先週末の8月4-5日はOSJ湘南クラブハウスさん主催の鏑木さんによるOSJ安達太良トレイルツーリングに参加。土曜日は安達太良山、日曜日は東吾妻山などをのんびりと走り、アフターは源泉かけ流しの雰囲気ある温泉で屈託のない話を続ける。鏑木さん曰く、大人の夏休みを存分に楽しんだ週末となった。下は鏑木さんによるレポート。
Sponsored link
鏑木 毅のトレイルランニングワールドブログ : 大人の夏休み
20人強のご参加者のほか、サポートには鏑木さんの弟分で現在、福島県で勤務中のTさん。安達太良山では2009年夏に独立からまもない鏑木さんが今回のようなトレイルツーリングを開催され、その模様が2009年のNHKの番組「激走!モンブラン」に登場している。今回はのりさんをはじめ、その時参加していたメンバーも参加して当時を大いに懐かしんでいた(当方は残念ながら2009年のツーリングには参加していなかった)。
(写真は瀧地さん)
(土曜日)
・スタートは安達太良山のふもと、岳(だけ)温泉。ここから5キロの登り坂のロードをゆっくり走る。暑さで汗が滴る。この日の当方はランシャツを脱いでランパンとハンドボトルだけ。頭には最近トニーも愛用のBuff Visor(笑)。
・樹林帯を勢至平経由で登っていく。途中の滝つぼに全身を浸してアイシング。ミニマルなスタイルはこういうことがしやすくてよい。金明水でボトルに水を補給し、くろがね小屋を過ぎると樹林帯は消えて岩がごろごろした灌木のトレイルに。安達太良山は火山性の山なので比較的標高の低いところから高山の雰囲気になる。
・峰の辻を経て山頂へ。山頂からは稜線や斜面がくっきりとみえる。ビデオや写真でみたHardrockの雰囲気に似てますね、と鏑木さんと盛り上がる。ここ何回か、鏑木さんとお話しするとHardrockの話になることが多いような。
・牛の背、馬の背を北上。荒涼とした雰囲気がエキゾチック。左手の沼の平は噴気孔があり、白っぽくなっている。見ようによっては雪渓のようにも。
・鉄山から避難小屋。ここから先は樹林帯、というよりは藪のような感じ。当方はかまわずシャツなしで前進。トレイルが枝葉で覆われているところが多いほか、雨などで深くえぐられた箇所が根や枝で覆われて落とし穴のようになっているところが少なくなく、ランニングには快適とはいいがたい。冒険気分で進む。
・箕輪山の分岐で店長・瀧地さんのエイド。鬼面山方面は藪が濃いとのことで、横向温泉方面へ。早いペースではなかったが、強い日差しを浴びて一同やや疲れ気味。当方も上半身の日焼けのせいか、なんだかいつもより身体がだるい。ここから今夜の宿のマイクロバスが迎えに来てくださったが、まめ師匠をはじめモチベーションの高い皆様はランニングで宿に向かうとのこと。当方もちょっと遅れてOhaさん、Itoさん、Isseiさん、Tかちゃんと一緒に7キロの登りのロードをランニング。宿に到着すると汗と暑さでまさに学生時代の部活の終わりの雰囲気。妙な充実感がうれしい。
(アフター)
・今夜の宿は幕川温泉水戸屋旅館。山の中の宿で温泉も源泉かけ流しで湯の花たっぷりで見るからに効能がありそう。日本秘湯の会のメンバーとのこと。
・食事、そして二次会。鏑木さんもいつにも増してリラックス気味。いろいろ熱い思いの丈をうかがうことができた。当方も鏑木さんに促されて、最近考えていたことと思いを皆様にご披露することに。二次会は酔いと日焼けのだるさで当方は撃沈状態だったが、のり師匠は元気全開で大ハッスル。
(日曜日)
・幕川温泉から登って、磐梯吾妻スカイラインに。しばらくロードを進んで鳥子平登山口から東吾妻山へ。今日も暑いが途中の景場平や展望台に出ると吹く風がさわやかで疲れを忘れる。当方はこの日は無理せずランシャツを着てゆっくりめに登る。東吾妻山の山頂は広々としていて眺めもよい。磐梯山や遠くに雪が残る飯豊山も見える。
・鎌沼へ下り、酸ヶ平を経て浄土平へ。ビジターセンターやレストハウスがあり、食事や飲物の補給もできる。大きな駐車場もあり、ここを拠点にちょっとしたハイキングをする人も多い模様。われわれもたっぷり補給。
・浄土平から酸ヶ平へ登り返して一切経山。この登りの岩や土が露出した雰囲気にUTMBのセーニュ峠への登りを思い出す。山頂からは静かな水面を湛える五色沼が見下ろせる。人工の施設がない五色沼は神秘的な眺め。
・五色沼を眺めながら高湯温泉方面へのダウンヒルへ。途中で慶応吾妻山荘の水場で補給。冷たい天然水がおいしい。ダウンヒルは段差の大きい箇所、石がごろごろしたガレ場も多いのであまり無理せず、MT110で安定した接地箇所を選びながら脚を回転させるトレーニングに集中。
強い日差しに汗をかきながらの大人の夏休み。安達太良山は3年前から変わらずそこにあり、暑い夏も変わらない。しかし山を巡る世の中には大きな変化があり、そこに集う我々もそれぞれに立場や思いが変化している。将来への不安、変化することへの恐れは尽きないが、安達太良山を登り駆け抜ける楽しさには変わりがない。
安達太良山、磐梯山、吾妻連峰のエリアは東日本大震災の影響が残る福島県内にあるが、今回のトリップでは特段の不便や影響を感じることはなかった。火山のエリアでどの登山口にも源泉かけ流しなどの雰囲気ある温泉がある。これらの温泉に宿を取ってトレイルを巡るのも楽しそうだ。また浄土平にはキャンプ場もあり、ここを拠点に付近のトレイルを走るのもよさそう。少し高度を上げるだけで高山のようなダイナミックな風景が楽しめるこのエリアはもっと注目されていいと思った。