台湾・墾丁（ケンティン）で2026年3月にUTMBワールドシリーズのトレイルランニングレースを開催

UTMBワールドシリーズは、2026年の大会日程に台湾で開催される「Xtrail Kenting by UTMB」が加わることを発表しました。これにより、アジアのトレイルランニングコミュニティにとって、新たな挑戦の舞台が誕生することとなります。

熱帯の楽園、台湾・墾丁で新たな冒険が始まる

Xtrail Kenting by UTMB は2026年3月6日から8日にかけて初めて開催される大会です。開催地は台湾の最南端に位置する恒春（ヘンチュン Hengchun）半島の墾丁（ケンティン Kenting）国家公園。この地域は、美しい熱帯の海岸線と緑豊かな山岳地帯が見事に融合した景観に恵まれた観光地として知られています。

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大会では100km、50km、25km、10kmの4つのカテゴリーが用意され、ランナーは生態学的に多様で視覚的にも壮大な墾丁国家公園の生態保護地域を駆け抜けることになります。

レースディレクターのイー・リン・チュン Yi Lin CHUNG 氏は、このコースの魅力について次のようにコメントしています。「このレースは、参加者を恒春半島の手付かずの自然の奥深くへと導きます。ランナーは険しい地形を越えながら、熱帯の景観が持つありのままの生命力を感じることでしょう。海辺からスタートして山へと登るコースは、この半島のあまり知られていない側面を明らかにしてくれます。墾丁の象徴的なビーチから、広大な草原、深い森、起伏に富んだ丘、渓谷、そしてサンゴ石灰岩が作り出した自然の峡谷まで、他では味わえないトレイル体験が待っています。」

アジアのトレイルランニングシーンをさらに盛り上げる

UTMBインターナショナルのエグゼクティブディレクターであるフローリアン・ランブラン Florian Lamblin氏は、アジアでの新イベント開催の意義を強調します。「アジアに新たなイベントを迎えることは、UTMBワールドシリーズの成長における重要な一歩です。この地域には活気に満ち、急速に成長しているトレイルランニングコミュニティが存在します。彼らにとって、UTMBの冒険をより身近に体験できる新しい機会を提供できることを嬉しく思います。現地のオーガナイザーは、私たちの価値観である『本物であること』、『自然への敬意』、そして『卓越したランナー体験の提供』を共有する、情熱的なチームです。」

「Xtrail Kenting by UTMB」の完走者は、UTMBワールドシリーズ・ファイナルの抽選に参加するために必要なランニングストーンを獲得できます。

地域の文化とサステナビリティを尊重した大会運営

このイベントは、地域の文化に深く根差している点も大きな特徴です。スタートラインには、強さと自然の美しさを象徴する地元の竹で作られたユニークなゲートが設置される予定です。コース上のエイドステーションの一部は地元の寺院やゲストハウスに設けられ、豊かな文化遺産に触れる機会となります。また、地元のボランティアがランナーを温かく迎え、地元の市場で調達された豊富な食料や補給食を提供します。

サステナビリティへの強いコミットメントも本大会の核となっています。地元の環境団体やアーティストとの協力により、完走者メダルはリサイクルされた海洋プラスチックと貯水池の沈泥から一つ一つ手作りされます。優勝トロフィーもまた、持続可能な素材を組み合わせ、歴史的な恒春古城にインスパイアされたデザインで制作されます。これらは、ランナーが走る土地、文化、そしてコミュニティとの繋がりを象徴するものとなります。

安全性に関しても、墾丁の熱帯気候に対応するため24時間体制で氷が提供されるほか、リアルタイムGPS追跡システム、移動救護班、山岳救助隊がコース上の要所に配置され、ランナーが安心してレースに集中できる環境を整えます。