日本のウルトラランナーがアメリカで活躍しました。先週末の1月25-26日にアメリカ・アリゾナ州フェニックス近郊の砂漠地帯のトレイルで行われた100マイルレース、Coldwater Rumble 100に出場した永田務さんが16時間14分で2位に入賞しました。
Sponsored link
アリゾナ州で行われるレースでは、毎年11月に開催されるJavelina Jundred 100や、トラックを周回する24時間走と100マイル走のイベントDesert Solsticeなどが知られています。今回、永田さんが出場したColdwater Rumbleは今年から100マイルの部が新設され、86人のランナーが20マイルのループを5周するコースにチャレンジしました。
Tsutomu Nagata still in the lead at mile 40 in 5h17m #coldwaterrumble100 pic.twitter.com/pvNYxAAuAL — Aravaipa Running (@AravaipaRunning) January 25, 2014
レースは午前7時にスタート。昨年のサロマ湖100kmウルトラマラソンで6時間44分で3位という実力を持つ永田務さんは序盤から順調な滑り出し。一周目となる20マイル地点には2時間32分で到着し、2位の地元アリゾナのランナー、Catlow Shipekを4分リードしてトップ。大会主催者も日本からやってきたアメリカでは無名のランナーのリードに驚きます。 その後51マイル地点付近でCatlow Shipekと並んで走る展開となり、80マイル地点ではCatlow Shipekに5分遅れて2位となります。最後の周回となる80マイル地点からは両選手ともペースが落ちますが、永田務さんは90マイル地点までで、ヘッドランプが充電切れとなり、ルートを見失う等して20-25分程のロスがあった模様。ようやくたどり着いたエイドステーションでスタッフに電池を分けてもらってレースを続行。優勝したCatlow Shipekに続く65分後に2位でフィニッシュしました。 永田務さんは新潟県在住で現在29歳。数年前に不慮の事故で右腕が不自由となりながらも、ウルトラマラソンに取り組むようになり、2013年のサロマ湖100kmウルトラマラソンで3位に入賞。フルマラソンのPRが2時間27分という実力の持ち主です。 今回のColdwater Rumbleの模様も早速ブログにレポートを掲載されており、2位の”Cat”low Shipekが自己紹介代わりに猫の鳴き真似をしてくれたという話や、日中は強い日差しで暑かったことなどが綴られています。
当サイトも、レース後に永田務さんに連絡をとりました。トレイルランニングのレースに出るのは今回で2回目、100マイルという距離を走るのも初めてとのこと。今年は今回以外に海外でのレースは予定していないものの、日本国内では地元の信越五岳トレイルランニングレースに興味があり、トレイルランニングのレースにもチャレンジしていきたいとのことでした。 ウルトラマラソンで実績のあるランナーとしてトレイルランニングでもその実力を示した永田務さん。むろん、100マイルのような長い距離の経験やアップダウンの多い山岳コースでの力量など、未知数の部分はありますが、今後の日本のトレイルランニング・シーンで注目の存在となりそうです。
参考
- japan running news: ‘There’s an Incredibly Exciting World Waiting Just a Step Outside Japan’ Japan Running Newsによる永田さんのブログ記事の英語訳。
- 大会主催のAravaipa Runningによる大会の写真集