4月26−28日に開催されるウルトラトレイル・マウントフジ。そのコース概要図が先ほど、1月23日の深夜大会ウェブサイトに掲載された。
161kmのUTMFでは既にアナウンスされていたとおり、昨年2012年とは逆回りの反時計回りとなる。コースでは天子山塊が昨年と違い雨ヶ岳、毛無山は通らない。水ヶ塚から太郎坊は昨年は富士山スカイラインの舗装路を経由していたのが幕岩を経由するトレイルに。コース終盤となる石割山からは忍野村中心部に下りる。
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これらにより、UTMFの累積獲得高度は9,018mD+と昨年を上回り、優勝予想タイムは17時間50分。距離84.7kmのSTYは4,714mD+となり優勝予想タイムは8時間53分。
コース全体図、進行表、高低表 | NEWS & INFORMATION | ULTRA-TRAIL Mt.FUJI
ウルトラトレイル・マウントフジのコース全体図、進行表、高低表。
以下、コースの概要を発表された概要図を見ながら追ってみる(注・以下のコース解説は公表された概要図をもとに当サイトで詳細を予想したもので、実際のコースとは異なる場合もあると思われる)。
(序盤・天子山塊は難所の雨ヶ岳、毛無山ではなく、朝霧高原へ)
UTMFのスタートは26日15:00。昨年の大池公園ではなく、その西にある河口湖畔の八木崎公園をスタートする。
スタートからは昨年のコースを逆にたどる形で足和田山、紅葉台へ。足和田山への登りは細い登りトレイルとなるので渋滞となるかも。渋滞回避のコース変更があるかもしれない。鳴沢氷穴で最初のエイドステーションとなり、樹海を経由して本栖湖のエイドステーション(A2)。トップ集団以外のランナーはここまでで日が暮れてしまっているだろう。
コースは昨年のコースを逆にたどって竜ヶ岳への急な登り、そして下り。端足峠を南に下りて朝霧高原へ下りる。気持ちのよい朝霧高原のトレイルを抜けてウオーターステーションのW1麓はふもとっぱらのキャンプ場のあたりか。
ここからコースは天子山塊へ。急な登りで地蔵峠へ登り上げ、ここで昨年のコースに戻る。従って、昨年の天子山塊の後半の難所であった毛無山、雨ヶ岳は通らない。とはいうものの、ここから天子が岳までも小さなアップダウンの連続で前半の難所だろう。A3西富士中学校は55km地点。最後尾の選手はここで夜が明けているだろう。
(中盤・送電線下の巡視路は変わらず、水ヶ塚からはトレイルに)
西富士中学校からは昨年と同じ送電線下の巡視路を行くようだ。小さな似たようなパターンのアップダウンを深夜に繰り返すのは厳しい経験になりそうだ。W2は粟倉となっているが、これは昨年W2がおかれた北山よりは東に位置するようだ。
A4の富士山こどもの国は79.3km地点。このレース全体の中間地点にたどり着くのは大半のランナーは朝になってからになる。A5水ヶ塚までは昨年と同じように別荘地の間を抜けてから、あまり使われなくなっている登山道で登る。
水ヶ塚からA6太郎坊(95.9km)までは昨年の富士山スカイラインの舗装路ではなく、幕岩・四辻を経るトレイルだ。見晴らしのよいトレイルは富士山に近づいた感じがして魅力的だが、天候が荒れるとタフなパートになりそうだ。足下も火山礫で踏み込んでも崩れる感じで疲れた脚には辛いところだ。中盤以降のランナーは太郎坊への到着は午後の遅い時間になる。
(終盤・石割山からは忍野村中心部へ)
太郎坊からA8山中湖きらら(121.7km)までは昨年のルートと同じで、すなわち自衛隊の演習地を通って、ふじあざみラインの舗装路を下る。昨年の逆方向で登ったことを考えると楽なようだが、100kmを越えて進んできた足には堪えるだろう。A7すばしり(105.3km)からは富士箱根トレイルに入り三国山から北上してA8山中湖へ。山中湖への到着は大半のランナーはすっかり夜になった頃。しかし、トップの選手はまだ1日目の夜明け前、スタートから12時間足らずでここに来る。
山中湖からは昨年と同じルートで石割山へ向かうが、そこからは二十曲峠へ向かわず、大平山・飯盛山など富士忍野トレイルレースのコースで西へ。トレイルから下りて忍野村の中心部にあるA9忍野村民体育館(136.3km)へ。トップの選手はこのあたりで夜明けだ。
コースは忍野中学の前から鳥居地峠へ登り、高座山、大榷首峠へ。ここからは昨年のように杓子山へは登らず、昨年の序盤のコースをたどって、寿駅の前にあるA10富士小学校(150.2km)へ。ここから河口湖方面へは昨年のコースをたどるが、尾根を越えたところからは北へ向かう林道に下りず、尾根沿いに南の下りトレイルへ。浅川に下りて、河口湖大橋を渡ってフィニッシュ。トップの選手は二日目27日の8:50にはフィニッシュする。
UTMFの高低図をみると、西富士中学から幕岩・四辻までの長い登りが中盤にあることに気づく。四辻はトレイル上の通過点ではあるがコース全体で最も標高が高い。
UTMFのエイドと通過予想時刻。昨年の天子山塊のようにエイドが長くおかれない区間はなくなったが、終盤のすばしりからはエイドの間隔が広いのが目につく。
全体にみて、序盤の樹海や朝霧高原の走れるパートを経て、幕岩・四辻をどれくらい力強く登り切れるか、が重要となりそうだ。
STYについては、次の通り。スタートが26日の13:00に富士山こどもの国となり、コースはUTMFの後半と同じのようだ。こちらも序盤の幕岩・四辻、富士箱根トレイルの標高が高いところが夜間となるので、コンディション次第では厳しいかもしれない。