サハラマラソン Marathon des Sables 2017・現地レポート その1・大会前日

Marathon-des-Sables-logo-squareサハラ砂漠で開催される7日間・250kmのステージレースで究極のウルトラマラソン、サハラマラソン Marathon des Sables(MDS)は今年も4月7日金曜日に大会日程がスタートしました。初日の7日金曜日は大会のスタート地点への移動日で、翌日8日土曜日に参加選手はビブを受け取ったり必携装備品の確認などのチェックインの手続きを済ませ、レースに必要ない手荷物を預けると翌日9日日曜日のステージ1に向けて臨戦態勢に入ります。当サイトではUltra-Trail World Tourの第4戦となるMDSが開催される現地に入っており、選手とともに移動しながら取材しています。サハラ砂漠での通信状況は場所と時間が限られますが、随時現地から大会の模様をレポートします。


(写真・最初の朝を迎えたキャンプサイト。Photo by Koichi Iwasa / DogsorCaravan.com)

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4月7日金曜日:1198人の選手が現地入り

MDSの日程はまずモロッコへの移動から始まります。4月7日金曜日の早朝にパリ・シャルルドゴール空港に集まった選手は、チャーター便3機でサハラ砂漠の玄関口となる町、モロッコ・ワルザザート Ouarzazateに到着しました。ロンドンからのチャーター便も含め、1998人の参加選手の大半は先行して現地に入っていた大会スタッフに温かい歓迎を受けて、移動のためのバスに乗り込みます。気温は25℃ほどですが湿度が25%と低いため、爽やかな天候です。

ワルザザートの空港に到着

この日の目的地は今年のMDSの最初のキャンプ・サイトで、ワルザザートから285km東に行ったところにあります。約5時間のバスでの移動です。このキャンプサイト(Timgaline)にはすでにこれから選手が過ごすモロッコ式テントが設営されています。ここから選手は国別に8人ずつのテントメイトのグループに分かれます。この日はここで大会が用意する食事をとり、水の支給を受けてテントで最初の夜を過ごします。

5時間のバスの移動ののちキャンプサイトに落ち着いた日本から参加の皆さん

この日配布されたロードブックにより、今回の大会のコースの概要が明らかになりました。

参加者に配布されたロードブック

  • 4月9日日曜日:ステージ1: 30.3km。午前9時スタートで途中のチェックポイントは2箇所で制限時間は10時間。この日は比較的穏やかなコースです。
  • 4月10日月曜日:ステージ2: 39km。午前8時30分スタートでチェックポイントは3箇所。制限時間は11時間半。最初の難関となる1日で34km地点付近でエル・オトファル El Otfalの山越えが待ち受けます。
  • 4月11日火曜日:ステージ3: 31.6km。午前8時30分スタートでチェックポイントは2箇所。制限時間は10時間半。距離は短めですが岩がちのテクニカルなコースとなります。前日に越えたエル・オトファル El Otfalを反対側から越えます。
  • 4月12日水曜日〜13日木曜日:ステージ4: 86.2km。大半のランナーは午前8時15分にスタートし、トップの男子50人と女子5人は3時間後の午前11時15分にスタート。チェックポイントは7箇所で制限時間は35時間。最も距離が長く、急な登りと下りが連続するサハラマラソンで最大の難関です。
  • 4月14日金曜日:ステージ5: 42.2km。スタートは大半のランナーが午前7時、上位200人のエリート選手は午前8時30分にスタート。チェックポイントは3箇所で制限時間は12時間。後半は走りやすい路面となります。この日を完走すると完走者メダルが贈られるほか、この日までのタイムでレースの順位が決まり、表彰式も行われます。
  • 4月15日土曜日:ステージ6: この日は計時はあるもののレースの順位には影響しないチャリティ・ステージです。ただし、完走者となるためには必ず参加することが求められます。7.7kmで午前8時半スタート。

4月8日土曜日:スタート前日

一夜明けた8日土曜日の現地は快晴、風もなく過ごしやすい朝です。ここサハラ砂漠ではしばしば、強い風のために吹き付ける砂が選手を悩ませるといいます。昨夜の夜は温かく寝袋に入ることができましたが、明け方にはかなり冷え込みます。当サイトはスタッフ用のテントで眠りましたが、床を風が吹き抜けるモロッコ式テントで寝た選手の皆さんは明け方の寒さが応えたといいます。

到着翌日の朝のキャンプサイト

この日も朝食は大会の用意するパンとコーヒーなどの飲み物というコンチネンタル式の朝食です。

到着の翌朝は大会が用意した朝食を摂る。

この後、選手の皆さんは装備のチェックを受けて明日のスタートに向けて、自由に過ごし、英気を養います。

日本から参加の女性ランナーの皆さん

朝の支度をする日本から参加の皆さん

日本の皆さんのテントには日の丸が掲げてあります。

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