざかっていた大石由美子が8時間21分で復帰戦を優勝で飾った。2位には8時間37分で小川比登美、3位に8時間51分で西田由香里が続いた。
リザルト
(男子)*タイムは当方による計時
1位 近藤敬仁 6時間35分
2位 相馬剛 6時間39分
3位 大瀬和文 6時間47分
4位 小川壮太 7時間3分
5位 後藤豊 7時間14分
6位 伊東努 7時間15分
7位 吉田賢治 7時間20分
8位 石田賢生
9位 渡辺伸吾
10位 青柳彰吾
(女子)
1位 大石由美子 8時間21分
2位 小川比登美 8時間37分
3位 西田由香里 8時間51分
4位 小林知美 8時間57分
5位 福田由香里 9時間21分
6位 畠山望美 9時間29分
7位 道田明子 9時間42分
8位 大古場美乙 9時間50分
9位 塚越紗衣 9時間55分
10位 千葉恵子 9時間59分