無念、雷雨のため100マイルと88kmのレースが中止に。エフンミラク・ウルトラトレイル Ehunmilak Ultra-Trail #Ehunmilak18

残念ではありますが賢明な判断でした。昨日7月13日金曜日にスタートしたエフンミラク・ウルトラトレイル Ehunmilak Ultra-Trailの100マイルのレースと88kmのレースは深夜になって強い雷雨に見舞われたことから、レースが途中で中止となり、参加していた選手は深夜に続々とバスなどでスタート地点のベアサインに戻ってきました。残るもう一つのレース、42kmのマリムルメンディ Marimurumendi Marathonは15日日曜日午前9時（日本時間同日午後4時）に予定されており、今のところ予定通り開催される見込みです。

イベリア半島では雨の多いエリアとして知られるバスク地方ですが、大会の前日と当日には朝、急に大雨が降ったり雷が鳴ったりしていました。100マイルのレースがスタートする午後6時の直前にはスマートフォンに雷雨の警報の通知が。まもなく雨がぱらつきはじめ、スタート直前には「山での天気の急変に備えるように」というアナウンスもありました。

スタート直後、スタートから10kmのムンディビア Mundibiaにジョン・アスピロス Jon Azpiruzuやハビエ・ドミンゲス Javier Dominguezに率いられた集団が到着したのは午後7時ごろ。雨はまだ本降りではありませんが、空には厚い雲が立ち込めます。午後11時の88kmのゴリエリ・ハウンディアク g2haundiak Goierri Trailのスタートも雨は降っていませんでした。

トップで10km地点にやってきたジョン・アスピロス Jon Azpiruzu。昨年は2位。

この大会で4度優勝しているハビエ・ドミンゲス Javier Dominguezも15秒差で10km地点に到着。

日本から参加した田口稔 Minori Taguchiさんも10km地点を通過。

このまま天気が持てばいいのに、と思っていたところ、日付が変わった頃から雨足が一気に強まり、雷がピカピカと夜の闇を照らします。当サイトは88kmのレースの37km地点となるラライツ Larraizで88kmの選手の到着を待っていましたが、0時48分頃から次々に選手が到着するものの、スタッフの指示で選手はこのエイドで待機することに。結局、午前1時過ぎに88kmのレースがキャンセルと発表されました。このラライツからは標高差1200mのチンドキ山を越えることになりますが、この雷雨の中で夜間に山越えをするには選手にも、大会ボランティアの皆さんにも危険という判断であったようです。

午後11時の88kmのレースのスタート。

37km地点となるラライツ Larraizは猛烈な雷雨に襲われる。

この間、100マイルのレースはスタートから6時間が経過していましたが、53km地点のアスペイシア Azpeitiaにトップが到着したところで、それ以上進まず待機することになります。結局、88kmのレースに続いて、午前1時半ごろに100マイルの中止も決定。100マイルのレースがラライツを経由してチンドキ山に向かうのは早朝の見込みでまだ時間がありましたが、早めの判断でリスクを避けることになりました。その後はコース上の安全確保に当たっていた赤十字のスタッフの皆さんを中心にコース上からの選手の回収、エイドからの移動に当たることになりました。

37km地点となるラライツ Larraizのエイドでレースがキャンセルされた。

エフンミラクのコースの概要図。100マイルは紫色の大きなループがコースで、上にある53km地点のアスペイシアで中止。下半分のオレンジ色のループを回る88kmは中程のラライツ（37km）で中止に。

翌日の土曜日は日が高くなるにつれて、青空が広がり強い日差しが照りつけるという前日とは全く異なるコンディションになりました。ただ、今年のエフンミラクはこれで終わりではなく、もう一つのレースである42kmのマリムルメンディ Marimurumendi Marathonはもともと明日日曜日午前9時（日本時間同日午後4時）にスタートする予定となっており、こちらは予定通り開催されそうです。選手として参加するトレイルランナーの皆さんも、地元の皆さんも楽しみにしているこの大会の残る1日を当サイトもご紹介する予定です。

レースが中止になった翌日土曜日のチンドキ山。快晴で強い日差しが照りつけ、多くの皆さんがハイキングを楽しんでいた。