Amazfit T-Rex 3 Pro でナビゲーションしながらハイキングやランニングを体験、アウトドア&タフネス系スマートウォッチの最新モデルを検証!【レビュー】

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Amazfitの「T-Rex」シリーズの最新モデルとなる「Amazfit T-Rex 3 Pro」が発表され、そのファーストインプレッションをDogsorCaravanでもお届けしました。

Amazfit T-Rex 3 Pro が発売に。トレイルランナーの新たな相棒となるか? T-Rex 3からの進化点と注目のAI機能をチェック【レビュー】

2025.09.05

新モデルの「Amazfit T-Rex 3 Pro」は、ナビゲーション機能で高い評価を得た前モデルをベースにして、さらなる進化を遂げました。主な強化点は、チタン合金のベゼルとサファイアガラスの風防による外装のアップグレード、3,000nitを誇る鮮やかなディスプレイ、待望のBluetooth通話機能の実装、そしてAIアシスタント「Zepp Flow」をはじめとするソフトウェアの進化です。

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さらにハイスペックなスマートウォッチへとなった「Amazfit T-Rex 3 Pro」をレビュー用にお借りして、実際に近くのハイキングコースを歩いたり、走ったりしてきました。GPS高精度モードで最大42時間というバッテリー持続時間の限界を試すまではいきませんでしたが、GPXファイルのルートを取り込み、ナビゲーションをしたり、山頂からウォッチ内蔵のマイクとスピーカーを使った通話を試してきました。

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【Amazfit Amazfit T-Rex 3 Pro 販売情報】

GPXファイルを取り込み、いざコースへ

今回は週末の朝の鎌倉に出かけます。夏の朝のカフェで朝食をとった後、鎌倉の住宅街を歩いて、長谷大谷戸からトレイルへ。西方向に進んで旧野村総合研究所の裏を通り、峯山を経由して梶原口の交差点に出る、という約4km、累積高度150mD+ほどのコースです。鎌倉のトレイルにしては通る人が少なく、静かなハイキングを楽しむことができます。短いコースですが、里山らしく分岐が多いので、ナビゲーション機能には期待したいところです。

Amazfit T-Rex 3 Pro にナビゲーションのためのコースを取り込むには、まずGPXファイルをスマホのZeppアプリに読み込みます。GPXファイルを書き出したりダウンロードできるなら、YAMAPをはじめとする各種のランニングやハイキングのアプリのログから読み込んだり、トレイルランニング大会のウェブサイトで公開されているファイルをダウンロードしたりと、取り込み方は色々あります。

今回はZeppアプリでコースを作ってみました。「ワークアウト」のタブの中に「ルートを作成」というメニューがあり、そこから運動の種類を選びます。そこからは地図上でスタート地点を選択、次に通過する地点を選ぶとアプリがその間を自動的に道路を通るようにつないでくれます。舗装路だけでなく、ベースとなる地図(iPhoneの場合は純正のマップアプリ)に載っているトレイルであれば、トレイルでも自動で繋いでくれます。

コースが出来上がったら、「マイルート」のメニューを選ぶと保存されているので、タップして、次は「デバイスに送信」をタップ。数秒後には送信が完了しました。今回は前夜のうちに準備しましたが、これなら当日に移動の電車の中でもスマホで十分準備できるくらい簡単です。

Zeppアプリの「食事記録」機能はあっという間に食事のカロリーを数値化してくれる

鎌倉について行動開始、なのですが今日の目的の一つは素敵なカフェで朝食をいただくこと。ハイキングを始める前に、江ノ電和田塚駅の目の前にある「BREEZE BIRD CAFE & BAKERY」に立ち寄り、サラダとボリュームたっぷりのホットサンドイッチ、コーヒーという朝食をいただきました(残念ながら9月4日以降はモーニングの営業はされていませんが、ランチやアフタヌーンブランチを楽しむことができます)。

食事の前にスマートフォンを取り出し、Zeppアプリの「食事記録」機能を起動して写真を撮ります。すると数秒後にはAIが「サラダランチ」と認識して、コーヒー、サラダ、サンドイッチ、スープのそれぞれの炭水化物、タンパク質、脂肪の量とカロリーを推定してくれました。それによると今日の朝食は725kcal、炭水化物 43%、タンパク質15%、脂肪42%だということです。食事のメニューのそれぞれについて修正できるので、量が明らかに違う場合とか、シェアするお皿を一人前になるよう調整する、といったこともできます。

これだけ簡単に、はっきりとした数字で示されると、今日の消費カロリーを考えると、今日はあと何カロリー以内に抑えた方がいい、というところまで一目瞭然です。頑張ってたくさん運動した後のご褒美で食べ過ぎるのを防げるかもしれません。

ナビゲーション機能は一度使うとやめられない、コースから数十メートル離れるとアラート

朝食を終えて、いよいよ和田塚駅前からハイキングのスタートです。Amazfit T-Rex 3 Proのアクティビティから「ハイキング」を選びます。GPSの信号受信を待つ間に「設定」から「ナビゲーション」>「マイルート」を選ぶと、Zeppアプリから送信しておいたコースが表示されているので選択。その間にGPSの受信も終わっていて、準備完了です。緑色になった「GO」をタップして行動開始します。

ディスプレイはナビゲーションマップを表示して、GPXファイルで設定したコースと実際に進んでいるルートを見比べながら、住宅街の間を歩きます。この間はぴったりと設定したコース上に自分の軌跡が重なっていました。途中に100mほどのトンネルがあり、GPS信号が受信しにくかったと思いますが、急に自分の歩いた軌跡が横に飛んでしまうこともありませんでした。優秀です。

しばらく進むとトレイルに入りますが、ここは北向きの急斜面で周囲は鬱蒼とした森、トレイルの左右も草が生い茂っています。ここもGPSの受信が難しかったはずですが、しっかり現在地をとらえ続けました。デュアルバインド6衛星測位システムの威力が発揮されています。このように自分の位置を正確にトラッキングする経験をすると、現在地が突然変な方へ飛んでしまうようなウォッチでは満足できなくなるんですよね。

この日は、夏空が広がり日差しも強かったですが、3,000nitを誇るAMOLEDディスプレイのおかげで常に画面表示はクリアに見えます。とはいえ、常時画面が最大の明るさということではなく、日なたと木陰を環境光センサーが瞬時に判別して、画面の輝度は自動で最適化されます。

ナビゲーションの機能を試すため、意図的に事前に設定したコースを外れてみたところ、数十メートルほど離れたところでウォッチが手首に「ブルッ」とフィードバックを伝えてきて、ルートを外れたことを知らせてくれました。ナビゲーション画面を見ていると、コースから離れた場合には設定してあるコースとの最短直線距離を点線と数字で示し始め、距離が30mから50mくらいになると警告を表示するようです。わずかにズレただけで警告されるのも煩わしいでしょうから、ちょうどいい設定になっているのでしょう。

このほか、ハイキング中のデータフィールドは距離やペース、累積標高、心拍ゾーンなどを表示してくれます。データ表示画面はもちろんカスタマイズできるようになっています。

試してみると思ったより便利なBluetooth通話と音声AIアシスタントのZepp Flow

ベンチがあって見晴らしのいい場所に出たので一休みします。ここで、「Amazfit T-Rex 3 Pro」のBluetooth通話機能を試してみましょう。今回はテストのため、一緒にハイキングしている家族に少し離れたところから、電話をかけてもらいます。すると、スマートフォンに着信した後、ウォッチが振動して着信を知らせてくれます。ディスプレイには発信元も表示されており、タップすると普通に会話することができました。一連の動作はスムーズで音声もお互いにクリアに聞き取れます。

スマートフォンを持ち歩いてウォッチとBluetooth接続している必要はありますが、ジップロックの袋に入れてポケットに入れているスマートフォンを取り出さなくてもすぐに電話が取れるのは便利です。

帰宅してからこのBluetoothによる通話機能をもう少し試してみました。

  • かかってきた電話をウォッチで取ってから、ウォッチのディスプレイのスマホのアイコンをタップすると、スマホに切り替えることができる。騒がしいところでイヤホンをつけてスマホに切り替えてから話すことができます。
  • Zeppアプリで「遅れて通知」を設定できます。まずはスマートフォンに着信してから3秒後(3秒以上を設定することも可能)にウォッチに着信を通知します。頻繁に電話が着信してすぐにそれを取るような場合に、煩わしくなりません。
  • 着信については、電話(電話番号による通話)以外にも、iPhoneのFaceTimeオーディオ、LINE、Metaのメッセンジャーなどの通話アプリについても受けることができました。
  • 発信についてはウォッチの「コール」アプリから。最近着信した先を選んだり、Zeppアプリで連絡先を登録しておくこともできます。さらにダイアルパッドから電話番号で発信することも可能です。発信は電話のみで通話アプリには対応していないようです。
  • Zeppアプリで「連絡先へのアクセス」を許可すると、スマホに設定している連絡先に対して、Zepp Flowを使って音声で指示して電話をかけることができます。
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スマホを取り出さずに、Zepp Flowを使ってウォッチに音声で指示して電話がかけられるのは、万が一の場合の緊急連絡手段として絶大な安心感を与えてくれますね。

Zepp Flowについては別の日に近くの公園のトレイルを走っている時にも色々試してみました。ランニングの途中にウォッチの右上ボタンを長押ししてZepp Flowを起動し、「今の心拍数は?」と話しかけると「現在の心拍数は、145です」と答えてくれました。もちろん、ウォッチのディスプレイに目を向ければ確認できるのですが、下りを走っていて視線を外せない時には役立ちそうな機能です。「スタートから何カロリー消費した?」と聞くことで補給食を取るタイミングを決めることもできそう。

Zepp Flowはボタンを長押しするだけで起動するので、他にも色々音声の指示を試してみると、自分にぴったりな便利な使い方も見つかりそうです。

まとめ:Amazfit T-Rex 3 Proはトレイルランナーにとって「信頼できる相棒」だった

鎌倉のハイキングの後にも、近くのトレイルに通って「Amazfit T-Rex 3 Pro」の機能を試してみて感じたのは、どの機能もよく考えられているということ。チタン合金の高い質感、視認しやすいディスプレイでのオフラインマップによるナビゲーションはもちろんですが、最初は「自分は使わないだろうな」と思った機能も、試してみると便利なのです。Bluetooth通話やZepp Flowは、スマートフォンを取り出せば用が済むのは確かですが、ウォッチだけで完結するのを経験すると、気楽に使うようになりました。自然の中で行動するトレイルランニングでは、こうした機能に慣れておいていざとなればさっと使えることで、身を守れる場合もあるでしょう。「Amazfit T-Rex 3 Pro」は単なる多機能ウォッチを超えた「信頼できる相棒」と呼ぶにふさわしい一台です。

強いて気になった点を挙げるなら、前モデルよりわずか重量が増している(約6g)こと。これはチタン合金やサファイアガラスへのアップグレード、そして通話のためのスピーカー搭載というメリットを考えれば、許容できる範囲でしょう。

100マイルレースの完走を目指すシリアスランナーから、ウォッチのナビゲーションで安心して地図読みをしながら安全に山を楽しみたい初心者ハイカーまで、「Amazfit T-Rex 3 Pro」は期待に応えてくれるでしょう。

【Amazfit T-Rex 3 Pro 販売情報】

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