[note] UTMFが終わって、そしてWestern Statesへ向けて

当方の現在の心境など。

5月18-20日のUTMFを終えて2週間と少し。フィニッシュ直後は今まで経験しなかった右すねの下の方外側の腫れ、左ひざ外側のIT bandの違和感でまともに走れなかった。ランニングを減らし、鍼治療を受けることで10日後くらいからようやく痛みや違和感なしに走れるようになってきた。

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6月23日土曜日にスタートするWestern States Endurance Run(WS100)まであと2週間と少し。昨年11月くらいから平日の生活パターンが崩れがちでトレーニングも不安定。できればもう一回B2B(Back to Back、高負荷・長時間のランニングを2日続けて行うトレーニング)をやりたいのだが、このタイミングでは十分な回復ができるか不安だし、2日丸ごとトレーニングに充てることも正直難しい。

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(2011年、Way Too Cool 50kに出た際に立ち寄ったAuburnにて。WS100のフィニッシュの町だ。)

そんなことを思いながら、先週末は負荷の高いトレーニングをするか、奥久慈トレイル50Kを観にいくかを迷っていた。結局奥久慈に行ったが、これはいい経験になった。鏑木さんがレースで走る姿、セミナーやレースでご一緒する仲間の皆さんがハードなコースでがんばる姿に大いに刺激を受けたし、トレイル/ウルトラランニングの楽しみ方が一つ増えた。

WS100については、いろいろな記事を読み、Unbreakableをはじめとするビデオも観て、どのようなレースなのかはある程度理解しているつもりだが、具体的な準備はこれから整えることになる。現地への移動をはじめとするロジスティックスもこれから固めることになる。

二回目の100マイルレースだったを振り返ってみると、いくつかの心残りとWS100ではこれを糧に自分が発揮できる最高のパフォーマンスを発揮したい、という思いがわきあがっている。例えば次のようなものだ。

・常に自分の状況を率直に理解し、迷わずに手を打つ

UTMFは日本で大規模に開催された初めての100マイルレース。これに向けてたくさんの仲間がトレーニングを積み、実行委員の皆さんが様々な苦労をして実現にこぎつけてくださったことを知っていた。そんな中でレースがスタートして、気分が高揚して思いがけないハイペースで序盤を走ってしまった。

さらに日が傾いてからは想定より早く気温が下がり、日中の暑さを想定していたTシャツ・ランパン姿では震える寒さがやってきた。これには少し動揺した。

どんなにシミュレーションをしても現実はそのとおりに行かない。目の前の状況を率直に理解し、長い道のりの中では今何をするのが合理的なのかを判断し、迷わずにそれを実行したい。

・補給ミスのコストは甚大、水分・電解質・糖分の補給には万全を期す

UTMFでは日が暮れて間もない19時頃から早くも身体がふらつく感覚が現れた。おそらく序盤のオーバーペースや思ったより早い寒さの訪れに動揺してしまい、ジェルなどの補給食を摂るのが遅れてしまったのが原因だったのかと思う。山中湖手前当たりからは冷静さを取り戻して安定した補給を心がけたが、結局、ある程度調子を取り戻せたと思えたのは御殿場口太郎坊を出たあたり。その後も胃がジェルを受け付けない感覚は続いた。

ハンガーノックも脱水も一旦陥っても補給をすれば回復するが、その後のレースに自信が持てるまでになるにはかなり長い時間がかかる。

WS100はやUTMFとは違い、走れるパートが長く、後半に登場する深い谷間には熱気がたまって気温は40度にもなるという。装備を絞り込みつつもエイドで摂れるものを活用しながら安定した補給を徹底する。

・限界すれすれまで自分をプッシュする

UTMFではいろいろありながらも何とか体勢を立て直して、想定の範囲内のタイムで100キロ地点の西富士中学校に到着していた。しかし、すっきりしない胃の具合、脚の重さなどでそのまま進み続ける意欲が萎えてしまい、体育館で1時間あまりの休養。その後天子山地に入ってからもペースは大幅に落としてしまった。

その時点では賢明な判断をしたつもりだ。無理をするよりも休養に時間を使うのがよいはず。しかし、今思えばあの時、エイドを思い切って出て、天子山地を力強く登ることもできたのではないか。その限界にチャレンジすることが100マイルレースのハイライトであり、クライマックスであったのではないか。

WS100は当方にとっては今年最大のイベントであり、生涯で最初で最後の経験になるかもしれない。自分の限界にチャレンジして、どこまで自分が力を発揮できるのかを試すならばこの機会をおいてほかにない。

Western States 100 Endurance Run

正直なところ、日が近づくにつれ不安は大きくなるばかり。十分なトレーニングをしたといえるのか、十分にコースを頭に入れたのか。しかし、WS100は上のような学びを活かして、自分が満足のできるレースとし、仲間の皆様に誇りを持ってお伝えできる経験としたい。

39回目となるはカリフォルニア州スコーバレーから100マイル先のオーバーンに向けて6月23日土曜日午前5時(日本時間同日午後9時)にスタートする。

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