いよいよ来週末にUTMBを控え、当方も本日日曜日におなじみの面々とともにシャモニーに向けて移動する。
正直なところ、ここ数日でやや緊張気味。ただワクワクしていた昨年とはちょっと違う心境だ。
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UTMBを知り、エントリーはしたものの抽選に外れたりしながら、結局初めてUTMB(のコース後半)を走った昨年。とにかく未知のチャレンジに興奮していた。風景は圧倒的に壮大で美しい。レースは十分満足の行く展開ではなかったが、90キロ以上のハードなコースを完走できた達成感は大きかった。
あれからトレイルランニングに対するモチベーションは上がったと思う。昨年秋はITBSに悩まされたが、冬から春にかけては相応にトレーニングを積めた。そして今年に入ってからは海外のトレイルレース、トレイルランニング事情についてふれることが多くなり、それまで以上にこのスポーツにのめり込むようになった。
今年のUTMBに向けてはトレーニングの仕方、装備の検討、レース展開など、いろいろ考えて試行錯誤を重ねてきた。何より、後半だけとはいえ一度実際にコースを走れた経験が大きい。
そんな経緯もあって、今年のUTMBは満足の行く結果を得たい、という思いがどうしても頭をもたげてくる。トレイルランニングはレースが全てではないと思いながらも、準備への対価、来年以降のレースへのエントリーのため、それに何より自分の自尊心、自信、考えの拠り所を固めるために、結果が必要だと感じている。年齢を重ね、若かった自分が思い描いていた生き方からの乖離は否めない。そんな中での中年男の自分探しなのかもしれない。結果といっても、特に完走とかタイムにこだわっているわけではない。自分の持つ力を工夫して少しでも高め、うまくパフォーマンスを引き出し尽くす。尽くした結果フィニッシュラインに達していれば、幸せだろう。
昨年の中止になったUTMBのあと、鏑木さんは、今年のUTMBこそ「楽しむ勇気を」の本当の意味を知ることになるだろう、と記された。苦しく長いレースを逆に楽しむという意味を超えたある種の悟りなのだろう。自分も今回のUTMBで自分なりの「楽しむ勇気を」の意味を探すかもしれない。いや、既にその答えは自分の中にあり、今回はそれを確かめに行くだけなのだろう。