DC Weekly 2024年9月2日 UTMB、Trofeo Nasego、竜王サマートレイル

国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーでは今年の予定を随時アップデートしています。まだ掲載していない大会についての情報のご提供、掲載済みの大会についてのご指摘を歓迎いたします。

(写真 Vertical Nasegoで男子3位のアンリ・アイモノド Henri Aymonod。 Photo © WMRA)

Sponsored link


【お知らせ】犬猫通信 by DogsorCaravanは当サイト・DogsorCaravanのファンクラブ通信。メールアドレスを登録していただければニュースレター形式で週に数回くらい当サイト編集人・岩佐が書く記事が届きます。過去の記事もSubstackのウェブサイトやアプリで読むことができます。
【お知らせ】ポッドキャスト「Run the World, by DogsorCaravan」はAnchor.fmで公開し、Apple PodcastやSpotifyなどの各種プラットフォームで配信しています。ポッドキャストへのメッセージ、感想、リクエストをお待ちしています。エピソードやウェブサイトの中でご紹介します。投稿フォームはこちら。DogsorCaravanのライブ配信イベントの予定はGoogleカレンダーで公開しています。登録すると見逃しを防げます。

先週末開催のイベント

8月26日月曜日 – 9月1日日曜日

HOKA UTMB Mont-Blanc (171k, 100k, 55k, 300k, 145k, 40k, 15k)

フランスのシャモニーを中心に開催される世界で最も知られたトレイルランニングの大会であり、170kmのUTMB、100kmのCCC、55kmのOCCの三つのレースはUTMBワールドシリーズのファイナルとして世界のトップ選手が集結して熱いレースとなりました。DogsorCaravanでは各レースのリザルトを連日速報記事でご紹介しました。

8月28日月曜日 – 30日金曜日

The Great Naseby Water Race (200mile, 200km, 100mile, 100km, 80km, 60km)

ニュージーランドのネーズビーで開催されるウルトラマラソンの大会で200マイル、100マイル、200km、100km、80km、50kmなどのレースが行われました。リザルトはこちらに掲載される見込みです。

8月30日金曜日 – 31日土曜日

Andes Race (100k stage, 60k, 30k, 13k)

ペルーのクスコ近郊で開催されるトレイルランニングイベント。標高4000mを超える高所を走るレースが行われました。リザルトはこちらで公開されています。

8月31日土曜日 – 9月1日日曜日

千歳青葉ウルトラトラックレース(12h, 24h, 6h)

北海道千歳市の青葉陸上競技場で開催される、北海道初のウルトラトラックレース。24時間走は2025年にフランス・アルビで開催されるIAU24時間走世界選手権の日本代表選考の対象レースの一つでした。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

Vertical Nasego (4.2km), Trofeo Nasego (21.5km)

イタリア・カストで開催される大会で今年もW杯 Valsir Mountain Running World Cup のダブルヘッダーが行われました。土曜日のVertical Nasegoは、テクニカルな山道を含む全長4.3kmで標高差1000mを駆け上がるレース。女子のレースはフィラリース・キサン Philaries Jeruto Kisang (KEN)がリードしましたが、最後の登りセクションでアンドレア・マイヤー Andrea Mayr (AUT)がキサンに追いつき、40分51秒でこのレースで五度目の優勝をなりました。キサンは41分34秒で2位、スサンナ・サープンキ Susanna Saapunki(FIN) が41分44秒で3位でした。

Vertical Nasegoで女子優勝のアンドレア・マイヤー Andrea Mayr。 Photo © WMRA

Vertical Nasegoで女子優勝のアンドレア・マイヤー Andrea Mayr。 Photo © WMRA

男子はジョスファト・キプロティチ Josphat Kiprotich (KEN)を先頭にケニア出身アスリートが集団でレースをリードしますが、途中で昨年のチャンピオンであるパトリック・キプンゲノ Patrick Kipngeno (KEN) がリードを奪います。レースはキプンゲノが34分28秒で優勝しました。2位をめぐっては激しいレースとなり、最後はキプロティチが35分3秒で2位を死守してフィニッシュ。3位はアンリ・アイモノド Henri Aymonod (ITA) がアメリカのマイケル・ボードワン-ルソー Meikael Beaudoin-Rousseauを制して35分20秒でフィニッシュして表彰台にたちました。

Vertical Nasegoで男子3位のアンリ・アイモノド Henri Aymonod。 Photo © WMRA

Vertical Nasegoで男子3位のアンリ・アイモノド Henri Aymonod。 Photo © WMRA

日曜日のTrofeo Nasegoは、麓の町・カストからスタートし、ナセゴの山小屋までの21kmをコースとし、スタートの標高400mから標高1311mへと登ります。女子はジョイス・ニエル Joyce Njeru (KEN) が1:51:33で勝利、2位のアンドレア・マイヤー Andrea Mayr は1分半の差で1:53:02でした。3位には前日に続いてスサンナ・サープンキ Susanna Saapunki(FIN) で1:54:00。が41分44秒で3位でした。バーティカルで2位のフィラリース・キサン Philaries Jeruto Kisangはこの日は6位で終えました。

これも読む
DC Weekly 2022年11月28日 MMTF、Cape Town、身延山七面山、大歩危国見山

男子はパトリック・キプンゲノ Patrick Kipngenoが後続に2分半の大差をなる1:31:26で優勝。2位にフィレモン・キリアゴ Philemon Ombogo Kiriago (KEN)が1:33:59で続き、3位はポール・マチョカ Paul Machoka (KEN) で1:34:38でした。

リザルトはこちら。マウンテンランニングW杯の次のレースは10月5日にスロベニアで開催されるこちらも歴史あるクラシックイベント、Smarna Goraとなります。

XTERRA Trail Run World Championship (42km, 21km)

「XTERRA」によるトレイルランニングの世界選手権が合衆国メイン州のシュガーローフ山で開催されました。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

8月31日土曜日

竜王サマートレイル(17km, 9km)

長野県山ノ内町の北志賀高原を舞台にしたトレイルランニングイベント。ロング17kmの女子のレースは小林華蓮が2:13:59で優勝。2位には町田彩羽が2:26:44、3位は石賀美佳で2:30:02という結果でした。男子は乾碩が1:37:17で優勝。2位は菊嶋啓で1:42:01、3位は黒岩宗哲で1:45:58。

ショート9kmのレースは田口夏稀が1:09:27で女子優勝。2位に中山夕有奈(1:10:15)、3位に池田美貴(1:18:08)が続きました。ショート男子は星野一平が56:44で優勝、原謙二郎が57:49で2位、爲石太一朗が59:00で3位とタイトなレースになりました。リザルトはこちら

京都一周トレイルグランドトラバース (60km)

京都市で開催されるトレイルランニングイベント。台風10号接近のために大会は中止になり、順延されることが発表されています。

今週末開催のイベント

8月26日月曜日 – 9月8日日曜日

Swiss Peaks (660k, 360k, 170, 100k, 70k, Marathon, Half marathon)

スイスのアルプス山脈、特にヴァレー州を中心に開催される壮大なウルトラトレイルのイベントです。レマン湖畔のボヴェレ Bouveret を中心にオーバーヴァルト Oberwald までの間のトレイルをコースとしています。これまで最長はオーバーヴァルトからボヴェレまでの380km 26,500mD+の「SP360」でしたが、今年はこのレースの前週にボヴェレをスタートして「SP360」のスタートに合流するという660km 49,200mD+の「SP660」というイベントが加わっています。制限時間はSP360に合流するまでが150時間、SP360が159時間となっています。このSP660には日本から廣瀬康一、朽見太朗、森末茂男、鈴木たかひろがエントリーしています。

このほかにも170km、100km、マラソン、ハーフマラソンといったレースも行われ、アルプスの高山や峠やトレイルを通り抜けて進むイベントです。大会開催中はライブトラッキングも提供されています。

9月2日月曜日 – 7日土曜日

Dragons Back Race (380km)

イギリスのウェールズの山々を縦断する伝説的なマルチデイ・トレイルランニングレース。ウェールズ北部のコンウィ城からウェールズ南部のカーディフ城まで、6日間で380kmの距離と17,400mの高低差を走破する、ステージレースです。世界で最も過酷な山岳レースの一つとされており、ランナーはスノードニアやブレコンビーコンズなどのウェールズの主要な山岳地帯を走ります。このほか、コースの一部を選んで走る「ハッチリング」という選択肢を選んでコースを楽しむこともできます。

9月4日水曜日 – 7日土曜日

Ultra Tour Monte Rosa (170km stage, 170km, 106km, 63km, 23km)

ウルトラツアー・モンテローザ Ultra Tour Monte Rosa(UTMR)は、スイスのモンテローザ山塊のエリアで開催されるトレイルランニングイベントです。170kmのコースを中断なしで進むウルトラレースと、4日間のステージレース(41km、42km、45km、44km)のフォーマットのいずれかを選べるほか、63kmや23kmのレースも行われます。トレイルランニングのコースとしては技術的な難易度が高く、自然の中での冒険を求めるランナーに評判の高い大会です。

これも読む
DC Weekly 2022年1月17日 Spine、HURT100、千羽海崖

9月6日金曜日 – 15日日曜日

TORX(Tor des Geants)(330k, 450k, 130k, 100k, 30k)

イタリアのヴァッレダオスタ自治州で開催される世界的に有名なトレイルランニングイベントで、クールマイユールをスタート、フィニッシュとする330kmの「Tor des Geants」では約30,000mの累積標高のあるコースを150時間以内に完走することを目指します。大会期間中には、さらにこれを上回る450kmの「Tor des Glaciers」、130kmの「TOT Dret」などのイベントも開催されます。

9月6日金曜日 – 8日日曜日

Desafío Urbión – 2024 Skyrunning World Championships

スペイン・カスティーリャ・イ・レオン州のソリア県で開催される大会、デサフィオ・ウルビオン(Desafío Urbión)が今年のスカイランニング世界選手権 2024 Skyrunning World Championships のホストとなります。今年の世界選手権には41カ国から310名の代表選手が集まります。日本からも16名の選手からなる日本代表チームが参加します。

日本代表チームの16名が発表に、2024スカイランニング世界選手権は9月6-8日にスペイン・ソリアで開催

2024.07.10
今回も三日間にわたって三つの競技種目のレースが行われ、コンバインド、国別団体をあわせて27個のメダルを争うことになります。

  • 9月6日金曜日:バーティカル(Vertical Kilometer) 4.8kmの距離で1,050mの垂直上昇を含むレース、アグレダで開催。
  • 9月7日土曜日:スカイウルトラ(SKYULTRA) 70kmの距離と4,350mの累積標高。ビヌエサからコバレダまでのコースで開催。
  • 9月8日日曜日:スカイ(SKY) 37kmの距離で2,540mの累積標高。

大会はスペインのEvasionTVがYouTubeチャンネルで連日ライブ中継を行う模様です。

adidas INFINITE TRAILS

オーストリアのガシュタイン渓谷で開催されるトレイルランニングの大会。そのレースに加えて、3人1組のチーム形式のレースが行われるユニークなイベントです。チームレースは3人1組のリレー形式で、合計100kmの距離と7,600mの累積標高を走破します。チームの各選手は21km、35km、44kmのいずれかのループを走ります。ソロレースは15km、30km、45km、60kmのいずれかの距離から選ぶことができます。

Canfranc Canfranc (100k, 70k, 45k, 16k, VK)

スペイン・アラゴン州でピレネー山脈のエリアで開催されるトレイルランニングの大会です。今年の大会はマウンテンランニングのマスターズ世界選手権となっており、続く来年にはWMTRC世界選手権のホスト大会となることでも注目されています。マウンテンランニング・マスターズ世界選手権では6kmの「Uphill」。34kmの「Long Distance」、17kmの「Classic」の各レースが行われます。

Ultra-Trail Harricana du Canada (125k, 80k, 65k, 42k)

カナダのケベック州シャルルボワ地域で開催。カナダの手つかずの自然を舞台に、ローカルでグラスルーツなトレイルランニングの冒険を提供しするという大会で、世界各地から3,500人以上のランナーを迎えます。レースの距離は5kmから125kmまでの複数用意され、中でも125kmのコースは、4,000mD+の累積標高を持つ国際的なレベルのレースとなります。

9月6日金曜日 – 7日土曜日

Superior 100 (100m, 50m ,42k)

アメリカ合衆国ミネソタ州のスペリオル・ハイキングトレイルで開催される大会で、大会創設は1991年と長い歴史を持つウルトラランニングのイベントです。

Wasatch Front 100

アメリカ合衆国ユタ州で開催される大会で、こちらも1980年にsその歴史を遡る100マイルのトレイルランニングレースです。ウルトラランニングのグランドスラムシリーズの最終レースとしても知られています。100マイルのコースの累積標高は約7,850mとなっています。

9月7日土曜日 – 8日日曜日

OSJ安達太良山トレイル(10K、50K)

福島県二本松市の岳温泉を拠点に開催され、安達太良山を中心に変化に富んだコースレイアウトと美しい景色を楽しむことができる大会です。初日の土曜日に10K(約14km)、二日目の日曜日に50Kのレースがそれぞれ行われます。

最上稲荷耐久トレイルランレース(9h)

岡山県岡山市北区にある日本三大稲荷の一つ、最上稲荷を大会名に冠した大会では、1周4.6kmの周回コースで9時間の耐久レースが行われます。

Mogollon Monster 100 (100m, 105k, 35k)

アメリカ合衆国アリゾナ州の小さな町パインの近郊で開催されます。アリゾナの砂漠から森林まで多様な地形をコースとし、モゴロンリムまでを往復するする100マイルなどのレースが行われます。

これも読む
DC Weekly 2023年4月29日 Marathon de Sable、Penyagolosa、MIUT

Pine to Palm 100

アメリカ合衆国オレゴン州のシスキュー山脈を舞台にした100マイルの大会で、ウィリアムズからアシュランドまでの100マイルのポイント・トゥ・ポイントコースで開催されます。

9月7日土曜日

信州戸隠トレイルランレース(30k, 15k)

長野市で開催され、秋の訪れを感じさせる戸隠連峰の山々を走る経験を通じて、戸隠の奥深い歴史を感じることができるコースが用意されています。戸隠古道や鏡池、戸隠神社奥社参道随神門、宝光社などの名所をランナーはたどります。今年は30kmと15kmの二つのレースが用意されています。

Ben Nevis Race

イギリスのスコットランドにあるフォート・ウィリアムを拠点に開催される伝統的なフェルランニングのイベント。ベン・ネビス山の頂上に登って下りる16kmのレースの起源は1895年に遡るという、歴史を感じさせる大会です。

9月8日日曜日

HAKUBA CLASSIC INTERNATIONAL (28k)

長野県白馬村で開催。50km、28km、12km、5kmのトレイルランニングレースが行われ、28kmのレースでは今シーズンのGolden Trail National Seriesの最終戦が行われます。

Around Toki River (57km)

埼玉県入間郡越生町で開催されるトレイルランニングの大会で、自然豊かなときがわ町を舞台に、関東一円を望むことができる堂平山や、歴史的な慈光寺を含む「ときがわ10座」を駆け抜ける57kmのコースを走ります。

世界ジオパークトレイルラン(60k, 42k, 10k)

兵庫県豊岡市の神鍋高原で開催。神鍋高原の美しい自然を背景に設定されたコースを走ります。

前週末の主大会のリザルトと、今週末の国内外のトレイルランニング大会の予定をお伝えしているニュース記事・DC Weeklyへ、皆様からの情報や写真の提供を歓迎します。下のコメント欄もぜひご活用ください。国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーにもぜひご利用ください。

この記事が気に入ったらDogsorCaravanをBuy Me a Coffeeで直接サポートできます!

Buy Me a Coffee

Sponsored link