昨年当サイトが現地からレポートをお送りしたアンドラ・ウルトラトレイル/Andorra Ultra Trailが本日7月5日水曜日午前7時(日本時間同日午後2時)に今年から始まる233kmの新イベント、ユーフォリア Eufòriaのスタートとともに開幕します。この記事では今年のアンドラ・ウルトラトレイルの見どころについてご紹介します。
(写真・次々と本格的な山岳パートが現れるアンドラ・ウルトラトレイルのコース。© Stephane Salerno / AUTV)
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今年のアンドラ・ウルトラトレイルはここが新しい
大会のプレスリリースから今回の2017年大会の見どころをご紹介しましょう。
ますます国際的な大会に
今年のアンドラ・ウルトラトレイルには各レースをあわせて49カ国から集まる3,000人のランナーが参加します。2009年の第一回大会の参加者数が650人だったことからすると着実に成長しています。国別にみると地元であるアンドラ、およびスペインとフランスからの参加者が多いのはもちろんですが、これら3カ国以外からの参加者は46カ国から535人に達します。欧州以外では日本からの参加者が一番多くなっています。
大会メイン会場となるオルディノ Ordinoは普段は静かな村ですが、今週末は3万人の人たちで盛り上がります。
今年から加わる233kmの山岳アドベンチャー、ユーフォリア Eufòria
高山地帯のガレ場や雪渓を含む、世界有数のテクニカルな山岳レースで知られるアンドラ・ウルトラトレイルに、今年から233kmの新レース、ユーフォリア Eufòriaが加わります。コースは170kmのロンダ・デル・シム/Ronda dels Cimsでは通らないかなり難度の高いルートを含み(とりわけこれまでは42kmのマラト・デル・シム Marato dels Cimsしか通らなかったカサマーニャ Casamanyaの岩場が迫力満点)、累積獲得高度は20,000mD+に達します。二人一組でエントリーしてレース中は一緒に行動することが求められること、コースのマーキングがなされていないこと、など通常のトレイルランニングレースとは異なるイベントとなっています。
メディア発信はさらに充実
今年も大会期間中にはソーシャルメディアを通じた写真や映像が多数発信される予定です。その日の出来事をまとめた動画が1日2回配信されます。さらにライブ映像のストリーミング配信も行われます。大会の情報はFacebookページやTwitter、Instagramでハッシュタグ「#AUTV」を検索してフォローできます。きっと日本から参加の選手の皆さんが登場することもあるでしょう。
さらに充実した大会運営に
大会の運営には425人のボランティアと125人の専門職スタッフが加わるほか、安全確保のための工夫も重ねられています。今年の大会では携帯型の心電図計測装置である”E-beat”を試験的に導入。容体のよくないランナーがいた場合にはメディカルスタッフがその場でデータを取得し、そのデータを送信することで離れたところにいる専門医の診断を受けることが可能、というものです。
写真、リサイクル、チャリティ
今回大会ではPhotossports社の協力により、各レースに参加する全選手のフィニッシュの写真が無料でソーシャルネットワークで使うのに適したサイズで提供されます。写真は7月11日以降に同社のウェブサイトからダウンロード可能。このほか、今年もエイドステーションでの廃棄物の分別を徹底するほか、3つの慈善団体を通じたチャリティ募金などの取り組みも行われます。
アンドラ・ウルトラ・トレイル/Andorra Ultra Trailの6つのイベント
初開催のユーフォリアを含む6つのイベントは次の通りです。
- ユーフォリア Eufòria: 233km / 20,000mD+、制限時間110時間、定員300人(二人からなる150チーム)、7月5日水曜日午前7時(日本時間同日午後2時)スタート
- 今年初開催のこのイベントには昨年のロンダ・デル・シム Ronda dels Cimsで優勝したナウエル・パセラ Nahuel Passerat(フランス)がジュリアン・モロシロ Julián Morocilloとのペアで参加します。このほか、2014年のロンダ・デル・シム女子優勝のジュリア・ボテガー Julia Böttger(ドイツ)がトム・ゼシュマイスター Tom Zechmeisterと、日本の野間陽子 Yoko Nomaが石井尚久 Naohisa Ishiとそれぞれペアでエントリーしています。
- ロンダ・デル・シム Ronda dels Cims: 170km / 13,500mD+、制限時間62時間、定員450人、7月7日金曜日午前7時(日本時間同日午後2時)スタート
- 女子では昨年優勝のリサ・ボルザニ Lisa Borzani(イタリア)、2012年、15年優勝のネレア・マルチネス Nerea Martínez(スペイン)や昨年に続いてアメリカのベテランランナーでNolans’s 14のFKTを記録(その後この記録は更新されています)したことで知られるミッシー・ゴスニー Missy Gosney(アメリカ)がエントリー。日本からは丹羽薫 Kaori Niwa、伴明美 Akemi Banが参加します。
- 男子は昨年、山本健一に次いで3位だったニコラ・バッシ Bassi Nicola(イタリア)に加え、フランスの鉄人、アントワン・ギュイヨン Antoine Guillon、スペインのジョルディ・ガミト Jordi Gamitoが上位を走りそうです。
- ミティック Mitic: 112km / 9,700mD+、制限時間46時間、定員500人、7月7日金曜日午後10時(日本時間8日土曜日午前5時)スタート
- 男子ではルイス・サンビサンテ Lluís Sanvicente(アンドラ)、セバス・サンチェス Sebas Sánchezに注目。女子は昨年の83kのセレストレイルで優勝しているアイダ・フォルニエレス Aida Forníeles(アンドラ)や日本の宮﨑喜美乃 Kimino Miyazakiに注目です。
- セレストレイル Celestrail: 83km / 5,000mD+、制限時間24時間、定員500人、7月8日土曜日0時(日本時間同日午前7時)スタート
- マラト・デル・シム Marato dels Cims: 42.5km / 3,000mD+、制限時間14時間、定員750人、7月8日土曜日午前8時(日本時間同日午後3時)スタート
- ソリダリトレイル Solidaritrail: 10km / 750mD+、定員700人(前年から+100人)、7月9日日曜日午前9時(日本時間同日午後4時)スタート
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