昨夜の深夜12時に29人が富山県魚津市の早月川河口を出発し、8回目となる2016年のトランスジャパンアルプスレース/Trans Japan Alps Race(TJAR) がスタートしました。トレイルランニングのオンラインメディア・DogsorCaravan.com(ドッグスオアキャラバン)では、大会の制限時間(8日間)となる8月14日(日)まで、およそ一日一回のペースでその日のTJARのダイジェストをお送りします。このダイジェストをお送りするにあたっては、トレイルランニングの撮影で著名なフォトグラファー、藤巻翔 / Sho Fujimaki、後藤武久 / Takehisa Goto、小関信平 / Shimpei Koseki、宮上晃一 / Koichi Miyagamiの皆さんに写真をご提供いただいています。
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(写真・剱岳の急所、カニのヨコバイを下る松浦和弘。Photo by © Sho Fujimaki)
トランスジャパンアルプスレース/Trans Japan Alps Raceの概要については当サイトの記事もご覧ください。
快晴の剱岳を各選手とも順調に進む
前回2014年のトランスジャパンアルプスレースは台風の接近で北アルプスも大雨となり、序盤のコースが剱岳を経由せずに室堂から一ノ越へと入るルートに変更されました。今回は青空が広がり、気温も高い夏山のコンディションとなり、各選手とも順調にコースを進んでいます。
特に剱岳から先、一ノ越山荘あたりまでは登山者も多く、各選手とも登山道を譲りながら無理なく先へ進みます。ハイカーの皆さんの中には、この TJARの応援を目的にやってきた人たちも少なくなかったようで、選手も握手や記念写真を求められていました。
望月将悟、紺野裕一、石田賢生、朽見太朗といった上位選手は概ね2012年大会と同じペースで北アルプスに入り、早朝6時過ぎには剱岳山頂を通過。午後には薬師岳(60km地点)を通過して午後7時過ぎには黒部五郎岳付近(74-5km)でビバークに入った模様です。その他の選手もこの日は特にトラブルなく進んでいる様子です。
1日目午後9時半過ぎ時点の各選手の状況は次の通り。
- 黒部五郎岳付近(74-5km)でビバーク:望月将悟、紺野裕一、渡部祥、朽見太朗
- 赤木岳付近(72-3km)でビバーク:石田賢生
- 薬師峠(62km)でビバーク:大原倫、新藤衛、北野聡、斉藤聡之、吉藤剛、松浦和弘、船橋智
- スゴ乗越小屋付近(55km)でビバーク:米田英昭、柏木寛之、栗原葉子、桑山史朗、田中尚樹、江口航平、8 16
- 越中沢岳付近(52km)でビバーク:村上貴洋、恵川裕行、内山雄介
- ザラ峠付近(48km)でビバーク:男澤博樹、岡田泰三、竹内雅昭
- 大汝山(43km)手前数百メートルを行動中?:玉置千春
- トラッキングエラー:佐幸直也、仙波憲人、雨宮浩樹、岩崎勉(GPS端末からの信号の受信が途絶えていますが、順調に行動していると推測されます)
【追記・岡田泰三さんより、コメント欄にこの日の行動について「初日夕方には既にGPSは止まりました。21時過ぎは五色ヶ原を越えて行動中で、23時過ぎにスゴノ頭付近で仮眠した」とお知らせいただきました。2016.08.17】
二日目も天候に恵まれ、選手は上高地を通過する見込み
明日二日目以降も信州は好天のもと、高い気温が続くという予報です。選手の中には気温の上がる昼間を避けて、夜間から行動を再開する人もいるかもしれません。上位選手はこの後1日目の深夜のうちに槍ヶ岳(85km)を通過し、朝には上高地に到着するでしょう。上高地からは木曽谷へと舗装路(約70km)を走り、旧木曽駒高原スキー場(172km)から中央アルプスに取り掛かるあたりで2日目の夜を迎えることになるでしょう。
参考
- 大会サイト
- 大会からのお知らせ
- 大会サイトによる各選手の状況についてのアップデート
- 大会による全選手の現在位置がリアルタイムで把握できるマップ(大会開催中に掲載)
- Twitterのハッシュタグ #TJAR2016 のタイムライン
- NHKオンデマンド | NHKスペシャル 激走!日本アルプス大縦断(2012年大会のドキュメンタリー番組を有料で配信中)