1月15日の記事でお伝えした通り、2026年に始動する「日本トレイルランニング・グランプリシリーズ(日本TRGPシリーズ)」の詳細が、1月29日に正式発表されました。
国内初の賞金総額1,000万円という衝撃的な数字とともに、対象となる3つのレースや競技ルール、そしてシリーズチャンピオンに贈られる破格の賞金など、その全貌が明らかになっています。日本のトレイルランニングが、いよいよ「本格的なプロフェッショナル・スポーツ」としての新たなフェーズに突入します。
Sponsored link
王者には300万円。国内最高峰の「賞金総額1,000万円」の内訳
今回の詳細発表で最も注目すべきは、年間ランキング上位者に授与される賞金の具体的な内訳です。シリーズチャンピオンには、男女それぞれに国内最高額となる300万円が授与されます。
賞金総額1,000万円の内訳は、年間ランキングと各レースの入賞者に手厚く配分されています。年間ランキングでは男女ともに6位までが対象となり、1位の300万円に加え、2位に75万円、3位に35万円、さらに6位でも5万円が贈られます。
これに加えて、シリーズを構成する全3戦の各レースにおいても、男女それぞれ上位3位まで賞金が授与されます。各戦の優勝者には10万円、2位に6万円、3位に4万円が贈られ、この点でも毎試合が真剣勝負の舞台となります。この規模の賞金設定は、アスリートが「勝つこと」で評価され、次世代が目指すべき明確な競技基盤を構築するという主催者の強い意志の表れです。
2026年の舞台は長野県の3大会。30km前後の「スピード決戦」
シリーズを構成するのは、国際的な評価も高い長野県の山岳エリアで開催される以下の3レースです。
- 第1戦:中央アルプススカイラインジャパン 2026
- 開催日:2026年7月5日(日)
- 開催地:長野県 駒ヶ根市 / 宮田村
- 対象レース:NIPPON TRGP CENTRAL ALPS 38k(37.5km / 2,571mD+)
- 第2戦:The 4100D マウンテントレイル in 野沢温泉 2026
- 開催日:2026年7月19日(日)
- 開催地:長野県 野沢温泉村
- 対象レース:NIPPON TRGP NOZAWA-ONSEN 37k(37.0km / 2,590mD+)
- 第3戦:白馬国際クラシック 2026
- 開催日:2026年9月13日(日)
- 開催地:長野県 白馬村
- 対象レース:NIPPON TRGP HAKUBA 29k(30.4km / 1,698mD+)
いずれも30km前後のショートディスタンスが選ばれたのは、世界の潮流である観戦しやすさや、エンターテインメント性を重視したためです。スピード感あふれるレース展開は、競技者だけでなく観る者も熱狂させるに違いありません。
1位は200ポイント。60位まで広がるポイントシステム
年間王者を決めるポイントシステムも詳細が判明しました。各レースの男女上位1位から60位までの選手にポイントが付与されます。
1位には200ポイント、2位は188ポイント、3位は176ポイントと続き、60位でも2ポイントが獲得できます。全3戦の合計獲得ポイントによって年間ランキングが決定しますが、同ポイントで並んだ場合は出場レースの合計タイムで順位を決定するという、一秒を争うルールとなっています。最終戦でのポイント加算もないため、選手にとっては全3戦のいずれも気が抜けないレースとなります。
自然保護と共生:ハイカー優先ルールの新たな解釈
このシリーズでは、賞金レースとしての厳格さと共に、山岳環境の持続可能性を重視した独自の規則が設けられています 。特筆すべきは、以下の項目が「自然保護に関する規則」として定義されている点です。
「ハイカーとすれ違う、あるいは追い越しをする場合:ランナーはハイカーの姿を確認した時点から姿が見えなくなるまで走行をせず歩行すること」
一般的には「安全・マナー」の範疇とされるルールですが、本シリーズではこれを「貴重な自然環境の中で競技を行うための必須条件」=「広義の自然保護」と捉えていると考えられます。他の利用者との共生こそが、大会を開催できる環境を守ることに直結するというメッセージなのでしょう。また、競技の公平性を担保するために「競技終了後にログデータの提出を求める場合がある」という一文も、現代の競技スポーツらしい厳格さを象徴しています 。
2月より順次エントリー開始。日本のトレイルランニングの歴史が動く
サロモン SALOMON のサポートにより、ついに詳細が動き出した「日本TRGPシリーズ」 。各レースのエントリーは、2月から順次受付が始まります 。
- 第1戦(中央アルプス):2月1日(日)〜
- 第2戦(野沢温泉):2月16日(月)〜
- 第3戦(白馬):3月1日(日)〜
今回の詳細発表は、日本のトレイルランニングが「趣味」の枠を超え、次世代が憧れる「プロ競技」へと進化するための大きな一歩と言えるでしょう。DogsorCaravanではこのシリーズ戦について引き続きお伝えしていきます。













