[DC] 2015年の日程が発表に・スカイランナー世界シリーズ戦 Skyrunner World Series

トレイルランニングにおいて、文字通り世界中のトレイルランナーが一つの舞台に集まる場を作り出したISF / 国際スカイランニング連盟が、2015年のシリーズ戦について発表しました。従来通り、世界各地の15のトレイルランニングレースから構成される世界シリーズ戦(SWS / Skyrunner® World Series)に加え、アジア、アフリカなど5つの各大陸ごとのコンチネンタル選手権(SCC / が開催。SWSの年間ランキングにもコンチネンタル選手権の結果が加味されることとなりました。昨シーズンから次々に立ち上がった各国スカイランニングシリーズ戦と世界的に高まるトレイルランニングの人気を背景に、ISFのシリーズ戦は一層国際性を強めることになります。

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sws-continentalまず世界シリーズ戦(SWS)は従来通り、SKYの部(50km未満)、ULTRAの部(50km以上)、VKの部(バーティカル、標高差1000mの一気上り)にそれぞれ5つのレースが指定されて合計15のレースから構成されます。SWSのランキングは各部門ごとに5つのレースのうち3つのレースの結果から集計されていましたが、2015年からはここに5大陸でそれぞれ開催されるコンチネンタル選手権のいずれか一つのレース結果が集計に加えられます。その結果、SWSのランキングは計4つのレース結果から集計される各選手のポイントを元に決まることとなります。

世界シリーズ戦(SWS / Skyrunner® World Series)

SKYの部(50km未満)

ここ数年、SWSのシリーズ戦として注目されてきたレースが並ぶなかで、香港のランタウ2ピークスが新たに加わりました。2011年から開催されてきたレースで、コースの最高地点は934m、累積獲得高度1705mです。

ULTRAの部(50km以上)

シーズンはSWSを代表する存在のトランスバルカニアでスタート。今年、スカイランニング世界選手権として開催されたモンブラン80Kについては当サイトのレポートもご参考に。トロムソ・スカイレースは今年2014年にキリアン・ジョルネとエミリー・フォスバーグのコンビがレースディレクターとなって初めて開催したレース。ウルトラ・ピリネウは旧称Cavalls del Ventでカタルーニャを代表するビッグイベントとして有名。

今年6月にスカイランニング世界選手権として開催されたモンブラン80kでの山田琢也。

今年6月にスカイランニング世界選手権として開催されたモンブラン80kでの山田琢也。

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VKの部(バーティカル、標高差1000mの一気上り)

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今年6月のKM Vertical(フランス・シャモニー)をスタートした宮原徹。このレースでは5位、9月のLone Peak VK(アメリカ・モンタナ)で3位など、バーティカルで世界的に活躍する。

コンチネンタル選手権(SCC / Skyrunning Continental Championships)

ヨーロッパ

ヨーロッパ・シリーズにはこれまでSWSにも加わっていたビッグレースが揃いました。シャモニーで開催のKMバーティカルは今年はスカイランニング世界選手権として開催され、宮原徹が5位で表彰台に立っています。

アフリカ

アフリカといっても大陸ではなく、南インド洋のマダガスカル沖の島国、モーリシャスドードートレイルがアフリカ・シリーズに入りました。飛行機で40分の隣のレユニオンはグラン・レイド・レユニオンが開催されるトレイルランニングの盛んな島ですが、その影響でモーリシャスでもトレイルランニング大会は急増中。これを機に、モーリシャスのトレイルも注目されるかもしれません。

アジア

2月に開催が迫るサイクン50k&26kがアジア・シリーズとなります。50kの最高地点は468m、累積獲得高度は2218m。このレースが開催される西貢(サイクン)をスタート地点とし、1月に開催されるVibram® HK 100と合わせて冬の香港は国際的に注目のイベントが集まります。

北米

今年のUS Skyrunningの国内シリーズとして開催されたフラッグスタッフ・スカイレース、バーティカルキロメーターに、コロラドのスキーリゾートで開催のパワーオブフォー50kがシリーズに加わりました。

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オセアニア

オーストラリアで今年初めて開催されたバッファロースタンピードがコンチネンタル戦となります。今年のシャモニーでの世界選手権でもオーストラリアのランナーが活躍しましたが、このコンチネンタル戦も話題となりそうです。

世界各国の国内シリーズ戦も拡大

ISFは今年の相次いでスタートしたスカイランニング国内シリーズ戦(Skyrunner® National Series )の開催国も発表。アフリカ、北アメリカ、南アメリカ、アンドラ、カナダ、チェコ、フランス、ギリシャ、イタリア、オセアニア、ポーランド、ポルトガル、ロシア、スペインの名前が挙げられており、必ずしも各国内シリーズは国単位の開催ではない模様です。このリストと見比べてみると、中国(香港)、ノルウェーからは国内シリーズ開催を待たずに一気に世界シリーズ戦(SWS)、またはコンチネンタル選手権(SCC)入りを果たしている大会があることが注目されます。

当サイトの若干の感想:好機をつかもうとする世界のトレイルランニング界の面々、日本の立ち位置は?

スカイランニング、スカイランナーという言葉がトレイルランナーの間で知られるようになったのは比較的最近のこと。一般人が尻込みするようなエクストリームな山岳レース、という印象だったスカイランニングという言葉は、キリアンの活躍、世界シリーズ戦により広範囲なトレイルランニングレースを加えたこと、そしてISFの戦略によって、最も国際的で先進的なトレイルランニングのブランドとして、このスポーツを牽引する存在です。

地域的にみても、欧州の一部山岳エリアに限られていたものが来年は上記のように世界に拡大。そのシリーズ戦はそれぞれの国や地域を代表するレースだけでなく、最近立ち上がったばかりのレースもあれば、香港のように大都市に隣接するトレイルのレースも含まれるようになりました。トレイルランニングとISFの成長をみて、その勢いに加わろうとする人たちが各地から現れ、ISFはそうした意欲ある人やレース(そして資金)を見極めて自らのシリーズ戦に加えている様子です。

一方、日本でもトレイルランニングの人気の高まりは世界に引けを取らないはずですが、ISFのニュースリリースには日本についての言及は何もありませんでした。日本のトレイルランニングの勢いはどこへ向かうのでしょうか。

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トレイルランニングの大会がISFのシリーズ戦などに指定されることのメリットは、国際的な知名度の向上が挙げられます。世界各地のメディアが注目し、各国でそのレースが紹介され、比較的懐に余裕のある海外のファンの間で口コミで伝わります。日本のレースは潜在的に多くの外国人が興味を持っているのに、知られているレースはほとんど皆無という好機です。無論、シリーズ戦に指定されれば、ロイヤリティや外国語対応などのコストはかかることになります。

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