ジョナス・ブード、フィオーナ・ヘイヴィスが優勝・2016 Tarawera Ultramarathon リザルト

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100kmウルトラマラソンのベテランがオーストラリアのスピードランナーとの勝負を制しました。そして日本の原良和 / Yoshikazu Haraが4位で今シーズンをスタート。【訂正・女子のリザルトのうち4位以下を訂正しました。2016.2.8】

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Tarawera-Ultra-Marathon-logo本日2月6日土曜日にニュージーランドで100kmのトレイルランニングレース、Tarawera Ultramarathon/タラウェラ・ウルトラマラソンが行われました。ニュージーランド北島のロトルア/Rotoruaからカウェラウ/Kawerauまでの自然をつなぐトレイルの距離は102km。概ねコンディションに恵まれた中でUltra-Trail World Tourの第2戦となる大会が開催されました。

レースの展開

今日の100kmの男子のレースは当サイトのプレビュー記事でも想定した通り、ジョナス・ブード / Jonas Buud(スウェーデン)とデイビット・ビーン/David Byrne(オーストラリア)が中盤の60km地点まで並走してレースをリードする展開となりました。結局勝負を制したのはウルトラマラソン、特に100kmのロードレースでは実力に定評のあるブードでした。昨年のIAU100km世界選手権のチャンピオンでロードもトレイルも経験豊富なブードは現在41歳、期待に応える勝利を収めました。21分差で2位となったビーンは1万メートルで28:40というスピードの持ち主でトレイルのレースは2014年から。今回初めての100kmのレースで世界にその名を示すことになりました。現在35歳。

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男子優勝のジョナス・ブード / Jonas Buud(スウェーデン)。「最後の10キロは苦しかった」

ブードはこの日は序盤の走りやすいパートで思い切りスピードを上げていくつもりだったとのこと。終盤については「最後の10キロは朝のうちの雨が上がって蒸し暑く感じたのもあって、かなり苦しかった」と振り返りました。2位となったビーンは初めての100kmで期待以上の結果といいながらも「ブードについていったが、まるでジョギングでもしているような軽い足取りに驚かされた」といいます。

3位には南アフリカのライアン・サンデス / Ryan Sandes。2014年にUTMFで2位となってからはケガや体調不良に悩まされましたが、このTaraweraでその復活ぶりを見せました。そして4位には日本の原良和 / Yoshikazu Hara。トレイルランニング、ウルトラマラソンで日本を代表する存在の原はこの日は序盤から5位につけ、終盤の残り15km付近で先行するヴァジャン・アームストロング / Vajin Armstrongをとらえてそのまま4位でフィニッシュという手堅い展開でした。この大会では昨年も3位となっており、相性のよい大会。1月にはハワイのHURT 100でDNFとなっていましたが、このTaraweraで幸先のいいシーズン開きとなりそうです。5位のアームストロングはニュージーランドをベースに活躍するトレイルランナーですが、この大会は2011年からトップ5の座をキープ。今回も地元のトップ選手として存在感を見せました。アームストロングは6回目となる今年は走らないつもりでいたものの、世界からやってくるアスリートの名前をみて急遽参戦を決めました。「ニュージーランドの選手として自国の世界的なイベントで存在を示さないわけにはいかないでしょう」とのこと。

6位、7位にはいずれもアメリカの経験豊富なトレイルランナーであるジェイソン・シュラーブ / Jason Schlarbマイク・ワーディアン / Michael Wardianが入りました。

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女子優勝のフィオーナ・ヘイヴィス / Fiona Hayvice(ニュージーランド)のフィニッシュ。

女子のレースをリードしたのはこちらも予想どおりに地元ニュージーランドのルビー・ミュア / Ruby Muir。ミュアは後続に20分以上のリードを保ってトップを独走しましたが、胃腸のトラブルから次第にペースを落とし、72.2km地点でリタイア。代わってこの日の勝利を手にしたのはフィオーナ・ヘイヴィス / Fiona Hayviceでした。昨年のこの大会で4位、昨年11月に行われたTarawera 50kで優勝しており、今回は大きなタイトルを手にすることになりました。ヘイヴィスは「今年は自分のペースで自分のレースをすることだけを考えていて、タイムのことだけを考えていました。Taraweraは初めて走ったウルトラマラソンで、毎年自分の力を試すレースです。今回は素晴らしい結果になりました」と笑みを浮かべます。

女子の2位には昨年のUltra-Trail Australia(旧称TNF 100 Australia)で4位のメリッサ・ロバートソン / Melissa Robertson(オーストラリア)、3位に フィオーナ・イーグルス / Fiona Eagles(ニュージーランド)が続きました。

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またこの日開催された85kmの部ではニュージーランド出身で日本在住、日本のトレイルランニングレースでも活躍しているリチャード・コフラン / Richard Coghlanさんが8:40:55で優勝しています。コフランさんは昨年のSTYで14位でした。

UTWT-Ultra Trail World Tour logo世界各地の雄大な自然の中で行われる長距離トレイルランニングレースの国際的なシリーズ戦であるUltra-Trail World Tourは今回のTaraweraに続いて、第3戦でランキング・ポイントが加算されるSeries / セリエ・レーベルであるトランスグランカナリア/Transgrancanaria HG(125km、スペイン・カナリア諸島)が3月6–8日に開催されます。

リザルト

リザルト一覧はこちらから。

男子 Men

  1. ジョナス・ブード / Jonas Buud(ASICS、スウェーデン) 8:00:53
  2. デイビット・ビーン/David Byrne(NIKE、オーストラリア) 8:22:39
  3. ライアン・サンデス / Ryan Sandes(Salomon、南アフリカ) 8:30:40
  4. 原良和 / Yoshikazu Hara(HOKA、日本) 8:40:17
  5. ヴァジャン・アームストロング / Vajin Armstrong(ニュージーランド) 8:46:12
  6. ジェイソン・シュラーブ / Jason Schlarb(Altra、アメリカ) 9:16:48
  7. マイク・ワーディアン / Michael Wardian(HOKA、アメリカ) 9:27:23
  8. クレイグ・トール / Craig Torr(ニュージーランド) 9:33:23
  9. ルディ・スミス / Rudi Smith(ニュージーランド) 9:33:53
  10. シリル・コワントル / Cyril Cointre(WAA、フランス) 9:39:38

女子 Women

  1. フィオーナ・ヘイヴィス / Fiona Hayvice (ニュージーランド) 10:34:26
  2. メリッサ・ロバートソン / Melissa Robertson(オーストラリア) 10:56:20
  3. フィオーナ・イーグルス / Fiona Eagles(ニュージーランド) 11:24:57
  4. ケイトリン・ゴッツチョーク / Katrin Gottschalk(ニュージーランド) 11:46:55
  5. コートニー・プラット / Courtney Pratt(ニュージーランド) 12:17:55
  6. ルシル・レスプランディ / Lucile Resplandy(フランス) 12:20:48
  7. エリン・ボーガン / Erin Vaughan(ニュージーランド) 12:23:41
  8. ダイアン・ブレッド / Dianne Bulled(ニュージーランド) 12:29:18
  9. ジョアンナ・クリュック / Joanna Kruk(オーストラリア) 12:30:10
  10. ケイトリン・ウェッブ / Katrin Webb(ニュージーランド) 12:32:25
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参考

(レースレポート、写真集などを随時追加します)

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