昨年のハセツネでデビューした上田瑠偉が優勝、新しいヒーローの登場を予感させました。春の東京・あきる野で4月13日(日)に開催されたハセツネ30kは秋に開催されるハセツネ・カップの入門レースとして春に開催されて今年で6回目。秋川リバーシオ(旧青少年旅行村)から刈寄山、入山峠を経て醍醐丸へ向かい、引き返してくる約32km。入門レースとはいうものの、長い登りの舗装路や林道、急な下りなど決して容易ではないレースです。
Sponsored link
レースは序盤から上田瑠偉、大瀬和文、牛田美樹を中心に展開。宮原徹のコースレコード(2:22:03、2012年)の更新を狙うつもりだったという上田が積極的にリード。その後約2分で大瀬と牛田がほぼ並ぶ展開で戻りの入山峠(26km地点)へ。
入山峠からのトレイルの下りでは大瀬と牛田が果敢に先行する上田瑠偉を追い上げ、今熊神社では差は1分に。さらに加速した大瀬は最後の広徳寺からの見晴らしのきく下りでついに上田の背中を捉えますが、上田がトップでフィニッシュ。大瀬はわずかその7秒後にフィニッシュという最後まで緊迫した展開でした。
女子では序盤から大石由美子が先行。6.5km地点の刈寄山手前では2分で今泉奈緒美が続きましたが、レース後半では今泉が遅れ始め、ケガから回復したばかりで怖くて飛ばせなかったという入山峠からの下りで差を広げられる形となりました。
今年はこのハセツネ30kの男子1000位まで、女子100位までに秋のハセツネ・カップへのエントリー権が与えられることとなっています。当サイトの調べでは、男子1000位のタイムは5:16:43、女子100位のタイムは5:29:06だった模様です。 レース翌週の4月19日(土)にはレース会場と同じ秋川リバーシオ(旧青少年旅行村)でグリーンフェスティバルが開催されます。詳細と参加申込は下のサイトから。
観戦記・20歳の上田瑠偉の活躍に新しいヒーロー登場の予感
優勝の上田瑠偉は長距離走の名門・佐久長聖高校出身で20歳の大学生。トレイルランニングレースへのデビューとなった昨年のハセツネでは序盤から前年優勝のダコタ・ジョーンズにぴったりとついていく積極的な走りをみせ、6位に入賞。この日のレースでもコースレコードを狙ってスタートしたといい、積極的なチャレンジ精神をみせました。20歳という若さとその実力の高さをみれば、これからトレイルランニングで活躍する姿を目にする機会が増えそうです。
2位の大瀬和文はこの日も終始明るい表情で、コンディションのよさを伺うことができました。2週間後に出場予定のウルトラトレイル・マウントフジ(UTMF)でも活躍が期待できそうです。
女子では昨年は秋のハセツネ・カップでの優勝など活躍した大石由美子の好調が印象に残りました。この日の優勝タイムはコースレコード(3:21:57、佐藤光子、2012年)を大幅に更新。現在はケガ等もなく好調なシーズンが迎えられたとのことでした。
当サイトでは上田瑠偉、大瀬和文、大石由美子、今泉奈緒美の皆さんのレース後のインタビューをこの後お届けします。
レポート・写真集等へのリンク
リザルト
大会サイトに掲載された速報はこちら(第6回 ハセツネ30K(2014年) 大会結果)。
【男子】
- 上田 瑠偉(Montrail / MountainHardwear) 2:37:18
- 大瀬 和文(Team Tarzan) 2:37:25
- 牛田 美樹(多々良中駅伝部) 2:37:37
- 加藤 淳一(MONTURA) 2:42:02
- 貝瀬 淳(フジトレイル) 2:44:13
- 半田 佑之介(STRIDES) 2:49:52
- 森岡 光夫(すぽるてぃば) 2:49:53
- 堀内 祐児 2:51:50
- 酒井 敦志(神奈川県警察) 2:56:15
- 小峰 篤(PTS) 2:57:20
【女子】
- 大石 由美子 (La Sportiva) 3:07:05
- 今泉 奈緒美 3:21:54
- 福田 由香理 (ランフィールド) 3:32:50
- 大庭 知子 (霞ヶ丘AC) 3:34:31
- 湯浅 綾子 3:47:24
- 武藤 加那子 3:49:49
- 小笠原 望 (たまらん) 4:07:27
- 千葉 恵子 (チーム薄皮) 4:08:12
- 近藤 洋子 4:08:24
- 中村 久美 4:09:39