2025年のマウンテンランニング・ワールドカップの日程発表、5月から8月にかけて9大会で開催

WMRA（世界マウンテンランニング協会）は2025年のマウンテンランニング・ワールドカップ Mountain Running World Cup の日程を発表しました。W杯初上陸となる中国を含む3大陸8か国で、全9大会・15レースで構成されるシーズンとなります。マウンテンランニング・ワールドカップは駆け上りのアップヒルレースと、10kmから30kmの距離のクラシックレースで構成されるマウンテンランニングの世界シリーズ戦として、来年も世界のトップ選手を集める注目のイベントとなりそうです。

（Photo © Marco Gulberti）

開幕戦はルーマニア・ブコヴィナ地方で開催

2025年W杯は5月4日にルーマニア北部、カルパティア山脈に位置するブコヴィナ地方で開幕。1,000本以上の山岳トレイルやユネスコ世界遺産を擁するこのエリアでは初めてのW杯をホストすることになります。ホスト大会となる「Zmeu Xfest」が新設する19.6kmで1,750mD+を登るクラシックマウンテンランニングレースが開幕戦です。

イタリアとポーランドの伝統あるレースへ

5月24日と25日にはW杯のスポンサーであるバルシール Valsir 社が本拠地を置くイタリア・ブレシア地方のカストで「Vertical Nasego」と「Trofeo Nasego」が行われます。続いて、6月15日にはポーランド・ザコパネで「Tatra Fest」が開催され、1925年に始まったポーランドで最初のマウンテンレース「タトラマーチ」の100周年を祝います。

アメリカ、中国、フランスへとグローバルに転戦

続いてW杯は6月20日から22日にかけてアメリカ・カリフォルニア州に転戦し、「Broken Arrow Skyrace」でアップヒルとクラシックのレースが行われます。22日の23kmのスカイレースはゴールデントレイルワールドシリーズのレースともなっています。その後は7月5日と6日には中国・河北省張家口市で開催の「Chongli World Cup」に舞台を移します。崇礼 Chongli は北京から北に260kmの山岳エリアで、豊かな自然環境と涼しい夏が特徴です。中国でのW杯開催は初めてです。

翌月にはフランスへとシリーズは移り、7月19日と20日にはブリアンソンで「Vauban Mountain Trail」が開催されます。このヨーロッパで最も標高が高い都市とされるブリアンソンでは、エクラン国立公園の景観が選手たちを迎えます。

マウンテンランニングを象徴するイタリア・プレマーナとスイス・シェールジナル

7月26日と27日にはイタリア・プレマーナで開催の「Giir di Mont」がW杯に復活します。クラシック32kmレースやイタリア選手権も兼ねたアップヒルレースが行われます。8月9日にはスイス・シェールジナル Sierre-Zinal で「五つの4000m峰を眺めるレース」として知られる伝説的な大会が開催されます。このレースはゴールデントレイルワールドシリーズのレースともなっています。