DC Weekly | 先週末はアンドラ、北丹沢、今週はエフンミラク Ehunmilak、Eiger、おんたけ100など・2018年7月9日

国内では北丹沢、志賀高原、海外ではアンドラ・ウルトラトレイル Andorra Ultra-TrailやスカイランニングのHigh Trail Vanoiseが開催されました。今週末は昨年、現地からご紹介したスペイン・バスクの100マイル、エフンミラク・ウルトラトレイル Ehunmilak Ultra-Trailが開催されます。当サイトは今年も現地からこの大会の模様や魅力をお伝えします。

(写真・今年のアンドラ・ウルトラトレイルより。Photo by David Gonthier, courtesy of AUTV)

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トレイルランニング関連ニュース

エミリー・フォスバーグ Emelie Forsberg がスウェーデンでFKT:スウェーデン・ラップランドのロングトレイルであるクングスレーデン Kungsledenの450kmのFKTに挑戦していたエミリー・フォスバーグ Emelie Forsbergは7月3日にスタートし、7月7日に4日21時間でフィニッシュ。これまでの最速記録である6日2時間51分はソンドル・アムダール Sondre Amdahlが2017年に記録したものなので、男性の記録をも上回って最速記録を更新したことになります。累積獲得高度は11,117mD+でした。

スウェーデンのクングスレーデン450kmのFKTを達成したエミリー・フォスバーグ Emelie Forsberg。Photo by Philip Reiter

キリアンがイギリスのボブ・グラハム・ラウンドでFKTを達成:エミリーがスウェーデンでFKTを達成した直後、キリアン Kilian JornetはイギリスでFKTに挑みました。イギリスのレイク・ディストリクトの42のピークを一筆書きで一気に走破するのがボブ・グラハム・ラウンド Bob Graham Roundで、その距離は106km、累積獲得高度は8,200mD+となります。7月8日、キリアンは12時間52分で42のピークを走破し、これまでの記録である13時間53分(1982年、ビリー・ブランド Billy Bland)の記録を更新しました。その名の通り、1932年にボブ・グラハム氏がこの挑戦を初めて以来、イギリスのフェルランニングのコミュニティでは代表的な挑戦となっていましたが、キリアンが30年ぶりに記録を更新したことになります。

Bob Graham RoundでFKTに挑戦したキリアン Kilian Jornet。Photo by Mick Kenyon/Racing Snakes

先週末のイベント

7月3日火曜日 – 7月8日日曜日: Andorra Ultra-Trail

  • Andorra Ultra Trail (233k / 170k / 112k / 83k / 42.5k / 10k):スペインとフランスに挟まれたピレネー山脈の中にあるアンドラ公国で開催、今回で10周年を迎えた大会です。例年に比べて雪が多く残るコースとなった模様です。リザルトはこちら
    • 昨年から始まった233kmの新イベント、ユーフォリア Eufòriaは二人一組でフィニッシュを目指します。トップでフィニッシュしたのはスペインのフリアン・モルシロ Julián Morcilloイマノル・アレソン Imanol Alesonのペアで、67時間15分。昨年の優勝タイムを上回って大会記録となりました。日本の野間陽子、星野緑のペアも107時間26分でフィニッシュしています。
    • 170kmのロンダ・デル・シム Ronda del Cimsはアルベルト・ヘレーロ Albert Herrero(スペイン)が31時間45分で優勝、続いたのは2位にジャンルカ・ガレーティ Gianluca Galeati(イタリア)、モルガン・ビベン Morgan Vivien(フランス)で32時間28分。女子は男女総合9位でダーシー・ピセウ Darcy Piceu(アメリカ)で36時間14分でした。

今年のアンドラ・ウルトラトレイル、Ronda dels Cimsで優勝したアルベルト・ヘレーロ Albert Herrero。Photo by David Gonthier, courtesy of AUTV

7月4日水曜日: Mt. Marathon

  • Mt. Marathon Race:アメリカ・アラスカ州シューワード。海のそばの町から標高920mまで登って下りてくる5kmのコースはテクニカルで、選手にはケガする人が続出という過激な山岳レース。その始まりは1915年にさかのぼり、毎年独立記念日に開催される人気の大会です。男子は2016年に大会新記録(41分26秒)で優勝しているデビット・ノリス David Norrisが42分13秒で優勝。2位はマックス・キング Max Kingで42分33秒。女子優勝はジェシカ・イートン Jessica Yeatonが51分30秒でした。リザルトはこちら
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アスリートとしての枠を越えてトレイルランニングの魅力を伝えたい ディラン・ボウマン Dylan Bowman(Goldwinアスリート)インタビュー

7月5日木曜日 – 7月7日土曜日: Corsica

7月6日金曜日 – 7月8日日曜日: High Trail Vanoise

  • High Trail Vanoise (70k / 39k / 18k / VK / Mini): フランス・バルディゼールで開催。70kmのレースがミグラン・スカイランナー・ワールドシリーズのSky Extraの第4戦でした。男子はドミトリ・ミチャエフ Dmitry Mityaev(ロシア)が8時間40分45秒で実測68kmのレースで優勝。ミチャエフは今回がシリーズ戦では初めての優勝です。2位はクリストフ・ペリラ Christophe Perrillat(フランス)で9時間0分44秒、3位はルドビック・ポムレ Ludovic Pommeret(フランス)で同じく9時間0分44秒。女子はラグナ・デバッツ Ragna Debats(オランダ)が10時間5分34秒で優勝、2位にサンナ・エルコット Sanna El Kott(スウェーデン)が10時間39分53秒、3位はエカテリーナ・ミチャエワ Ekaterina Mityaeva(ロシア)で10時間59分17秒。ドミトリとエカテリーナの夫妻が揃って表彰台に立ちました。ミグラン・スカイランナー・ワールドシリーズのSky Extraの第五戦は8月4日の Tromsø SkyRace® (ノルウェー)となります。リザルトはこちら

7月7日土曜日 – 7月8日日曜日: St. Bernard, Kilian’s Classik

  • Trail Verbier St Bernard (111k, 61k, 29k, 6k): スイス・ヴァレー州のスキーリゾートして有名なヴェルビエを拠点に開催。リザルトはこちら
  • KILIAN’S CLASSIK (25k, 45k, 10k, 17k): キリアンの名を冠した大会でピレネー山脈の中の村、フォン・ロムーで開催されます。リザルトはこちら

7月7日土曜日: 志賀高原

  • 志賀高原マウンテントレイル(40k、13k): 長野県志賀高原で開催。山室忠さんがプロデュースする大会。40kの男子は町田知宏 Tomohiro Machidaが3時間50分35秒で優勝、2位に杉本諭 Satoshi Sugimoto(3時間52分7秒)、3位は奥山聡 Satoshi Okuyama(3時間53分24秒)でした。女子は枝元香菜子 Kanako Edamotoで4時間51分47秒で優勝。開坂優 Yu Kaisakaが2位(5時間9分47秒)、折戸小百合 Sayuri Oritoが3位(5時間14分24秒)でした。リザルトはこちら

志賀高原マウンテントレイルで優勝した町田知宏。Photo by (c) 計測工房

7月8日日曜日: 北丹沢、おごせ・ときがわ

  • 北丹沢12時間山岳耐久レース(44k): 神奈川県相模原市。青根緑の休暇村を会場に開催される44.24kmのレースは今回で20回目の開催。リザルトは男女でそれぞれの年代別のみですが、男子全体では三浦裕一 Yuichi Miuraが4:25:24で優勝、スカイランニング関東選手権のチャンピオンも獲得した模様。10分差の4時間35分24秒で同着でしたが、2位が大瀬和文 Kazufumi Ose、3位が矢嶋信 Makoto Yajimaでした。昨年優勝の名取将大 Masahiro Natoriは7位。女子は大石由美子 Yumiko Oishiが 5時間21分0秒で先週末の美ヶ原80kに続いて優勝。2位は田中真紀 Maki Tanakaで5時間28分56秒、3位は福田恵里佳 Erika Fukudaで5時間31分50秒。昨年優勝の斎藤綾乃 Ayano Saitoは5時間38分27秒で4位でした。リザルトはこちら
  • トレニックワールド in おごせ・ときがわ 50km & 30km: 埼玉県越生町のニューサンピア埼玉おごせを会場に開催。昨年までの9月開催から時期を移しての開催です。50kmは斎藤光弘が6時間3分で優勝、林健太郎が2位(6時間13分)、鹿倉直人が3位(6時間19分)。女子は四宮久美が6時間59分で優勝、小川るり子が2位(7時間17分)、野田真弓が3位(7時間21分)でした。30kmは貝瀬淳が2時間42分、佐谷尚紀が2時間47で続いて2位。女子は池神悠希が3時間35分で優勝。リザルトはこちら(50km30km)。
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今週末のイベント

7月13日金曜日 – 7月15日日曜日: Ehunmilak、Eiger Ultra-Trail

  • Ehunmilak Ultra Trail (168k, 88k, 42k): スペイン・バスク自治州のベアサインを拠点に開催されるトレイルランニングレース。昨年に続いて、当サイトではこの大会を現地で取材します。レポートをお楽しみに。
  • Eiger Ultra Trail (101k / 51k /36k/ 16k): スイス・グリンデルワルトを拠点にアイガー山麓のトレイルを走る大会で、101kのレースがUltra Trail World Tourの第14戦です。

7月13日金曜日 – 14日土曜日: Ultra Sierra Nevada

  • Ultra Sierra Nevada (103k, 62k, 40k, 6k):スペイン・グラナダ。スペイン南部のアンダルシアにあるシエラネバダ山脈に登るトレイルランニングレースで、103km、62kmのレースはSpain Ultra Cupの大会になっています。

7月14日土曜日 – 7月16日月曜日: 分水嶺トレイル

  • 分水嶺トレイル(84k, 120k): 青梅または奥多摩・鴨沢から清里・獅子岩まで秩父多摩甲斐国立公園のピークをつなぐ分水嶺をたどる長距離の山岳縦走大会。青梅スタートは120km 12,000mD+、鴨沢スタートは84km 8,000mD+となります。

7月14日土曜日 – 7月15日日曜日: OSJ Ontake 100、OMM Lite

  • OSJ Ontake 100(100k, 100マイル): 長野県王滝村。2008年から続く日本の長距離トレイルレースの草分けといえる存在。100マイルはこれまでにおんたけ100kを14時間で完走していることがエントリー資格となっています。【追記・前週からの豪雨の影響、被害のため、7月10日火曜日に大会は中止と発表されました。】
  • OMM LITE Hakuba/Otari:長野県白馬村、小谷村。11月に開催されるOMM Japan Raceに「必要なナビゲーションスキルと経験を学ぶ」機会として開催されるイベント。OMM JapanのScore形式(ロゲイニング形式)で二日間にわたって開催されますが、宿泊のルールはなく、途中で飲食物の補給も可能となっています。

7月14日土曜日: Laugavegur

  • Laugavegur Ultra Trail (55k): アイスランドで開催される55kmのP2P(Point to Point)形式のトレイルランニングレース。4日間のハイキングルートを走る大会は今回で22回目を迎えます。

7月15日日曜日: 4100D 野沢温泉

7月23日月曜日 – 25日水曜日: Badwater 135

  • Badwater 135: アメリカ・カリフォルニア州のデスバレーからマウントホイットニーまでの135マイル(217km)の灼熱のコースを走るウルトラマラソン。今年は21カ国から100人のランナーがエントリーしていますが、日本からの参加者はいない模様です。

前週末の主な大会のリザルトと、今週末の国内外のトレイルランニング大会の予定をお伝えしているニュース記事・DC Weeklyへ、皆様からの情報や写真の提供を歓迎します。下のコメント欄もぜひご活用ください。国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーにもぜひご利用ください。

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