UTMBの準備にあたってのメモシリーズ。
本日、UTMBで使いたい補給食などをwiggleで購入。特段変わったものを買うわけではないが、まとめ買いをすると多少割安だったり、日本では手に入れにくいものもあるため、時々まとめ買いをしている。
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トレイルレースでは給水や補給については試行錯誤している。昨年のハセツネ30では残り7キロほどでハンガーノック、昨年のハセツネは給水不足の脱水で西原峠でリタイア、そして今年の道志村でも軽装で臨んで給水不足。一方、昨年の信越五岳はこのあたりがうまくいって、満足のいく結果を残せた。そんな経験といろいろな話しやウェブ上の情報をあわせて、UTMBについては次のように考えている。
(ハイドレーション、あるいは水分の補給)
水分の補給は何よりも優先すべきことであるが、走る以上は補給を抑えることはできない。よくいわれるように先手を打って少しずつ水分は補給していく必要がある。経験的にはハイドレーションバッグなどから少しずつ飲んでいる分には、変に計算して飲むのを控えたりせず、飲みたいと思ったときに飲む方がよい。水分不足で脱水症状になると、走るパフォーマンスは著しく落ち、そこで水分を摂ってもすぐには回復しない。もし手持ちの水分が足りないのだとすれば、飲みきってしまうまで飲んだ方が少しでも長くパフォーマンスを維持できる。もし脱水になってしまったとしたら給水ポイントまで歩いて移動するしかないが、それでも飲みきってしまった方が歩く距離を短くできる。
量については、UTMBでは10キロから15キロごとに最低限水を得られるエイドがあるので、その間を持たせられればいい。意外と少ない量になると思うが、レギュレーションは最低限1Lを持つこととしている。
中身については当方はnuunのタブレットを小分けにして持つつもり。水分を補給する際には電解質の不足に気をつける必要があるが、普通のスポーツドリンクは甘かったり酸味が強かったりして、長時間何度も飲むのがうんざりしてくる。これが嫌でハイドレーションバッグには水しか入れないとか、ボトルにコーラやお茶、ジュースを入れるという人は多い。海外では甘みや酸味のない電解質を補給するだけのドリンクを作るタブレットが何種類も売られている。多くの場合は何らかの風味付けがしてあるので、甘さや酸味、べたべたした味の濃さを感じずにさわやかな風味のドリンクを飲むことができる。
(補給食)
補給食のねらいは運動に必要なカロリーを得るための糖分、炭水化物の補給であり、詰まるところはジェルを30分から1時間に一つずつ食べるということにつきる。その他、エイドでも何か食べるもの、飲むものがあれば一口ずつ必ず何かを食べる。
レースでは胃腸の調子がよくなくて途中では何も食べられない、むしろ吐き気がする、というのはよく聞く話だ。しかしUTMBのような長時間運動し続けるレースでは途中で補給せずに動き続けることはできない。一旦吐き気がし始めると、落ち着くまで運動量を減らして待つしかないので時間のロスも大きい。結局のところ、多少食欲がなくても、飲み込むのが気分が悪くても、少しずつ何かをとり続けて胃腸の機能を正常に保ち続けるのが最善策となる。
UTMBとなれば50個のジェルを摂るというのもあながち冗談ではなく、クールマイヨールで受け取るドロップバッグに一部は置くとしても大量のジェル類を持ち歩くことになるだろう。各社のジェルのうちどれがいいかを判断することは難しいが、できるだけいろいろなフレーバー、いろいろなブランドのジェルを用意する方が変化があってよいような気がする。
ジェルを摂るのを嫌う人もいるが、確かにあの甘ったるい味が口の中に広がるのはうんざりするかもしれない。その場合は少し工夫して、口に入れたジェルは口の中に広げず一飲みにしてしまえばいい。
携帯に当たってはフラスクに入れ替えればゴミが出なくていいが、UTMBほど長時間になると大量のフラスクをもつのでない限り全てをフラスクに入れることはできないだろう。ショーツのポケットなど場所を決めてゴミを入れておくのがよいように思う。
また、グミのような固形のフード、シリアルなどを固めたバーも少し持っておきたい。これもジェルばかりの補給の中では気分転換になる、バー類はナッツが入っていたり、できるだけ食材の食感が楽しめる方がよい。
エイドでは軽食や温かいスープや紅茶、コーヒーがとれるところがあるが、これらも積極的に活用したい。といっても食事代わりに大量に摂るというよりはジェルでうんざりした口の中を「リアルフード」でリフレッシュするためだ。
(その他のサプリメントなど)
当方はあまりならないが、脱水状態が近づくと筋肉が攣ることがある。攣ったあとに飲んで即効性があるのはエンライテンだと思っていたが、漢方薬の芍薬甘草湯が効果的だそうだ。芍薬甘草湯を含む「大正胃腸薬」も効果的らしい。
ベスパについて。ベスパの有効性についてはその機序を理解できる説明に接したことがないが、いろんな人が有効だとしているのは確かだ。スポーツ中に関していえば、肝機能活性化→糖(グリコーゲン)に対して体脂肪を優先してエネルギーに変える→血糖値を維持しながら体脂肪を燃焼する→糖質を消費したときに発生する疲労物質が発生しない、ということらしい。基本的な使い方としてはレース前にベスパを飲み、レース中も何度かタイミングを決めて飲む、ということになるだろうか。性質上、ベスパを飲めば即力がわいてくる、というものではないようなので、気付けのつもりで一本決めるという飲み方はあまり意味がなさそうだ。上記のジェルの補給の背後時々摂ることで、体内のエネルギー消費に占める体脂肪の割合を高めることができ、その結果ジェルをベースにした糖質による運動をより長時間、高いパフォーマンスで維持できる、ということになるだろうか。当方もこれからハードな練習になりそうなときは摂っていくことにしよう。