THE NORTH FACEは山岳ランニング、スキーマウンテニアリング(スキーモ)*の選手として活躍する上田絢加 Ayaka Ueda 選手がアスリートチームに加わったことを明らかにしました。
上田絢加さんは1993年生まれで大阪府出身、中央カレッジグループ所属のアスリート。学生時代からランニングに取り組み、卒業後にスカイランニングやスキーモに取り組み始めます。スカイランニングでは2018年アジア選手権で銅メダル、2020年日本選手権・SKYカテゴリーで優勝、2021年スカイランナージャパンシリーズのSKY、バーティカルの両カテゴリーの年間ランキング首位を獲得します。スキーモでは2023年世界選手権日本代表となり、2026年のミラノ・コルティナ冬季五輪への出場を目指しています。
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DogsorCaravanでは先日のMt. FUJI 100 EXPOの会場で行われたトークイベントにTHE NORTH FACEアスリートとして登壇した上田絢加選手にお話を聞きました。
(All photo by © THE NORTH FACE)
スキーとランニング、そして旅を愛する
DogsorCaravan(以下 DC):改めて、上田選手が山岳ランニングやスキーモに取り組むようになった経緯を聞かせてください。
上田絢加さん:中学生の時から陸上競技を始め、大学生の時には初めての100kmウルトラマラソンを走りました。ただ、タイムを狙うというよりは大会に参加するために全国各地を旅するのが楽しみでした。スキーは両親が揃ってスキー好きで幼い頃から親しんでいました。実は社会人になってスカイランニングを始めたのと同じ頃にスキーモも始めていたんです。
今は競技として二つのスポーツに取り組んでいますが、そのベースにあるのは山が大好きで、山を一年を通して楽しみたいという気持ちです。夏も冬もファストアンドライトのスタイルで、季節に応じたやり方で山を楽しむ。そんなイメージを持っています。
スキーモでは2026年冬季五輪出場が目標、夏のランニングが冬のスタミナになる
DC:ちょうどこれから冬のスキーモから、夏のトレイルランニングに移行する時期です。二つの競技に取り組むことについてどう感じていますか?
上田絢加さん:スキーモのシーズンは先日終わったばかりですが、昨年11月にフランスでのW杯初戦でA決勝に進んで11位という成績を残せたのは手応えを感じました。ふくらはぎに痛みを感じて遠征を中断することになりましたが、その後は回復して4月のイタリアでの最終戦には復帰することが出来て、ホッとしています。
2026年のミラノ・コルティナ冬季五輪に日本代表として出場することを目指していて、昨年は夏の間のトレーニングでもスキーモを意識していました。冬になって気づいたのは、夏場のランニングが私にとって大切なんだ、ということでした。
スキーモからランニングへの移行の時期はやっぱり難しいです。これから5月、6月にランニングをすると結構しんどいな、と感じるでしょうね。でも冬になると、夏の間の蓄えがスキーモのスタミナになっているときっと実感します。今年はランニングでもっと登りを強化するつもりで、富士登山競走のほか昨年移住した群馬県の地元のトレイルランニングレースにも出場します。
山を走って登る時とスキーモで登る時の身体の使い方というのは基本的に同じ。海外では冬はスキーモの選手が夏はトレイルランニングをしているのが普通です。日本ではウィンターシーズンとグリーンシーズンを通して二つの競技に取り組む選手は少ないですが、私はそのスタイルでやっていきたいと強く思っています。
スポーツを通じて山の楽しみ方を伝えたい
DC:今回、THE NORTH FACEアスリートの一員になられました。上田さんにとってTHE NORTH FACEはどんな存在ですか?
上田絢加さん:私は人生において何かに挑戦し続けることを大切にしたいと思っています。THE NORTH FACEの価値観はそこに重なります。加えて、結果は大切だけどそこに固執せずそこまでの過程を一緒に楽しもう、応援したい、というお話しもあり、その姿勢にも共感しました。
私自身はトレイルランニングやスキーモというスポーツに出会えて本当に幸せです。私と同じようにこうしたスポーツに出会うことで救われる人もたくさんいらっしゃると思います。THE NORTH FACEと一緒に山やスポーツを始める人たちのためにきっかけを作れたら、と考えています。
インタビューを終えて
上田絢加選手は、トレイルランニングとスキーモの両方で高い目標を持ちながら、山と自然を深く愛するアスリートです。今回、THE NORTH FACEアスリートとなったことは、上田さんがキャリアにおいて新たなステージを迎えることを意味します。挑戦と成長を支える重要なパートナーを得たことで、上田さんはスポーツを通じて多くの人々に影響を与え、前向きな変化を起こしていくことでしょう。