[gaget] Garmin Forerunner 310XTでトレイルランニングを3倍楽しむ

つくばマラソンの筋肉痛でランニングはお休み、よいお天気だったのでのんびり下北沢までお散歩。以前からGPSで走行距離を正確につかめるランニングウォッチGarmin Forerunner 405について検索してくださる方が多いので、今使っている310XTのことを紹介したいと思っていた。連休最終日の手すさびにご紹介。310XTを使えば、トレイルランニングの最中に情報がつかめて便利、ランニングから戻ってGPSの軌跡をgoogleマップに重ねて眺め回して楽しく、さらにランニングデータがたまってその数字を眺めて悦に入ることができる、とトレイルランニングが3倍楽しくなる。

Dogs or Caravan: Garmin Forerunner 405: ランニングの最強の友(その1)

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Garmin Forerunner 310XT

(左が405、右が310XT)

(310XTの長所と短所)

そんなForerunnerシリーズの405を持っていたのだが、310XTを買い足した最大の理由はトレイルランニングで信越五岳100キロやハセツネなど、長距離のレースを走るようになったため。405と比べた310XTの長所短所は次のようなところだろうか。

○連続動作時間が20時間程度と余裕がある:405は8時間程度しか持たない。多くの人にとって50キロ以上のトレイルランのレースを走るには時間が足りないだろう。少なくともGarminのGPSトレーナーで20時間も動作するのは310XTだけのはず。

○高度表示が正確、などトレイルランニングで使うと大いに役立つ:これについては下で書く。

○ボタンの誤操作がない:405は計時のスタート/ストップは右側のリューズのようなボタンで行う。普通の時計に近いデザインにするためなのだろうが、トレイルランニングの時は枝をつかんだり岩に手をついたりすることがあり、このとき折り返した手の甲がボタンを押してしまい、知らない間に計時が止まることがあった。また、405では画面の切替にベゼルを触れて操作するのだが、雨で濡れているときなどは触っても上手く操作できない(防水はされている)。310XTでは無理に時計に近いデザインがされていないのでこれらの問題がない。

○TANITAのデジタル体重計BC-1000と連動可能:TanitaのBC-1000とは体重や体脂肪率がはかれるデジタル体重計なのだが、その最大の特徴は、無線で310XTをはじめとするGarminの機器に計測結果を転送(405には転送機能なし)し、さらにはそのデータをランニングなどのデータとともにGarminのサイト「Garmin Connect」に転送できるというもの。このように非常に便利でサイバーなものなのだが、本体には体重などが全く表示されないほか、無線通信のタイミングなども少し癖があるなど、やや使いにくい面も。これもいずれ紹介したい。ちなみにこのBC-1000も今のところ日本国内では販売しているところはなく、入手するには海外通販に頼るほかない。

BC-1000 ANT+ Wireless Body Composition Monitor

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×今のところ、日本に住んでいて手に入れるには入手手段が限られる:これについては後述。

×サイズ、デザインは普段使いに向かない:405はこの種のGPSウォッチとしては普通の時計に近いデザインで日常的に腕に着けて おけるというのが売り(とはいえ、かなり厚みはあるが)。電源を切っておいても時刻が表示されているのも実用的(この状態で2週間稼働)。一方、310XTは一回り大きく厚みもある。電源を入れっぱなしにしておくとどんどん電池を消費してしまうので、ワークアウト中以外は電源を切っておくことになる。このため腕時計の代わりにはならない。

×バンドが少し貧弱:405に比べると本体が大きい割にバンドやバンドの留め具が少し貧弱な感じがする。実は私の310XTのバンド留め具も少しシャフトが曲がっているようで壊れないか少々心配。

なお、付属品のクリップ状のUSB充電器、パソコンにデータを転送するためUSB型のドングルは405、310XTと同じもので共用できる。オプションの心拍計は両者で形状が異なり、310XTの方が小型。私は310XTの方が好み。

(主な使い方など)

詳しくはGarmin社のサイト(Forerunner 310XT –)でみていただくとして、私の使い方など。

まずは電源を入れる。GPSの信号を受信するのを待つ。状況によるが、2−3分待たないといけないこともある。

Garmin Forerunner 310XT

ストップウオッチの画面(なお画面の構成、3分割、4分割などは自由に設定を変えられる)。上にストップウオッチ、左下はペース(キロ当たり所要時間)、右下に走行距離。普通にロードレースを走るときはこれがベースにする。

Garmin Forerunner 310XT

心拍計の画面。上は心拍の推移を示すグラフで心拍ゾーンを一目で知ることができる。左下は心拍数、右下は累計消費カロリー。画面の切替は右側のボタンで切り替えるほか、自動で一定の秒数で切り替えるように設定することもできる。

Garmin Forerunner 310XT

現在のラップの走行状況。ラップはボタンを押して手動で取ることもできるが、設定で一定距離ごとに自動で取ることもできる。私は1キロごとに自動でラップを取るようにしている。左上はラップ内での経過時間、右上はラップ内のペース、左下はラップ内の走行距離、右上はラップの数。長いレースでペースを維持できているかどうか確かめるには便利。

Garmin Forerunner 310XT

こちらが主な情報を一覧できるコクピット画面。この画面が非常に強力。

左上は高度計。GPSで計る高度・標高はかなり正確。トレイルランで山を登っていると、手元のコースマップ上では短い距離でも簡単には進めないので一体いつまで登りが続くんだろうとうんざりすることがある。そんなとき、高度がわかれば地図上のピークの高度と比較して、「あと300メートル登ればピークにつくな」といった具合に目処が立てられる。また、ピークの手前の偽ピークで「やっと登りは終わった」と思ったらまた登りが続くということはない。トレイルランレース中のモチベーション維持に有効(もちろん、本来は登りもまた楽しい、というのがあるべき姿ではありますが)。

右上は心拍計。心拍数をみながら一定数を超えたらペースを落とす、といった感じで身体への負荷のかかり方を客観的に知ることができる。

左下は現在時刻。トレイルランの場合は日暮れまでに下山しないといけないことが多いので、現在時刻を常に知っておいた方が便利。レースの場合でも、あまりに長時間なので、スタートからの時間でなくても現在時刻がわかれば十分。この現在時刻を同じ画面の中に表示しておくことができる機能は405にはない。

右下は走行距離。レースの時なら全体のどの辺りまで進んだかを把握できる。

Garmin Forerunner 310XT

バーチャルパートナー。事前にペースを決めておけば、そのペースで進むバーチャルパートナーと比べて遅れていないかチェックできる。トレイルランではベースが一定でないのであまり使わない。

Garmin Forerunner 310XT

地図モード。405にはない機能でGPSで記録した軌跡を表示できる。ただ点線が表示されるだけなので、地図の代わりにはならないが、地図と比較して正しい方向に向かっているかどうかをチェックできる。また簡易なコンパス代わりにもなる。さほど役に立たないが、人に見せると驚かれるギミック。

(日本で手に入れるには?)

このようにトレイルランニングに非常に有効な310XTだが、日本の代理店や通販サイトなどで探しても売っているところは少ない。

最近下のショップなどで取り扱いを始めたようだ。前者は私が405を買ったところで、価格は下のwiggleに比べると割高だが日本語の丁寧なマニュアルが付く。後者は日本語マニュアルがない代わりwiggleの価格にかなり近い。いずれも楽天などのECサイトでも大手のショップでもないのがやや心配だが、少なくとも私が前者で405を買ったときは特に不安なく安心して買えた。

GARMIN Forerunner | ガーミン フォアランナー

GARMIN Forerunner 310XT 激安販売店

こうした事情から、日本に住んでいて入手するなら、海外の通販サイトも有力候補となる。当然英語版でマニュアルの英語、本体の表示の英語、各種設定は全て英語で行う必要がある。特別難しい操作ではないので慣れれば何も問題はないが、慣れるまでは戸惑うかもしれない。既に405を持っている人であれば、迷うことはないだろう。

私が購入したのは下のサイト。心拍計付きで272.6ポンド(現在のレートで40,267円くらい)。この通販サイト「wiggle」はイギリスのサイトだがなんと日本への送料は現在無料。大体1週間で郵便局がEMSで配達してくれる。40,000円は安くはないが、トレイルランニングを続けるなら価値ある投資だと思う。

ちなみに405の心拍計付きは226.95ポンド(33,524円)。日本の代理店「いいよねっと」による日本語へのローカライズ版(本体の画面表示まで日本語化されている)は本体56,700円+心拍計9,870円。なお405は後継版の405cxが既に発売されている(まだ「いいよねっと」では扱っていない模様)。

Garmin Forerunner 310XT with HRM Only £329.99

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(ポラールとの違い?)

同種のGPS・心拍計機能付きの高機能なスポーツウォッチはSUUNTOやPOLARがある。これらはGPSのレシーバーがウォッチに内蔵されておらず、オプションとなっている。その分、本体はデザインがいい感じ。おそらく心拍計としての機能が先にあって、機能が拡張されているためだろう。より本格的にアスリートとしてトレーニングをしていくとか、自転車にも使うというのであれば、これらを選ぶのがよいのかもしれない。

ちなみに鏑木さんはPOLARのRS800CXを使っておられる模様。トレーニングを重ねて鏑木さんのようになりたいシリアスな男塾・乙女塾メンバー、あるいはまずは装備から鏑木さんに近づきたいグルーピーな男塾・乙女塾メンバーはPOLARを選ぼう。SUUNTOは石川弘樹さんのスポンサーをしていたかな。

POLARのフラッグシップモデル、 RS800CXの心拍計付きモデルは355.79ポンド(52,560円)。

Polar RS800CX MULTI Heart Rate Monitor Only £409.16

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SUUNTOのフラッグシップモデル、t6cはwiggleで本体+心拍計が281.74ポンド、GPSレシーバーが86.9ポンド(あわせて54,459円)。

Suunto t6c Advanced Heart Rate Monitor Training Computer Only £324.00

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Suunto GPS POD Only £99.00

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4 件のコメント

  • 先日、戸隠でご一緒したとき、実は、今まで見たことない
    腕時計が非常に気になってました^^;
    多機能時計の有効性は、分かってはいるのですが、
    2年以上も値段に躊躇してます。。。
    しかし、来年の信越五岳までには、何とか手に入れたいなと。
    できれば、ロードでも使える軽いのがいいかな。
    今回のレポート、参考にさせていただきます!

  • NAOKIさん、
    そうですね、確かにちょっとした投資ではありますよね。でもこの記事を書きながら思ったのですが、別にいきなり4,5万もするフラッグシップモデルを買わなくてもいいんですよね。目的に応じて高度計だけ、GPSだけ、心拍計だけ、あるいはPCへの送信機能がない、といった絞り込みをすればもっと選択肢はありそうです。
    何かいい選択肢がみつかったら教えてください!

  • 310XT、ヤフオクで37,800(送料込み)で出品されていたので、
    勇気を出してポチっちゃいました!
    機能が劣る他社のハイエンド製品が軽く5万を超えるなか、
    全部コミコミでこの値段は、あまりに魅力的ですね^^
    ゴツさを懸念してましたが、若干大きめの前モデルの305を
    試着しまして、許容範囲でした。
    なんといっても決め手は、イワサさん含む、Blogでの各ユーザの高評価!
    宝の持ち腐れにならないためにも、活用しなきゃですね^^;

  • NAOKIさん、
    お得な買い物ですね−、おめでとうございます。4万円は確かに安くはないですが、腕時計を買うと考えれば、まあ考えられる値段とも思えますね。どんどんトレイルに行きましょう!

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