2026年11月のアジア太平洋選手権(中国・武夷山)日本代表選考要項が発表に、世界遺産を舞台にITRAランキング重視の選考へ

2025年11月29日、一般財団法人日本トレイルランニング協会は、2026年11月に中国・福建省の武夷山(Wuyishan)で開催される「第2回アジア太平洋トレイルランニング選手権(Asia Pacific Trail Running Championships 2026 / APTRC 2026)」の日本代表選手選考要項を発表しました。

今回の発表では、選考基準として国際トレイルランニング協会(ITRA)のパフォーマンスインデックス(ITRA PI)を最優先する方針が示され、国際的な競争力を重視したチーム編成を目指す姿勢が鮮明になっています。

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(Photo © ITRA)

世界遺産の景勝地、武夷山(Wuyishan)とは

第2回大会の舞台となる中国南東部・福建省の 武夷山 Wuyishan は、1999年にユネスコの世界複合遺産(文化遺産と自然遺産)に登録された、中国でも屈指の景勝地です。

険しい岩肌と茶畑が織りなす「東洋のトレイル」

武夷山は「丹霞(たんか)地形」と呼ばれる切り立った赤い砂岩の峰々と、その間を縫うように流れる九曲渓(きゅうきょくけい)の美しい景観で知られています。トレイルランニングのコースとしては、こうした奇岩の峰々を巡る急峻な石段や、岩肌を削って作られた古道、そして世界的に有名な「武夷岩茶(ウーロン茶の一種)」の茶畑や竹林の中を駆け抜けるセクションが特徴です。

現地では大規模なトレイルランニングイベント「Grand Wuyi Trail Race(武夷山越野赛)」が開催されており、過去の100kmカテゴリー(実際には約98km)では累積獲得標高が5,000mを超えるなど、走力だけでなくテクニカルな登り下りの技術も要求されるタフなコース設定となることが予想されます。

ITRAの会長である ジャネット ウン Janet Ng は以前のプレスリリースで、この大会について「アジア太平洋地域の最高のアスリートたちが競い合い、この地域のスポーツを祝う場となる」と期待を寄せています。

日本代表の選考基準:ITRAランキングを最優先

JTRAが発表した選考要項の最大の特徴は、選考レースの結果のみに依存せず、ITRA Performance Index(ITRA PI) を客観的な指標として全面的に採用した点です。

1. 派遣種目と人数

大会では以下の3つのカテゴリーで日本代表が編成されます。

  • ショートトレイル(40km): 男子5名・女子5名
  • ロングトレイル(80km): 男子5名・女子5名
  • U23(15km): 男子2名・女子2名

合計で最大24名の選手団となる予定です。

2. 選出のプロセス

選考は以下の二段階で行われます。

  • 一次基準: ITRA「アジア総合ランキング(General)」において、男女別50位以内の日本国籍選手を選考対象とする。特に上位10名は「優先評価対象」となります。
  • 二次基準: 種目ごとの適性を判断するため、距離別ランキング(Marathon, 50K, 50M, 100K)を参照して出場種目(ショートまたはロング)を決定します。

また、将来を担うU23カテゴリー(2003年11月16日〜2006年11月14日生まれが対象)についても、U23アジアランキングを基礎に選出が行われます。

3. 代表発表のスケジュール

選考委員会による審議を経て、2026年6月16日 に代表選手が正式に公表される予定です。

派遣費用とサポートについて

今回の要項では、厳しい財政状況を背景に、参加料・渡航費・宿泊費などの派遣費用は原則として選手の実費負担となることが明記されました。JTRAは寄付金や賛助金などの外部支援獲得に努め、可能な範囲での補助を目指すとしています。

世界マウンテン&トレイルランニング選手権(WMTRC)への重要なステップと位置づけられる本大会。世界遺産の絶景と過酷なコースを舞台に、アジアの頂点を目指す日本代表チームの編成に注目が集まります。

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