上田瑠偉が優勝、高村貴子が3位に。粟ヶ岳スカイレース Mt. Awa Skyrace 2019・リザルト

日本で開催されたワールドシリーズ開幕戦に、多数のエリート選手が集まる中で、日本スカイランニング界の若きヒーローとヒロインが鮮やかな結果を残しました。

(写真・粟ヶ岳8合目のチェックポイント。 by Sho Fujimaki / Mt.Awa Race)

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粟ヶ岳レース Mt. Awa Race」は初日・土曜日の粟ケ岳バーティカルキロメーターに続いて大会二日目は今回が初開催の粟ケ岳スカイレースが開催されました。スカイレースはミグラン・スカイランナー・ワールドシリーズ MIGU RUN Skyrunner World Seriesの全16戦の開幕戦でした。

午前8時に八木ヶ鼻温泉・いい湯らていをスタート。Photo by Masataka Chiba / Mt.Awa Race

午前8時に八木ヶ鼻温泉・いい湯らていをスタート。Photo by Masataka Chiba / Mt.Awa Race

レースは約100人が午前8時に八木ヶ鼻温泉・いい湯らていをスタートしました。スカイランナー・ワールドシリーズの海外トップ選手約20人が、新潟県三条市にやってきた会場はまるで本場欧州のスカイランニングの大会のような雰囲気に。もちろん、日本からの参加者も多数参加して全部で約100人がレースに参加しました。コースは粟ヶ岳山頂付近の雪崩のリスクを避けるため、コースは一部変更に。小俣沢への下り、長瀬神社のエイドステーション、粟ヶ岳山頂は通らずm粟薬師から8合目午の背へ往復して北五百川登山口へと下りることとなり、33km 2,400mD+のコースは変更後は23km 1,600mD+になりました。

地元の皆さんの声援を受けて粟ヶ岳の山岳コースへ向かう。Photo by Masataka Chiba / Mt.Awa Race

地元の皆さんの声援を受けて粟ヶ岳の山岳コースへ向かう。Photo by Masataka Chiba / Mt.Awa Race

厚い雲に空は覆われましたが」、おかげでひんやりとした空気で理想的なコンディションとなりました。男子のレースは日本のスカイランニングのヒーロー、 Ruy Uedaがスタート直後の舗装路から思い切って先行し、背中が見えなくなるほどのリードを広げます。上田は山岳区間に入ってもリードを守り、後続との差は2分まで広がりました。

優勝した上田瑠偉 Ruy Ueda。Photo by Sho Fujimaki / Mt.Awa Race

優勝した上田瑠偉 Ruy Ueda。Photo by Sho Fujimaki / Mt.Awa Race

しかし粟ケ岳八合目で折り返して下りに入ると昨年の世界選手権・Ben Navis Ultraで優勝のジョナサン・アルボン Jonathan Albon(イギリス)と昨年のZegamaで5位と9位の上田を上回ったオリオル・カルドナ Oriol Cardona(スペイン)が下りの実力を発揮。雪や濡れて滑りやすいトレイルにも猛烈なスピードで上田に迫り、アルボンは一度は上田に追いつきます。しかし、山を下りてからの舗装路で上田が引き離して2時間1分でフィニッシュして優勝。2位には9秒差でカルドナ、その13秒後にアルボン選手が3位でフィニッシュ。3人の差は22秒というタイトなレースを上田は制しました。

女子のレースではスカイレースの経験豊富なエリサ・デスコ Elisa Desco(イタリア)が2時間27分で優勝、41秒差の2位にメーガン・キンメル Megan Kimmel(アメリカ)が続きました。 は中盤まで女子の5、6位を走っていましたが、終盤の粟ヶ岳からの下りで先行する選手を捉えて3位でフィニッシュ、優勝したデスコから70秒差という好タイムでした。

女子3位になる健闘をみせた高村貴子 Takako Takamura。Photo by Sho Fujimaki / Mt.Awa Race

女子3位になる健闘をみせた高村貴子 Takako Takamura。Photo by Sho Fujimaki / Mt.Awa Race

ワールドシリーズの開幕戦となった今回の粟ケ岳スカイレースの結果をみると、男女ともにトップ10は海外勢がほぼ独占という結果。欧州やアメリカのスカイランニングの選手層の厚さをここに日本で見ることができる貴重な機会となりました。そうした中で見事、男子優勝を勝ち取った上田瑠偉 Ruy Uedaは日本のファンに対してはもちろんのこと、世界にその存在を改めて知らしめる機会になりました。周りの選手のペースに合わせるといったことは考えず思い切って最初から前を走る、というのは上田のいつものスタイル。こうした豪快な走り方にひかれるファンも多いですが、海外のスカイランニングのレースでは、勝負の決め手となるコース後半の下りで欧米のライバルに追いつかれるという展開が少なくありませんでした。今回もこれまでのレースを思い出させる展開となりそうでしたが、最後に踏みとどまって勝利を手にしたのは大きな成果でした。上田が後半に競り負けない強さを身につけたかどうか、次のワールドシリーズのレースとなるTransvulcaniaの74km 4,350mD+に注目です。

スカイランニングの女子の世界では、ワールドシリーズでも若手の選手の活躍が目立つようになっていることは当サイトのプレビュー記事でもご紹介しています。しかし今回の粟ヶ岳ではベテランの強さは健在であることが明らかになりました。優勝したデスコ、キンメルはこれまでのスカイランナー・ワールドシリーズでは何度も上位に入ってきましたがここ1、2年はシリーズ戦からは離れていました。それでもこうしてレースになれば若手に勝負で譲ることはありません。そうした中で高村貴子が終盤に同世代のシェイラ・アビレス(スペイン)を抑えてトップ3に入ったのは大きな成果でした。高村は6月のMadeira Skyrace(56km 4,100mD+)が次のワールドシリーズのレースとなります。

海外から参加したトップ選手の皆さんもレースを終えて笑顔を見せていた。Photo by Nagi Murofushi / Mt.Awa Race

海外から参加したトップ選手の皆さんもレースを終えて笑顔を見せていた。Photo by Nagi Murofushi / Mt.Awa Race

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粟ヶ岳スカイレース Mt. Awa Skyrace リザルト。

全体のリザルトはこちらに掲載される見込みです。

女子トップ3。左から3位の高村貴子 Takako Takamura、優勝のエリサ・デスコ Elisa Desco(イタリア)、2位のメーガン・キンメル Megan Kimmel(アメリカ)。Photo by Masataka Chiba / Mt.Awa Race

女子トップ3。左から3位の高村貴子 Takako Takamura、優勝のエリサ・デスコ Elisa Desco(イタリア)、2位のメーガン・キンメル Megan Kimmel(アメリカ)。Photo by Masataka Chiba / Mt.Awa Race

男子トップ3。左から2位のOriol Cardona(スペイン)、優勝の上田瑠偉 Ruy Ueda、3位のJon Albon(イギリス)。Photo by Masataka Chiba / Mt.Awa Race

男子トップ3。左から2位のOriol Cardona(スペイン)、優勝の上田瑠偉 Ruy Ueda、3位のJon Albon(イギリス)。Photo by Masataka Chiba / Mt.Awa Race

女子 Women

  1. エリサ・デスコ Elisa Desco(イタリア)2:27:46
  2. メーガン・キンメル Megan Kimmel (アメリカ)2:28:27
  3. 高村貴子 Takako Takamura 2:28:56
  4. シェイラ・アビレス Sheila Avilés Castaño(スペイン) 2:29:12
  5. ヒラリー・ジェラルディ Hillary Gerardi (アメリカ) 2:30:31
  6. ジセラ・カリオン Gisera Carrion Bertran (スペイン) 2:33:33
  7. アナリス・ルセ Anna-LiseqRousset (フランス) 2:35:31
  8. オイハナ・アスコルベベイシア Oihana Azkorbebeitia (スペイン)2:40:19
  9. マリア・ソローサ Maria Zorroza (スペイン) 2:40:54
  10. マイイ・ムジカ Mayi Mujika (スペイン) 2:44:23

14 3:03:14

15 田中真紀 Maki Tanaka 3:13:54

16 須藤吉仕子 Kishiko Suto 3:17:26

男子 Men

  1. 上田瑠偉 Ruy Ueda 2:01:42
  2. オリオル・カルドナ Oriol Cardona Coll (スペイン)2:01:51
  3. ジョナサン・アルボン Jonathan Albon (イギリス) 2:02:04
  4. マルコ・デ・ガスペリ Marco De Gasperi (イタリア) 2:04:37
  5. キリル・ニコロフ Kiril Nikolov (ブルガリア) 2:06:22
  6. パブロ・ビジャ Pablo Villa González (スペイン) 2:07:19
  7. オスカー・カサル OscarCasal Mir (アンドラ)2:07:48
  8. クリストフ・ローターバック Christoph Lauterbach (ドイツ)2:09:15
  9. ハンス・クリスティアン Hans Kristian Smedsrød (ノルウェー) 2:11:21
  10. セバスチャン・リングダール Sebastian Ljungdahl (スウェーデン) 2:12:24
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