「Kobo Trail 2026」 1200年の時を超えて、空海が歩いた「修行の道」を駆ける。世界遺産をつなぐ旅【参加受付中】【PR】


2026年5月、紀伊半島の深い山々を舞台に開催される「Kobo Trail 2026 ~弘法大師の道~」は現在、参加申し込みの受付中です。

本大会は、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に含まれる二つの聖地、吉野・大峯と高野山を、若き日の弘法大師(空海)が歩いたとされる道でつなぐ、稀有な山岳レースです。

20代から70代まで、幅広い世代のランナーが挑むこの注目のイベントについて、その独自の魅力を紐解いていきましょう。

トレイルランニングは、自然の中を走るスポーツであると同時に、土地の歴史や文化を身体で感じる旅でもあります。私たちは山に入ることで、その土地が刻んできた時間の堆積に触れることができます。

単なるタイムや順位を競うだけでなく、走ることを通じて自身の精神と向き合い、古(いにしえ)の人々の足跡を辿るような深い体験を求めているなら、これほどふさわしい舞台はないかもしれません。

開催のポイント

  • 開催日: 2026年5月17日(日) ※前日に受付、ブリーフィング、勤行などを行います。
  • 種目:
    • K to K: 吉野山・金峯山寺発(約55.7km)
    • D to K: 天川村・洞川温泉発(約43.2km)
    • ※両コースとも高野山・金剛峯寺にフィニッシュ
  • ゲスト: 横山 峰弘(コースディレクター)、鏑木 毅、吉住 友里
  • エントリー: 詳細は大会公式ホームページにて順次公開

現代に蘇った「幻の道」

「Kobo Trail」の舞台となるのは、その名の通り「弘法大師の道」です。

洞川温泉の街並みの中、修行の道へと踏み出す。

洞川温泉の街並みの中、修行の道へと踏み出す。

空海と山岳信仰の交差点

この道を語る上で欠かせないのが、平安時代初期の僧であり、真言宗の開祖である弘法大師・空海の存在です。

若き日の空海は、真の仏教のあり方を求め、厳しい自然の中で修行を重ねていました。彼にとって山は単なる自然地形ではなく、神々が鎮まり、仏の教えを体得するための聖なる「道場」でした。

紀伊半島の山々は、古来より神道、山岳信仰、仏教、そしてそれらが融合した修験道(しゅげんどう)の霊場として崇められてきました。修験道とは、山を神聖な場所と見なし、山深く分け入って厳しい修行を行うことで神秘的な力を得ようとする日本独自の宗教です。その修験道の最重要の聖地・根本道場とされるのが、今回のスタート地点である吉野・大峯エリアです。

一方、ゴール地点となる高野山は、空海が根本道場として開いた真言密教の聖地です。

弘法大師の道をたどり、最後は高野山金剛峯寺へ。

弘法大師の道をたどり、最後は高野山金剛峯寺へ。

忘れられた歴史から浮かび上がった記述

空海の弟子が編纂した詩集『性霊集(しょうりょうしゅう)』には、若き日の空海が「吉野より南に1日、西に2日歩き、高野を発見した」という記述が残されています。つまり、彼は修験道の聖地である吉野から、後に自らの拠点となる高野山へと、険しい山岳地帯を自らの足で踏破していたのです。

しかし、その正確なルートは長きにわたり歴史の中に埋もれ、幻となっていました。

『性霊集』の記述を頼りに、奈良県や沿線市町村、そして金峯山寺(修験道)と金剛峯寺(真言宗)という二大寺院が連携し、2010年から4年もの歳月をかけて踏査を実施。長い間忘れ去られていた古道を現代に蘇らせたのが、このトレイルのルーツです。

日本の宗教史において極めて重要な意味を持つこの二つの霊場を、自らの足でつなぐこと。それはまさに、1200年前の空海の追体験であり、現代における「修行」とも言えるでしょう。

レースか、修行か。魂を揺さぶる「儀式」

この大会が他のトレイルランニングレースと一線を画すのは、その圧倒的な精神性と、参加者が体験できる「本物」の儀式にあります。参加者は、スタートラインに立つ前から、すでにこの土地の神聖な空気の一部となります。

宵の静寂と、炎の浄化

大会前日、参加者はそれぞれのスタート地点となる聖地で、心を整える特別な時間を過ごします。

吉野山の金峯山寺(きんぷせんじ)からスタートする「K to K」の参加者は、国宝・金峯山寺蔵王堂での「夕座勤行(ゆうざごんぎょう)」に参列します。1300年の歴史を持つ巨大な木造建築の中で、僧侶たちの読経が響き渡る時、日常の喧騒は消え去り、自身の内面と深く向き合う静寂が訪れます。

一方、天川村の洞川温泉からスタートする「D to K」の参加者は、修験者が大峯山へ向かう前に身を清める龍泉寺にて、「護摩行(ごまぎょう)」と「水行(すいぎょう)」に参列します(水行は希望者のみ)。

龍泉寺での護摩行の体験

龍泉寺での護摩行

龍泉寺での水行の体験

龍泉寺での水行

特に水行は、修験道の開祖とされる役行者(えんのぎょうじゃ)が発見したと伝わる「龍の口」から湧き出る清冽な水を用いた、古来より続く厳格な儀式です。燃え盛る護摩の炎で煩悩を焼き払い、冷たい水で心身を極限まで清める。それは単なるイベントのアトラクションではなく、1300年前から修験者たちが連綿と続けてきた、魂の再生のための通過儀礼そのものです。

「白」を纏い、生まれ変わる

大会の精神性を象徴するのが、コースの一部である「大峯奥駈道(おおみねおくがけみち)」区間での服装規定です。

神聖視されている「金峯神社~大天井ヶ岳」の区間を走行する際、ランナーは「白」のウェアやアイテムを身につけて挑むことが推奨されています。

修験道において「白」は、清浄無垢であるとともに、死に装束の色でもあります。かつて修験者たちは、山に入る際に「一度死んで、新たな精神として再生する」という決死の覚悟を示すために白装束を纏いました。現代のランナーもまた、この区間で白を身にまとうことで、過去の自分を脱ぎ捨て、新たな自分へと生まれ変わる「擬死再生」の物語を体感することになります。

響き渡る「覚悟」の音色

スタート直前、会場の空気は一変します。ランナーたちの前に金峯山寺の僧侶(山伏)が現れ、セレモニーとして荘厳な「法螺貝(ほらがい)」を吹き鳴らします。

吉野の金峯山寺をスタートする。

吉野の金峯山寺をスタートする。

かつて山伏たちは、広大な山中で互いの位置を知らせたり、危険を伝えたりするための通信手段として法螺貝を用いていました。それが時代を経て、魔を払い、場を清める法具としての意味を持つようになりました。

スタートの合図の前に、まずこの法螺貝の音色が朝霧立ち込める吉野の山に響き渡ります。それは参加者たちの道中の安全を祈願する「魔除け」の響きであり、ランナー一人ひとりの内にある覚悟を呼び覚ます儀式でもあります。1200年の歴史が眠る山へ踏み出す準備は、この音色と共に整えられます。

世界遺産の稜線を越える、手加減なしの難コース

精神的な側面ばかり強調しましたが、コース自体も本格的な山岳トレイルです。

世界遺産登録区域を含むルートは、アップダウンが繰り返されるハードな設定です。世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の核心部に触れることができる一方で、その地形の険しさは、経験豊富なランナーであっても十分に手応えを感じられるでしょう。

  • K to K(Kinpusenji to Kongobuji):距離55.7km、累積標高 3,821mD+。吉野山から高野山へ。舗装路率は約26%(14.7km)。
  • D to K(Dorogawa to Kongobuji):距離43.2km、累積標高 3,123mD+。洞川温泉から高野山へ。舗装路率は約35%(15.2km)。

トップアスリートたちが語る、Kobo Trailの引力

本大会には、この特別な道のりに魅せられたトップアスリートたちが集います。コースディレクターの横山峰弘、ゲストランナーの鏑木毅、そして今回初参加となる吉住友里の各選手がこの大会に寄せる想いをご紹介します。

横山 峰弘 氏(コースディレクター)

奈良県の奥大和を巡るトレイルランニングというお参り。「K to K」は奈良・吉野の金峯山寺より高野山金剛峯寺へ。「D to K」は奈良・天川村洞川より高野山金剛峯寺へ。弘法大師・空海が辿った道を現代に蘇らせ、同じ道を各々のペースで進む。コースは尾根上を進み、アップダウンの繰り返し。なぜこんなに厳しい道を進んだのか。 ただ走るだけでなく、自分自身と向き合い再発見する道。 高野山で手を合わせてお参りしフィニッシュ。ぜひ多くのトレイルランナーに体験していただきたい。皆さまのご参加お待ちしております。

鏑木 毅 氏(K to K ゲストランナー)

1,200年前に弘法大師・空海が吉野・金峯山寺から大峯奥駈道をへて、後に金剛峯寺を建てる高野山に出会った伝説の道が現代に蘇りました。現在のような高性能ギヤもなく山賊や日本狼が跋扈していた時代に、青年時代の弘法大師はどんな気持ちでこの道を辿ったのでしょうか。険しい山岳を辿り高野山へ辿りつく弘法大師の旅を追体験するこの経験は皆さんにとっても自身を見つめなおす貴重な旅になるはずです。今回も皆様とともに素敵な物語を紡げればと思います。

吉住 友里 氏(D to K ゲストランナー)

私は、今回初めてKobo Trailに参加できることをとても楽しみにしています。 実は私の家は真言宗で、子供の頃はおばあちゃんが毎日朝晩、般若心経を唱えていたので自然と覚えていました。 コースはとても厳しいとお聞きしていますが、昔、弘法大師様が歩いた様子を思い浮かべながら、自分自身と向き合いながら走りたいと思います。 前日の勤行や宿坊での宿泊もとても楽しみです!

2026年5月、伝説の一部になる

大会は前日の受付や修行の体験を経て、2026年5月17日(日)に開催されます。 新緑が眩しい吉野・大峯の山々、歴史の重みを感じる古道、そして自分自身と対話する長い一日です。

苦しい登りの果てに、ゴール地点である高野山・金剛峯寺にたどり着いたとき、あなたは単なるフィニッシャーとしてだけでなく、連綿と受け継がれてきた山岳と信仰の歴史の一部として迎え入れられることでしょう。

継続する「行」への敬意

この大会では、一度きりの挑戦だけでなく、この道を繰り返し訪れ「修行」を重ねるランナーに対して、修験道にちなんだ特別な敬意を表しています。これらは単なる記念品を超えて、あなたがこの神聖な山々の一部となったことの証です。

  • ミニ法螺貝: 通算5回出場(うちK to Kに3回以上)の方には、金峯山寺筆耕の記念品が贈呈されます。
  • 特製手拭い: 通算5回出場(うちD to Kに3回以上)の方には、龍泉寺筆耕の記念品が贈呈されます。
  • 先達証(せんだつしょう): 厳しい道のりを7回完走したランナーには、金峯山寺・金剛峯寺連名の「先達証」が、5回完走者には「準先達証」が授与されます。
5回出場の選手に贈られるミニ法螺貝

5回出場の選手に贈られるミニ法螺貝

5回出場の選手に贈られる特製手拭い

5回出場の選手に贈られる特製手拭い

Kobo Trail 2026 ~弘法大師の道~」への参加申込みの機会をお見逃しなく。これは、あなたのランニングライフに新たな深みをもたらす、特別な招待状です。

入賞選手に贈られるトロフィー

優勝選手に贈られるトロフィー

開催概要

  • 大会名:Kobo Trail 2026 ~弘法大師の道~
  • 開催日:2026年5月17日(日)※前日5月16日(土)に受付・ブリーフィングおよび勤行などを行います。
  • 開催地
    • スタート(K to K):奈良県吉野町・金峯山寺
    • スタート(D to K):奈良県天川村・洞川温泉
    • フィニッシュ:和歌山県高野町・金剛峯寺
    • コースが通過する自治体:奈良県(吉野町・天川村・五條市・野迫川村)、和歌山県(高野町)
  • 種目
    • K to K(約55.7km):吉野山・金峯山寺 ~ 高野山・金剛峯寺
      • 定員:150名
      • 参加費※
        • 国内からご入金される場合 旅館 28,000円、民宿 25,000円
        • 海外からご入金される場合 旅館 29,500円、民宿 26,500円
    • D to K(約43.2km):天川村・洞川温泉 ~ 高野山・金剛峯寺
      • 定員:100名
      • 参加費※
        • 国内からご入金される場合 28,000円
        • 海外からご入金される場合 29,500円
    • ※ 参加費には宿泊費(1泊2食、男女別相部屋)、荷物運送料、保険料等を含みます。
  • エントリー
  • 主催:弘法大師の道トレイルランニング実行委員会(吉野町、天川村、五條市、野迫川村、奈良県)
  • 協力:金峯山修験本宗 総本山 金峯山寺、真言宗醍醐派大本山 大峯山 龍泉寺、高野山真言宗 総本山金剛峯寺、高野山 別格本山 西禅院 ほか

(Sponsored by 弘法大師の道トレイルランニング実行委員会)