昨日、8月12日(金)はトランスジャパンアルプスレース/Trans Japan Alps Race(TJAR) の六日目でした。前日五日目に望月将悟 / Shogo Mochizukiが4日23時間52分した翌日も、紺野裕一、渡部祥、石田賢生、船橋智、新藤衛が相次いでフィニッシュ。日付が変わるまでに計6人がフィニッシュするというハイペースでした。その後、日付変わって七日目の今日8月13日(土)に入ってからも本稿を執筆している午前10時までに斉藤聡之、北野聡、大原倫、雨宮浩樹がフィニッシュしています。当サイトのダイジェストはトレイルランニングの撮影で著名なフォトグラファー、藤巻翔 / Sho Fujimaki、後藤武久 / Takehisa Goto、小関信平 / Shimpei Koseki、宮上晃一 / Koichi Miyagamiの皆さんに写真をご提供いただいてお送りしています。【追記・新藤衛さんのお名前、渡部祥さんの年齢を誤記していたのを改めました。2016.08.13】
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(写真・六日目、3位でフィニッシュする渡部祥を多くの皆さんが迎える。Photo by © Sho Fujimaki)
トランスジャパンアルプスレース/Trans Japan Alps Raceの概要については当サイトの記事もご覧ください。
例えば2012年の大会で6日以内でフィニッシュしたのは3人にすぎませんでしたが、今回は五日目にフィニッシュした望月を含めて6人がフィニッシュ。天候に恵まれたことも幸いしているものの、各選手の様々な努力や準備が今回の好結果につながっているものと思われます。
六日目の午前7時21分に2位でフィニッシュした紺野裕一は今回が4回目のフィニッシュで今回も望月とともにレース序盤をリード。これまで情熱を傾けたきたTJARへの挑戦は今回を最後にするつもりだったといい、最後の集大成とすべくベストのレースにしようと考えたとのこと。南アルプスを下りてからの舗装路では深夜の疲労のたまる中にもかかわらずコンスタントに走り続けました。3位の渡部祥は今回初出場の36歳。終盤の舗装路ではペースが落ちてしまったというものの、午前10時52分にフィニッシュ。地元富山から応援に駆けつけたみなさんを喜ばせました。4位にはこちらも4回目の出場となる石田賢生が午後2時49分にフィニッシュ。目標としていた六日以内でのフィニッシュを達成しました。5位は今回4回目のフィニッシュとなる船橋智、6位は新藤衛が夜になってから大浜海岸に到着しました。
その後も七日目の8月13日(土)に入ってからも午前10時までに斉藤聡之、北野聡、大原倫、雨宮浩樹がフィニッシュしています。
この日、六日目(金曜日)の午後5時に三伏峠(263km)で関門締め切りとなりましたが、ここで失格となった選手はいませんでした。現在17人の選手がコース上にいて、フィニッシュを目指していて、七日目朝の段階での所在は下のとおりとなっています。次の関門締め切りは井川オートキャンプ場(残り70km)で、八日目となる明日8月14日(日)の午前4時となります。距離でいえば各選手とも十分ゆとりがあるので、大きなトラブルがなければ、残る全選手が明日八日目の深夜12時の制限時間以内のフィニッシュを目指すことになりそうです。
七日目朝の段階での所在
- 赤石岳(280km) 村上貴洋(8時半ごろ)、竹内雅昭(9:20頃)、岩崎勉(9時半ごろ)
- 百間平 栗原葉子(5:10)、内山雄介(5:40)、岡田泰三(6:40)
- 聖岳(288km)到着 田中尚樹(7:12)、恵川裕行 (9時ごろ)
- 茶臼小屋(297km)出発 男澤博樹(5:33)、桑山史朗(5:41)、江口航平(5:42)、仙波憲人(7:07)、吉藤剛(7:14)
- 井川オートキャンプ場(残り70km)出発 佐幸直也(0:49)松浦和弘(6:50)、米田英昭(8:25)、柏木寛之(8:25)
フィニッシュ
- 望月将悟 (4日23時間52分)
- 紺野裕一 (5日7時間21分)
- 渡部祥 (5日10時間52分)
- 石田賢生 (5日14時間49分)
- 船橋智 (5日20時間24分)
- 新藤衛 (5日23時間31分)
- 斉藤聡之 (6日5時間5分)
- 北野聡 (6日5時間9分)
- 大原倫 (6日8時間46分)
- 雨宮浩樹 (6日9時間48分)
三伏峠(263km)到着順位と出発時刻
- 望月将悟 (四日目 12:47)
- 紺野裕一 (四日目 18:57)
- 渡部祥 (五日目 00:26)
- 石田賢生 (五日目 01:52)
- 朽見太朗 (五日目 08:56)
- 船橋智 (五日目 07:09)
- 北野聡 (五日目 09:13)
- 斉藤聡之 (五日目 09:17)
- 新藤衛 (五日目 09:39)
- 雨宮浩樹 (五日目 15:16)
- 大原倫 (五日目 15:16)
- 佐幸直也 (五日目 18:29)
- 松浦和弘 (五日目 18:29)
- 米田英昭 (六日目 02:20)
- 仙波憲人 (六日目 02:21)
- 柏木寛之 (五日目 20:39)
- 江口航平 (六日目 03:30)
- 桑山史朗 (六日目 04:28)
- 男澤博樹 (六日目 05:18)
- 吉藤剛 (六日目 05:21)
- 恵川裕行 (六日目 09:01)
- 田中尚樹 (六日目 09:27)
- 栗原葉子 (六日目 11:15)
- 内山雄介 (六日目 14:07)
- 岡田泰三 (六日目 15:51)
- 岩崎勉(六日目 16:32)
- 竹内雅昭 (六日目 16:52)
- 村上貴洋 (六日目 16:56)
リタイア
- 玉置千春(双六小屋<80km>)
- 朽見太朗(三伏峠<263km>通過後、腸脛靭帯炎で)
参考
- 大会サイト
- 大会からのお知らせ
- 大会サイトによる各選手の状況についてのアップデート
- 大会による全選手の現在位置がリアルタイムで把握できるマップ(大会開催中に掲載)
- Twitterのハッシュタグ #TJAR2016 のタイムライン
- NHKオンデマンド | NHKスペシャル 激走!日本アルプス大縦断(2012年大会のドキュメンタリー番組を有料で配信中)
さらに写真
当サイトのFacebookページではフォトグラファーチームから提供していただいた写真をご紹介しています。記事では紹介しきれないものも多数ありますのでぜひご覧ください。
- (New)#TJAR2016 Day 7 – 早朝、斉藤聡之、北野聡がフィニッシュ:七日目の8月13日(土)も早朝の5時5分に斉藤聡之、5時9分に北野聡が大浜海岸にフィニッシュ。ここまで8人がフィニッシュしています。Photo by Sho Fujimaki
- (New)#TJAR2016 Day 6 紺野裕一、渡部祥、石田賢生、船橋智、進藤衛がフィニッシュ:大会六日目の八月十二日金曜日は大浜海岸に次々に選手がフィニッシュしました。例えば2012年大会では六日目でのフィニッシュはわずか3人だったので、今回は大幅にフィニッシュが前倒しとなっていることがわかります。Photo by Sho Fujimaki
- #TJAR2016 Day 5 – 望月将悟が大会新記録で優勝:レース後半は単独リードを守った望月将悟。山を降りて、町に入るにつれて応援の人が増え、五日以内のフィニッシュへの期待が高まります。GPSのトラッキングを見て一喜一憂する中、望月は23時52分に大浜海岸に到着。四連覇を果たしました。Photo by Sho Fujimaki
- #TJAR2016 Day 5 – 望月将悟、故郷・井川へ:これまで3大会連続優勝のTJARの帝王、望月将悟が五日目の昼前にとうとう南アルプスを下り、残る舗装路区間に入りました。故郷である井川では地元の皆さんの熱狂的な応援に出迎えられました。 Trans Japan Alps Race (TJAR) Photo by Sho Fujimaki
- #TJAR2016 Day 4 – 中央アルプス、駒ヶ根、市野瀬:スタートから4日目となる8月10日水曜日は多くの選手にとって中央アルプスを経て、南アルプスの手前のチェックポイントとなる市野瀬に到着することが目標となりました。中央、南の両アルプスをつなぐ駒ヶ根市内の日中の最高気温は33℃でした。Photo by Shimpei Koseki
- #TJAR2016 Day 3 – 木曽谷 熱波に見舞われた三日目の8月9日(火)。多くの選手は上高地から舗装路で木曽谷へ向かいました。選手を温かく見守る木祖村薮原の 木祖村薮原 スーパーマーケットまると は選手にとってオアシスといえる存在です。ここから選手は旧木曽駒高原スキー場を経て、中央アルプス・木曽駒ヶ岳に向かいます。 Photo by Sho Fujimaki
- #TJAR2016 Day 3 – 池山小屋 上位を走る選手は三日目に中央アルプスを縦走しました。木曽駒ヶ岳から空木岳へと南下し、駒ヶ根市へと降りる途中にあるのが池山小屋で、ここには水場もあります。ここまでくれば駒ヶ根の街はもうすぐ。Photo by Takehisa Goto
- #TJAR2016 Day 3 – 宝剣岳 TJARのコースの中で中央アルプスは比較的短い山岳パートですが、宝剣岳の手前にはスリリングな岩場があります。宝剣山荘にはチェックポイントがあり、山小屋で一息つける場所となっています。 Photo by Shimpei Koseki
- #TJAR2016 Day 2 – 上高地、スーパーまると、旧木曽駒高原スキー場 大会二日目、北アルプスの最後の山となる槍ヶ岳を未明に通過した上位選手は朝には上高地へ。舗装路で木曽谷へ向かい、途中で補給します。その日の夜には次に控える中央アルプスの麓に到着です。 Photo by Sho Fujimaki
- #TJAR2016 Day 2 – 薬師岳 Mt. Yakushi 大会二日目に入って剱岳と槍ヶ岳の間になる薬師岳を進むのは全体の真ん中から後を走る選手たち。今日も快晴で美しい山の眺めが広がりますが、3日目の午前8時が上高地の関門締め切りとなるので、あまりのんびりとはしていられません。 Photo by Shimpei Koseki
- #TJAR2016 Day 1 – 一服劔 Ippuku-Tsurugi 最初の難所となる剱岳を過ぎると、選手はしばし北アルプスの深い山岳エリアを楽しむことになります。Photo by Kozo Okushima
- #TJAR Day 1 – 五色ヶ原 Goshikigahara 剱岳を過ぎ、スタートから44-5kmにある五色ヶ原は高山植物の美しい山上の楽園。夏らしい青空の下を各選手とも笑顔で進みます。 Photo by Takehisa Goto
- #TJAR2016 Day 1 – 剱岳 / Mt. Tsurugi スタートから約30kmの舗装路を走って馬場島へ。そこから早月尾根で選手は剱岳へ向かいます。日本で最も難度が高い山の一つですが、TJARの選手にはまだ入り口にすぎません。 Photo by Sho Fujimaki
- #TJAR2016 Day 1 – Start 2016年8月6日土曜日の深夜12時、8回目のトランスジャパンアルプスレース( Trans Japan Alps Race (TJAR))が富山県魚津市の早月川河口をスタート、静岡市大浜海岸までの415km、日本アルプスを縦走する旅に29人が旅立ちました。 Photo by Shimpei Koseki