[DC] ウルトラランニングを極めれば食事のあり方に行き着く・.:ULTRA LUNCH:.第一回レポート

先般、当サイトでも紹介した、自然な食材から作る食事で必要な栄養を摂るという視点からランナーの食事について考えるイベント、.:ULTRA LUNCH:.第一回が昨日1月12日(土)に開催された。約50名の参加者が集まって東京・世田谷ものづくり学校で開催されたこのイベントに当サイトも参加させていただいた。

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[DC] ナチュラルランニングと食事・1月12日にイベント”Ultra Lunch”開催 | DogsorCaravan.com

まず、イベント主催者のドミンゴさんよりこのイベントの趣旨についての説明。トレイルランニングチーム「トレイル鳥羽ちゃん」のリーダーであるドミンゴさんがトレイルランニングを始めたのは約二年前。100マイルレースを完走するようになるまで、ランニング中の補給には試行錯誤を重ねてきたものの、ジェルのような濃度の高い補給食やサプリメントにどうしても慣れることができなかったとのこと。もとから食に関心の深かったドミンゴさんはこうした食とランニングの関係について、ランナーが意見交換できる場を作りたかったとのこと。

Domingo-san

何回かに分けて、ランナーにとって必要な栄養素とその補給について考えていきたいとのことで、第一回の今回はビタミンBについて。ドミンゴさんからビタミンBが炭水化物や脂肪をエネルギーに変える代謝過程で重要な役割を果たしていること、ビタミン補給を高濃度のサプリメントに日常的に頼ると通常の食事からの吸収効率が下がる「サプリ慣れ」などが説明された。

つづいてドミンゴさんからは、サプリメントに頼らない食事で必要な栄養をとるコツ=Hackingの一つとして「ちゃんと食べていれば、そうそう栄養は不足するものではない」、「先人の知恵をいいとこ取りする」というコツが提案された。例えば、食材を精白しない状態や皮付きのまま食べることは食材を無駄にしないだけでなく、ビタミンなどの微量な栄養素をとる上でも有効。一汁三菜と常備菜は効率的に食材のバランスをとる知恵。あまり堅苦しく考えずに、日々の食材の買い物でゲームをするように考えてはどうかとの提案も。

続いて、ミニマリスト&ナチュラルランニングのブームを生んだ本「」日本語版の編集者であるNHK出版の松島倫明さん。来月2月23日発売予定のScott Jurekの著書「EAT & RUN」日本語版のなかで、アメリカの伝説的ウルトラランナーでWestern States7連覇などで知られるScottが食事について重ねてきた経験について紹介された。

Matsushima-san

Scottはヴィーガン(完全菜食主義)という食事のポリシーを守っていることで有名だが、そこに至るまでは試行錯誤や悩みの積み重ねだったとか。ウルトラマラソンという究極の体力勝負のスポーツで世界を極めるアスリートが肉や魚を食べないで本当に戦えるのかと自問自答しながらも、自らの食事と体調の感覚を信じて完全なヴィーガンとなったScottはその後もWestern Statesでの連覇を続けていく。Scottによれば、食事に一定の制限を設けることでかえって食事のバランスが取れるようになった、という。ヴィーガンというルールの中でどのようにして必要な栄養をとるか工夫するようになり、その結果バランスの取れた食事ができるとのこと。

さてさて、難しい話が続く間に、トレイル鳥羽ちゃんのみなさまが本日のランチの配膳の準備を始めると、ついつい話は上の空。ようやく登場した本日のランチはひよこ豆のカレー、大根のピクルス・クミン風味、ニンジンのなます。しっとりとして重いカンパーニュとクルミとレーズンの入ったパンは鎌倉の名店・KIBIYAベーカリーのものとのこと。

Lunch1

Lunch2

シンプルであっさりとした味付けなのだが、かみしめると豆や大根、小麦の甘さやスパイスの風味が口の中に広がっていく。当方はそれらをワインで流し込みながら、ついつい二度ほどお代わりさせていただいた。

Lunch3

Lunch4

食事をしながら、参加しておられたベスパ・齋藤さんのアスリートと栄養の関係についてのいろいろなエピソードを伺う。曰く、日本の選手は肉や魚をうまく取り入れる方がパフォーマンスは上がる、とのこと。

ご参加のみなさまの間で話が盛り上がるうちに、2時間半のイベントは終了。次回以降もテーマを変えながら食とランニングについて考える場を持ちたいとのこと。

ランナーにとって食事は、レースでのパフォーマンスを上げるための体づくりはもちろんのこと、日々のランニングの後の楽しみや仲間との語らいの潤滑油として大事なこと。しかし、考えることといえば、味の濃い、ビールに合う食事をとりたいが体重を増やしたくない、といったことに集中しがち。こうしたイベントは、体づくりや日々の生活の質を高め、自分自身のからだの感覚を高めるような食事について考えるよいきっかけとなりそうだ。いや正直にいえば、お勉強のあとの試食会はもっと楽しみだ。

Scottの著書「EAT & RUN」は当方も英語版が手元にあるがまだ通読していない。来月の日本語版発売までに目を通して、当サイトでもそのエッセンスをご紹介したい。

Sweets

イベント終了後、別途デザート。こちらも食材を活かした控えめな味わい。

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