デロレンツィとルブツォワが最終戦のスカイマスターズで勝利、スカイランナーワールドシリーズの2024年シーズンを制覇

11月16日土曜日にスペイン・バレンシア州エスリダ Eslida で開催されたマラト・デルス・デメンツ Marató dels Dements において2024年のメレル・スカイランナーワールドシリーズの年間チャンピオンを決めるグランドフィナーレとなるスカイマスターズ SkyMasters が開催されました。42.5kmで累積獲得高度 3,800 mD+というコースで行われたレースにおいて、男子はロベルト・デロレンツィ Roberto Delorenzi (SUI)、女子はアナスタシア・ルブツォワ Anastasia Rubtsova (NEU)がいずれも大会新記録となるタイムでレースを制し、今シーズンのスカイランナーワールドシリーズのチャンピオンの座を獲得しました。

日本から参加した選手では男子の近江竜之介 Ryunosuke Omi が7位、小田切将真 Shoma Otagiri が10位。上田瑠偉 Ruy Ueda はレース前半をリードしながらも14位でのフィニッシュ。永田大岳 Hirotake Nagata が34位、岩井竜太 Ryuta Iwai が37位、松本祥汰 Shota Matsumoto が40位でした。女子は林楓 Kaede Hayashi が49位でフィニッシュしています。

過酷なコースながら天候に恵まれる中でレースは展開

42.5kmという距離に対して累積獲得高度が 3,800mD+ に達するコースは、エスリダの町をスタート。素晴らしい天候の中、コースとなる尾根からは周囲の景色が一望でき、多くの観客が山の中のコースに詰めかけて、世界から集まったランナーや地元のお気に入りのランナーを応援する姿が見られました。

男子のレースでは上田瑠偉 Ruy Ueda（JPN）が序盤からリードし、21km地点のアイン Aín まで先頭をキープします。ここからはフレデリック・トランシャン Frederic Tranchand（FRA）とロベルト・デロレンツィの追撃を受ける形になります。まもなく、今シーズンの総合ランキングで首位のデロレンツィがリードを奪い、後続の選手との差を広げ始めます。しかしルカ・デル・ペロ Luca Del Pero（ITA）やマヌエル・メリリャス Manuel Merillas（ESP）が猛追し、一時は接戦となりました。しかし最後はデロレンツィが圧倒的な強さを見せつけ、このスカイマスターズでシーズン5勝目となる4時間45分48秒でフィニッシュしました。このタイムはメリリャスが持つ大会記録を上回る新記録となります。デロレンツィは年間チャンピオンのタイトルも手にしました。デル・ペロが1分遅れで2位、メリリャスがさらに27秒差で続いて3位となりました。上田瑠偉はレース後半に入って脱水症状からペースを落とすことになりました。日本の選手では近江竜之介 Ryunosuke Omi が後半に順位を上げてトップから15分差の7位、小田切将真 Shoma Otagiri がトップから23分差の10位に入りました。

女子はアナスタシア・ルブツォワとスペインのオイアナ・コルタザール Oihana Kortazar（ESP）が序盤から競り合い、その後ろにはジュリア・フォント Júlia Font（ESP）が続きました。中盤を過ぎるとルブツォワがペースを上げ、5時間38分53秒でフィニッシュ。こちらも大会新記録となる好タイムで、今年のワールドシリーズで6度目の優勝を飾り、2024年年間チャンピオンにも輝きました。フォントが最後まで粘り強く走って2位に入り、年間総合ランキングでも3位の座を確保。3位争いではコルタザールとヒラリー・ジェラルディ Hillary Gerardi（USA）の激しいスプリント勝負となり、コルタザールが僅差で3位となって表彰台に立ちました。

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