当サイトのコラム・DC weeklyでも毎週お伝えしている通り、今年は国内外ともに多くのトレイルランニング大会は新型コロナウィルスのため中止です。しかし、一部の大会ではそれぞれの国や地域で示されているガイドラインに従い、感染拡大を防ぐために運営を工夫してレースを開催しています。
ここではITRA(国際トレイルランニング協会)が先週発信したニュースレターに紹介されていたヨーロッパで7月に開催された3つの大会についてご紹介します。ITRAでは大会主催者に向けて新型コロナウィルス感染症に関する大会運営のガイドラインを発表しています。
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ちなみに日本のトレイルランニング大会では緊急事態宣言が全国で解除された5月末には大会を開催する大会が現れ、距離が短めの大会が参加者を少人数に絞って開催しています。しかし、7月から8月にかけて感染拡大の兆候が見られるとして警戒を強めている自治体が増えていると報道されています。トレイルランニング大会の開催も目下の状況を踏まえて随時見直していくことになるのかもしれません。
(写真・マデイラ島で開催されたTrail Porto Da Cruz Naturaのスタートライン。All photos courtesy of ITRA)
Trail Porto Da Cruz Natura
北大西洋のマデイラ島(ポルトガル)北東の港町、ボルト・ダ・クルスで開催される大会で、50km 3,600mD+の「Trail Ultra」、25km 1,400mD+の「Trail Longo」などのレースが設けられています。今年の大会は7月19日に開催され、ポルトガルでCOVID-19によるロックダウンが始まってから初めて開催されるトレイルランニング大会となりました。
今年の大会には3つのレースにあわせて約300人が参加。スタートは事前に指定された通りに走力のある選手から10人ずつがスタートエリアに入って前後に間隔を空けた各自の位置からスタート。これを1分毎に繰り返すウェーブ形式のスタートとなりました。また、スタートエリアに選手が入る際には一人ずつ検温、選手はスタートから200mを過ぎるまではマスクを着用するというルールも設けられました。レース後の表彰式は総合表彰の上位選手のみに限って開催し、完走メダルなどはマスクを着用して指定のエリアで受け取るという運営となりました。
Vodno Matka Trail
上記のマデイラ島での大会と同じ7月19にちには東ヨーロッパ・北マケドニアの首都・スコピエで「Vodno Matka Trail」が行われました。42km 3,100mD+と26km 1,650mD+の二つのレースから構成される大会です。
選手受付ではマスク着用と手指消毒が必須、スタート前には検温、スタート時は選手間に最低1mの間隔を置き、スタート直後まではマスクを着用する、というレギュレーションで開催されました。
Los 3 Días Trail Ibiza
スペインのバレアレス諸島・イビサ島は地中海に浮かぶリゾート地でクラブカルチャーの中心としても知られます。この島では例年85km、42km、21kmのレースを開催する「Los 3 Días Trail Ibiza」は7月12日に150人が参加するレースを開催。1m以上の間隔を空けて6人の選手が同時にスタートするのを10秒おきに繰り返すウェーブ形式を取りました。今年11月27日から29日の三日間の日程で例年の大会を開催予定で、7月はそれに向けたテスト大会という意味合いもあったようです。
(source: ITRA)