2日目はTDSが進行中、ETCとYCCも開催【 #UTMB 2024 】

今年のHOKA UTMB MOnt-Blancは8月27日火曜日に2日目に入りました。前日深夜にスタートしたTDSはこの日のうちに早くもシャモニーに最初のフィニッシャーが到着しました。イタリア側のクールマイユールでは誰もが気軽に参加できる15kmのETCと10代の若い選手たちのためのYCCが開催されました。

DogsorCaravanの2024年HOKA UTMB Mont-Blancの関連記事

（写真　TDSのコース上から。 All Photo © UTMB）

ETCは15kmでトレイルランニングの魅力に触れることができるレース

ETC（Experience Trail Courmayeur）は昨年に続いて2回目の開催で、1,000人以上の参加者が距離15km、累積獲得高度1,267mD+のコースを走りました。エントリー資格などが設けられず、誰もが気軽にトレイルランニングに挑戦できるイベントですが、ショートディスタンスを得意とするスピードに定評あるエリートアスリートも参戦して、レースは白熱しました。

男子の表彰台は国際色豊かなものになりました。優勝はルーカス・エールレ Lukas Ehrle (GER)で1時間19分56秒の好タイムでした。19歳のエールレは昨年のYCCのチャンピオンで、今年6月のオフロード欧州選手権のマウンテンランニング16kmで銀メダルを獲得している、欧州マウンテンランニング界で注目されている若手選手です。2位のアレックス・ガルシア・カリージョ Alex Garcia Carrillo (ESP) と3位のダニエル・パティス Daniel Pattis (ITA) はわずか4秒差の接戦でした。

女子の優勝争いも熱を帯びます。アナエル・ボンドゥ Anaelle Bondoux (FRA) が1時間32分52秒で優勝。ボンドゥは冬はバイアスロン競技のアスリートとして活躍している20歳で、今年6月のモンブランマラソンの23kmのレースで総合15位で優勝。トレイルランニングでも非凡な才能を見せています。2位にはGTWSでの活躍でおなじみのモード・マティス Maude Mathys (SUI) 、3位はヴィヴィアン・ボンツィ Vivien Bonzi (ITA) がそれぞれ入りました。

ETC 女子トップ10

アナエル・ボンドゥー Anaelle BONDOUX (FRA) – 01:32:52 (Salomon)
モード・マティス Maude MATHYS (CHE) – 01:34:45 (Team Asics trail)
ヴィヴィアン・ボンジ Vivien BONZI (ITA) – 01:36:43 (Brooks trail runners)
ジュリー・ルロン Julie LELONG (FRA) – 01:38:33 (ASICS FUJI TRAIL TEAM)
デルフィーヌ・クロデル Delphine CLAUDEL (FRA) – 01:39:56 (Salomon)
エミリー・ビュル Emilie BULLE (FRA) – 01:40:36 (Team scott/club des coureurs du monde en isère)
マレン・オサ・アンサ Malen OSA ANSA (ESP) – 01:40:49 (Salomon)
アリス・ガッジ Alice GAGGI (ITA) – 01:43:55 (BROOKS TRAIL RUNNERS)
エミリア・プラット Emilia PLATT (GBR) – 01:46:02 (Alpine Run Project)
ジャネル・リンクス Janelle LINCKS (USA) – 01:46:43 (SATISFY)

これも読む

DAZN、L’Équipe、Outside、iQIYIがUTMBワールドシリーズのオフィシャルメディアパートナーに、各社プラットフォームでライブ配信

ETC 男子トップ10

ルーカス・エーレ Lukas EHRLE (DEU) – 01:19:56 (Asics)
アレックス・ガルシア・カリーヨ Alex GARCIA CARRILLO (ESP) – 01:21:51 (BROOKS TRAIL RUNNERS)
ダニエル・パッティス Daniel PATTIS (ITA) – 01:21:55 (Brooks Trail Runners)
メイカエル・ボードワン・ルソー Meikael BEAUDOIN ROUSSEAU (USA) – 01:23:57 (Brooks)
アンリ・エイモノ Henri AYMONOD (ITA) – 01:24:47 (The North Face)
エイドリアン・イヴァルス Adrian IVARS (ESP) – 01:25:29 (KAMIKAZES GANG)
ファビアン・ベネロ Fabián VENERO (ESP) – 01:27:01 (Salomon)
フランチェスコ・チェスキ Francesco CESCHI (CHE) – 01:27:15 (Scarpa Karpos Swiss Trail Youth Team)
マルコス・ビヤムエラ・イスキエルド Marcos VILLAMUERA IZQUIERDO (ESP) – 01:27:27 (SCARPA)
ヤン・トレヤ・オレル Jan TORRELLA OLLER (ESP) – 01:27:41 (Salomon)

ユース世代の祭典、YCC

午前11時のクールマイユールでは、好天のレースコンディションの中、2005年から2010年生まれの若者307人がクールマイユールをスタートしました。未来のトレイルランニングのチャンピオンたちのためのこのレースでは、年齢別に Junior (14km)、Cadet (8km)、Minime (4km) のそれぞれのコースを走りました。

YCCはこの日の第一ラウンドを終えて、翌28日水曜日にシャモニーに場所を移して第二ラウンドとなる「YCC the Revenge」が行われます。年齢別の4km、3.5km、2kmのコースを前日のレースで最も遅かったランナーから時間差で順にスタートします。

年齢別の各カテゴリーの全ての結果はlive.utmb.worldで見ることができます。

これも読む

マスターズスカイランニング世界選手権に日本から9人が代表して参加、4月13-14日にポルトガルで開催

TDSは深夜にスタート

距離146km、累積標高差9,300mD+のTDSは26日月曜日の午後11時50分にクールマイユールを1874人のランナーがスタートしました。この日のうちにすでにシャモニーにフィニッシャーが到着し、日付が変わるまでに30人の選手が完走しました。一方で、DNFを選んだ選手は674人に達しており、コースの過酷さを物語っています。

本稿執筆時点では4名の女性ランナーが完走しており、2021年のTDSで5位のマリー・ドアン Marie DOHIN (FRA) が24:06で優勝。2位にはアリアンヌ・ヴィルヘルム Ariane WILHEM (SUI) が36分差の24:42で続きました。3位はセリーヌ・フィナス Céline FINAS (FRA) で25:41。

TDS女子優勝のマリー・ドアン Marie DOHIN（右）と準優勝のアリアンヌ・ヴィルヘルム Ariane WILHEM（左）

男子のレースは先頭集団が長く一緒にコースを進みましたが、最後に単独リードしたのはティボー・マルケ Thibault MARQUET (FRA) で、18:59でシャモニーにフィニッシュしてTDS®︎のチャンピオンとなりました。2021年のL’Echappee Bell 148Kで優勝したいる他、今年の90km du Mont-Blancで9位となっています。2位には昨年のVal d’Aran by UTMB 110Kで2位のアルバン・ベルソン Alban BERSON (FRA) が約1時間差の19:56でシャモニーに到着。3位はゴーティエ・エリオー Gautier AIRIAU (FRA) で20:07でした。