スペインの選手がスカイランニング世界選手権のバーティカル種目で男女ともに優勝、池神悠希が9位【2024スカイランニング世界選手権】

2024年のスカイランニング世界選手権 2024 Skyrunning World Championships がスペイン・カスティーリャ・イ・レオン州のソリア県で開催される大会、デサフィオ・ウルビオン Desafío Urbión で開幕し、9月6日金曜日に距離4.8kmで1,050mの獲得標高を登る「バーティカル」種目が開催されました。レースの結果は開催国スペインのナイアラ・イリゴイェン Naiara Irigoyenアラン・サンタマリア Alain Santamaría が女子男子それぞれのレースで金メダルを獲得。夫婦そろって世界選手権で頂点に立つ快挙となりました。日本代表選手では池神悠希 Yuki Ikegamiが女子9位となりました。

(写真 初日のバーティカルに参加した日本代表の池神、齋藤、沢田の各選手。Photo © JSA)

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世界選手権の3種目の最初となるバーティカルには34カ国から代表選手が参加し、銀メダルはアメリカとスイスに、銅メダルは男女ともイタリアの選手が獲得しました。

ジョセフ・デムーア Joseph DeMoor Photo © Ian Corless / ISF

ジョセフ・デムーア Joseph DeMoor Photo © Ian Corless / ISF

今回のバーティカル種目のコースはデサフィオ・ウルビオンの大会の中で、今回の世界選手権のために設けられた「VK Los Neveros」というレースの中で行われました。アグレダ Ágreda という集落を拠点し、コースの最高地点は標高2,117mに達します。大会全体の拠点となる町、ソリアはウルビオン山脈の自然公園内にあり、手入れの行き届いた農地、ひまわり畑、アカマツの森、そして見渡す限りの緑の丘に囲まれています。

この日のレースは、先に行われた男子のレースでは雨と渦巻く霧が前半を支配し、山頂では冷たい風が選手を迎えるというコンディションとなりました。一方、続く女子のレースでは太陽が顔を出し、日差しの中で開催されました。

女子のレースはナイアラ・イリゴイェンが50分8秒でフィニッシュして金メダルを獲得。今シーズンはスカイランナーワールドシリーズのTrail Acantilados del Norte 29Kで2位、 Ultra Trail Cote d’Azur Mercantour 29kmで2位、Keiserkrone 25kで3位と勢いに乗る28歳です。レース後には「後ろの選手がどのくらい離れているかわからなかったので、ひたすら突き進んだ。フィニッシュ後にパートナーのアランも金メダルを獲ったと聞いて、二重の喜びでした。我が家に2つの金メダルです!」と話しました。19秒差でパオラ スタンパノーニ Paola STAMPANONI(SUI)が銀メダル、さらに16秒差でベネデッタ ブロッジ Benedetta BROGGI(ITA)が銅メダルを獲得しました。

夫妻で揃って金メダルのアラン・サンタマリア Alain Santamaríaナイアラ・イリゴイェン Naiara Irigoyen。 Photo © Ian Corless / ISF

夫妻で揃って金メダルのアラン・サンタマリア Alain Santamaríaナイアラ・イリゴイェン Naiara Irigoyen。 Photo © Ian Corless / ISF

男子金メダルのアラン・サンタマリアは40分56秒でフィニッシュして優勝。今シーズンはスカイランナーワールドシリーズのTrail Acantilados del Norte 29Kで9位、 Ultra Trail Cote d’Azur Mercantour 29kmで優勝といった記録を残している31歳です。2位には前回2022年の世界選手権・バーティカル金メダリストのジョセフ・デムーア Joseph DeMoor(USA) がわずか4秒差で続いて銀メダルに。イタリアのアレックス・オーバーバッハー Alex Oberbacher が銅メダルを獲得しました。オーバーバッハーは前回世界選手権・バーティカルに続く銅メダルです。

日本代表選手では池神悠希 Yuki IKEGAMIが女子9位となりトップ10に入る好成績となりました。女子選手では沢田愛里 Airi SAWADAが16位、齋藤磨実 Mami SAITOが31位でした。男子は山口大河 Taiga YAMAGUCHIが14位、小牧弘季 Hiroki KOMAKIが22位、武村佳尚 Yoshihisa TAKEMURAが33位という結果でした。

池神悠希 Yuki IKEGAMI Photo © JSA

池神悠希 Yuki IKEGAMI Photo © JSA

武村佳尚 Yoshihisa TAKEMURA Photo © JSA

武村佳尚 Yoshihisa TAKEMURA Photo © JSA

今回で8回目を迎えるスカイランニング世界選手権は、過去最大規模となり、5大陸41カ国が参加。バーティカル、スカイ、スカイウルトラの3種目で構成され、個人と各国代表チームによる団体、バーティカルとスカイの混合(コンバインド)のそれぞれでメダルが争われます。

初日のバーティカルに参加した日本代表の武村、山口、小牧の各選手。Photo © JSA

初日のバーティカルに参加した日本代表の武村、山口、小牧の各選手。Photo © JSA

9月7日(土)はデサフィオ・ウルビオン・スカイウルトラ(70km、累積標高差4,350m)、9月8日(日)はSKY部門のデサフィオ・ウルビオン(37km、累積標高差2,540m)と世界選手権は続きます。

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7日のスカイウルトラには日本代表チームからは女子の相原千尋秋山穂乃果長野安那、男子の小笠原光研小田切将真の各選手が出場します。

レースの模様はいずれもEvasion.TVにおいてライブ配信が行われます。

2024 スカイランニング世界選手権・バーティカル女子リザルト

  1. ナイアラ イリゴイエン インダベ Naiara IRIGOYEN INDAVE(ESP)0:50:08
  2. パオラ スタンパノーニ Paola STAMPANONI(CHE)0:50:27
  3. ベネデッタ ブロッジ Benedetta BROGGI(ITA)0:50:43
  4. アリアドナ フェネス Ariadna FÉNES(AND)0:51:15
  5. イサベル カレロ ガラウ Isabel CALERO GARAU(ESP)0:51:54
  6. シルビ ララ ディエゲス Silvi LARA DIEGUEZ(ESP)0:52:33
  7. コリンナ ギラルディ Corinna GHIRARDI(ITA)0:52:53
  8. ルイーズ イェルンベリ Louise JERNBERG(SWE)0:53:18
  9. 池神悠希 Yuki IKEGAMI(JPN)0:54:29
  10. オリビア マニョーネ Olivia MAGNONE(FRA)0:54:41

16 沢田愛里 Airi SAWADA (JPN) 0:57:48
31 齋藤磨実 Mami SAITO (JPN) 1:02:03

2024 スカイランニング世界選手権・バーティカル男子リザルト

  1. アラン サンタマリア ブランコ Alain SANTAMARÍA BLANCO(ESP)0:40:56
  2. ジョセフ デムーア Joseph DEMOOR(USA)0:41:00
  3. アレックス オーバーバッハー Alex OBERBACHER(ITA)0:42:11
  4. ニコラ ハガー Nicola HAGGER(CHE)0:42:57
  5. アルナウ ソルデビラ ブスケッツ Arnau SOLDEVILA BUSQUETS(AND)0:43:15
  6. ジャクソン コール Jackson COLE(NZL)0:43:20
  7. マルチェッロ ウガツィオ Marcello UGAZIO(ITA)0:43:43
  8. ディエゴ ディアス オルテガ Diego DÍAZ ORTEGA(ESP)0:43:53
  9. ルイ デュマ Louis DUMAS(FRA)0:44:00
  10. マテ ダロシュ Máté DALOS(HUN)0:44:00
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14 山口大河 Taiga YAMAGUCHI 0:44:58
22 小牧弘季 Hiroki KOMAKI 0:46:13
30 武村佳尚 Yoshihisa TAKEMURA 0:47:16

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