2027年マウンテン&トレイルランニング世界選手権の開催地が南アフリカ・ケープタウンに決定

国際ウルトラランナーズ協会(IAU)、世界マウンテンランニング協会(WMRA)、国際トレイルランニング協会(ITRA)、そしてワールドアスレティックスは、2027年に開催される第4回世マウンテン&トレイルランニング世界選手権(WMTRC)の開催地が、南アフリカ共和国の ケープタウン Cape Town に決定したことを発表しました。アフリカ大陸でこの選手権が開催されるのは、史上初めてのこととなります。

大会は2027年10月6日から10日にかけて、ケープタウンの象徴であり、世界七大自然驚異の一つにも数えられるテーブルマウンテン Table Mountain を舞台に開催されます。今回の決定は、ゴラゾ・サウスアフリカ Golazo South Africa、南アフリカ陸上競技連盟、西ケープ州陸上競技連盟による共同招致が実を結んだものです。

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世界有数のランニング都市、ケープタウンが舞台に

ケープタウン Cape Town は、「ケープタウンマラソン」や、世界で最も風光明媚なウルトラマラソンと称される「ツーオーシャンズマラソン」など、大規模なランニングイベントの開催実績が豊富な都市です。今回のWMTRC開催は、トレイルランニングにおけるアフリカの大きな可能性を示すだけでなく、エンデュランススポーツの開催地としてのアフリカ大陸の地位を確固たるものにし、次世代のアフリカ人トレイルランナーを鼓舞することが期待されています。

レースの舞台となる テーブルマウンテン Table Mountain は、その名の通り頂上が平坦なことで知られていますが、その周辺に広がるトレイルは険しく、高低差の大きいコースが設定される見込みです。特に テーブルマウンテン と ライオンズヘッド Lion’s Head では急峻な登り下りが選手たちを待ち受け、岩が多くテクニカルな路面から高速で駆け下りるセクションまで、変化に富んだタフでやりがいのある挑戦が提供されます。選手や観戦に訪れるファンは、市街地や大西洋、周囲の山々を見渡す比類なきパノラマビューを満喫できるでしょう。

隔年開催の世界選手権、2025年はスペインで開催

マウンテン&トレイルランニング世界選手権(WMTRC)は、1985年から続く世界マウンテンランニング選手権と、2007年に始まった世界トレイル選手権が2021年に統合され、隔年開催のイベントとしてスタートしました。初回はタイの チェンマイ Chiang Mai で開催(当初の2021年から延期)、2023年にはオーストリアの インスブルック・シュトゥーバイ Innsbruck and Stubai で開催され、大きな成功を収めました。次回の2025年大会は、スペインの カンフランク・ピリネオス Canfranc-Pirineos で9月25日から28日にかけて開催が予定されています。

2027年の ケープタウン Cape Town 大会では、シニアの部で「クラシック(アップ&ダウン)」「アップヒル」「ショートトレイル」「ロングトレイル」の4種目が行われ、それぞれ個人と国別チームのメダルが授与されます。U20の選手権レースに加え、一般ランナーが参加できるマス・パーティシペーション・イベントも併催され、エリート選手は80カ国以上から約1,200人、一般参加のランナーは2,000人以上が見込まれています。

関係者からのコメント

ワールドアスレティックス会長 セバスチャン・コー Sebastian Coe:

「主要な陸上競技イベントが初めて新しい大陸で開催されるのは、常にエキサイティングなことです。ケープタウンでのWMTRC開催は、地域にとってだけでなく、スポーツ全体にとっても素晴らしい機会となります。アフリカで10年間に開催される5つ目の世界的な陸上競技イベントとなり、ケープタウンが見事なホストとなることを確信しています。」

WMRA、IAU、ITRA 3団体会長(トモ・サルフ Tomo Sarf 、ナディーム・カーン Nadeem Khan 、ジャネット・ン Janet Ng )共同声明:

「第4回世界マウンテン&トレイルランニング選手権をアフリカに届けられることを、パートナーシップを代表して大変嬉しく思います。ケープタウンとテーブルマウンテンの壮大な景色は、WMTRC 2027にふさわしい舞台となるでしょう。ケープタウンは数々の国際イベントを成功させてきた実績があり、テーブルマウンテンでのレースとケープのホスピタリティを楽しみにしています。」

ケープタウン市長 ジョーディン・ヒル=ルイス Geordin Hill-Lewis:

「2027年、アフリカで初めて開催されるWMTRCに、マウンテン&トレイルランニングの世界がケープタウンに集結することに、大変興奮しています。この名誉あるイベントの背景として、私たちの自然界の驚異であるテーブルマウンテン以上に素晴らしいものはありません。しかし、ランナーはその美しさと名声に惑わされてはいけません。テーブルマウンテンの険しいトレイルと急な高低差は、エリートランナーにも一般参加者にも厳しい挑戦となるでしょう。」

アフリカ大陸で初めて開催される世界最高峰の舞台で、どのようなドラマが生まれるのか。来月に迫る2025年のスペイン大会を経て、世界の視線は2027年の南アフリカ・ケープタウンへと注がれていきます。日本代表選手たちの活躍にも期待が高まります。

(Source: ITRA)

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