2024年の HOKA UTMB Mont-Blanc は8月26日月曜日午前8時（日本時間午後3時）のPTLのスタートで開幕します。今年の大会はUTMBワールドシリーズの2度目のシーズンとなり、距離176kmと累積獲得高度9,900mD+の UTMB（100Mカテゴリ）と距離101kmで累積6,050mD+のCCC（100Kカテゴリ）、そして距離57kmで累積3,500mD+のOCC（50Kカテゴリ）の三つのレースはシリーズファイナルとなります。
それぞれのレースのライブトラッキングはUTMB Liveでチェックできるほか、UTMBワールドシリーズファイナルの三つのレースは8月29日木曜日から9月1日日曜日にかけてライブ配信で視聴できます。
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（写真 昨年のTDS®︎のコースから。Photo © UTMB）
チームで進む300kmの山岳アドベンチャー、PTL
PTLは二人または三人一組で約300kmのコースを自らナビゲーションして進むアドベンチャーイベント。メンバーの山岳アクティビティの経験を申告し、大会に認められたチームのみが出場できます。定員は最大300人。
コースは毎年異なり、今年のコースはシャモニーをスタートして時計回りでスイス、イタリアをめぐってシャモニーに戻る距離305km、累積獲得高度約24,765mD+となっています。8月26日月曜日午前8時（日本時間同日午後3時）にスタートし、制限時間は152時間30分です。
ボランティアと地元ランナーのためのレース・MCC
MCC（Martigny-Combe to Chamonix）は、主に大会ボランティアやモンブラン山麓地域の住民の皆さんに UTMBを体験できる機会を設けるという趣旨で2018年に始まったイベントです。ポイントなどによるエントリー資格がなく、大会パートナーを通じたエントリー枠も設けられています。コースはマルティニからトリアンを経てコル・デ・バルム Col de Balme まで17km、標高差1700mを絶景を眺めながる登った後はシャモニーへと下っていきます。モンブランの美しいトレイルを走りながら、UTMB Mont-Blancの精神に浸ることができるでしょう。距離は40km、累積獲得高度が2,366mD+となります。
男子ではフランスから昨年のOCC7位のアンソニー・フェルバー Anthony Felberが参加するほか、2021年OCCで9位のケヴィン・ヴェルムーレン Kevin Vermeulen（FRA）、昨年のSwiss Canyon Trail K111 優勝のフランチェスコ・クッコ Francesco Cucco (ITA) 、昨年のKAI70kで3位のキム・ジソプ Jisub Kim (KOR) がエントリーしています。女子は昨年のMCCで6位のステファニー・マニヴォズ Stéphanie Manivoz (FRA) やスカイランナーワールドシリーズで活躍するイリス・ペッセ Iris Pessey (FRA) 、アメリカのアビー・レベン Abby Levene (USA) 、中国のジン・ユアン Yuan Jin (CHN) といった有力選手がエントリーしています。
MCCのエントリーリストには日本の誇る長距離走のトップアスリートで、パリ五輪の男子マラソンを13位で終えたばかりの大迫傑 Suguru Osakoの名前があります。今回MCCに参戦すればトレイルランニングのレースを初めて走ることになります。
絶景のモンブランを駆け抜ける148kmの旅・TDS
TDS（Sur les Traces des Ducs de Savoie）は148kmで標高差9,306mD+という過酷なコースが特徴の一方、息を呑むような絶景と温かい雰囲気で知られるレースです。イタリアのクールマイユールを26日月曜日23時50分（日本時間27日火曜日午前6時50分）にスタートして、制限時間は44時間10分です。
今年の女子有力選手では、今年のMIUT 85k優勝のアリアーヌ・ウィルヘルム Ariane Wilhelm (SUI) 、今年のLavaredo by UTMB 80Kで6位のエリザベッタ・ネグラ Elisabetta Negra (ITA) 、2023年Trail 100 Andorra by UTMB 105k優勝のエステル・フェルホーファー Esther Fellhofer (AUT) がリストに並びます（2023年UTMB準優勝のカタリナ・ハートマス Katharina Hartmuth (GER) は今年のUTMBを走りません）。
男子は今年5月のUltra Trail Snowdonia by UTMB 100マイルで優勝のマーク・ダービーシャー Mark Darbyshire (GBR) や今年のChianti Ultra Trail by UTMB 80kで優勝のアレイシュ・トダ・マス Aleix Toda Mas (ESP) 、Swiss Canyon Trail 111kでトダ・マスに続いて3位のアベル・カレテロ Abel Carretero (ESP) 、昨年秋のTrail des Aiguilles Rouges 55k で優勝したゴーティエ・アリヨ Gautier Airiau (FRA) に注目です。
日本からは吉村健佑 Kensuke Yoshimura、松永紘明 Hiroaki MatsunagaがTDSにエントリーしています。
イタリアアルプスの中心で繰り広げられる15kmのスプリント・ETC
ETCは、2022年から始まったクールマイユールをスタート・フィニッシュとするイタリアアルプスの中心部で開催の15km 1267mD+のレース。UTMBの世界を誰もが体験できるイベントです。27日火曜日午後2時（日本時間同日午後9時）にスタートし、宣言時間は4時間30分。
男子は今年のオフロード欧州選手権のマウンテンランニング16km優勝、モンブランマラソンで3位、シエール・ジナルで5位のロベルト・デロレンツィ Roberto Delorenzi (SUI)、今年のGiir di Mont 31kで準優勝のダニエル・パティス Daniel Pattis (ITA)、昨年のETCで3位でマウンテンランニングのレースで活躍するグザヴィエ・シェブリエ Xavier Chevrier (ITA) の間で優勝を争うことになりそう。
女子は今年のGTWS開幕戦、神戸トレイルで優勝のモード・マシス Maude Mathys (SUI)、今年のモンブランマラソンの23kで優勝のアナエル・ボンドゥー Anaëlle Bondoux (FRA)、のほかアリス・ガッジ Alice Gaggi (ITA)、ジャネル・リンクス Janelle Lincks (USA)、マレン・オサ Malen Osa (ESP) と国際的な顔ぶれとなります。
トレイルランニングの未来を担う若きランナーたち・YCC
YCC（Youth Chamonix Courmayeur）は、15歳から19歳の若いアスリートたちが火曜日と水曜日の二つのイベントに参加します。火曜日はクールマイユールで行われるトレイルランニングのイベントで、年齢別に14km、8km、4kmのコースで開催。水曜日は昨年に続いて「YCC the Revenge」というフォーマットのレースで、シャモニーに設けられる年齢別の4km、3.5km、2kmのコースを前日のレースで最も遅かったランナーから時間差で順にスタートします。
2023年のYCC Photo © UTMB
エリート選手のリストはこちらで随時更新されています。
