4月21日から三日間にわたって開催された今年のウルトラトレイルマウントフジ Ultra-Trail Mt. Fujiに参加したTHE NORTH FACEアスリートの声を4回にわたって紹介するシリーズの最終回です。
トップ選手が集結して世界のトレイルランニングファンの目が集まった2014年のウルトラトレイルマウントフジ。その100マイルのレースで3位となったのがマイク・フート Mike Footeさんでした。タフな山岳コースでの粘り強い走りで知られたマイクは、今は地元のモンタナ州ミズーラを拠点に「The Rut」などのレースの主催者も務めています。今回は9年ぶりに来日し、69kmのレース「KAI」を走った後にお話しを聞きました。
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(表題写真 © Fuji Trail Runners Club)
「僕自身のレースは、そうだね、まあまあだったね。」最近は大きなレースを走ることを控え、一昨年に誕生した長男の育児を優先してきたマイクは、久しぶりの日本でのレースを振り返ります。
「やっぱりスピードは落ちていて、先頭集団にはとてもついていけなかった。でもコースを進んであと残り10マイルというところからは、かなり調子が戻ってきた気がしたんだ。ここでがんばって10位以内を目指そうと思ったんだけど、届かなかったね。」
スタートから8時間33分、14位で富士急ハイランドに戻ってきました。世界屈指の山岳100マイルであるハードロック100で3度、2位となっているマイクにはKAIのコースは易しすぎたのでしょうか。
「とんでもない、僕には難しいコースだよ。このレースはとてもテクニカルなトレイルの間を長い舗装路がつないでいる。普段はあまり平坦なところを走る機会がないから、そこで遅れてしまって、山に入って追いつくのは大変なんだ。」
今回の来日前にリモートでインタビューをした際には、レースを前にプレッシャーを感じるようになり、それを克服したという経験を話してくれました。今回は家族3人、長男と手をつないで会場の富士急ハイランドを歩く姿はとてもリラックスして見えます。
「シーズン最初のレースで一日中、トレイルを楽しむことができたから満足している。特にコースの最後では力を出し切って走れた。ここ数年は、こんなふうに元気に気持ちよく走れなかったから、それだけで自分にとって最高の出来なんだ。」
「それにしても」と言葉をつないで、マイクは久しぶりのウルトラトレイルマウントフジの印象を話してくれました。
「こんな岩や根っこのテクニカルなトレイル、険しい地形をコースにしているこの大会は素晴らしいよ。それに富士山の眺めを楽しんだり、そこでトレイルランニングをする人たちと交流するのに、この大会に参加する以上にいい方法はないんじゃないかな。こういう経験ができるから、僕たちはトレイルランニングをやめられないんだ。」
(協力・THE NORTH FACE)