「この公園のトレイルはハイキングはOK、トレイルランニングは禁止」。アメリカ・テネシー州で市当局が公園内のトレイルで走ることを禁止すると発表し、地元のトレイルランナーが反対運動を始めました。日本のトレイルランナーにも他人事とは思えないお話です。
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The Tennesseanの記事によれば、公園でのトレイルランニングを禁止すると発表したのはアメリカ・テネシー州のブレントウッド市(Brentwood)。今年11月に整備されて開放された400エーカー(1,619㎡)の新しい公園について、市当局はこの公園内の総延長6.7マイル(10.8km)のトレイルについて「トレイルでの安全を確保することが最優先。トレイルでランナーとハイカーは共存できるかもしれないが、何が起こるかわからない。市当局としては慎重に考えざるを得ない。」として、ランニングをすることを禁止。公園内で走っていいのは舗装路と未舗装の林道だけ。これに対して地元のトレイルランナーはルールの見直しを求めるグループを作り、Facebook上で570人のグループとなっています。
実は、市内の既存の公園では規則によりトレイルランニングは認められているものの、最近のトレイルランニングの人気でランナーが急増しているとのこと。市当局がトレイルランニングを可とする規則を作った頃には、トレイルランナーがこれほど多く公園内のトレイルを走るとは想定していなかったようです。
市当局は「公園をオープンしてから1年後に状況を評価して、ルールを見直したい」としており、地元のトレイルランナーもこれを受けて公園でトレイルランニングができるように運動を続けていくとのことです。
若干の感想:どのトレイルにもそれぞれの事情と周囲の受け止め方がある
日本でも東京都や鎌倉でトレイルランニングをする人が増えたことを受けてルールを見直す動きがありますが、このテネシー州の場合は市当局が禁止してルールは実態を踏まえて来年見直す、とある意味では話はシンプルです。市当局を動かすほどトレイルランナーが急増するとは一体どれほどの動きなのだろうかと興味が湧きますが、いずれにしてもトレイルランニングについてルールが変わる背景には相応の事情があるということなのでしょう。トレイルランニングの愛好家としては、自分が走るフィールドの実情と周囲の受け止め方に注意を払って、そのエリアに応じた楽しみ方を考える必要があるのかもしれません。
- 参考記事・New Brentwood park bans trail running over safety concerns (The Tenessean)
- 参考記事・‘No Running Allowed’ On Tennessee Trail (GearJunkie)