DC Weekly | 先週末はZegama-Aizkorri、ひろしま恐羅漢、今週はびわ湖バレイ、奥久慈など・2018年5月28日

日曜日には欧州のスカイランニング、山岳レースの注目の一戦、ゼガママラソン Zegama-Aizkorriが開催され、日本の上田瑠偉 Ruy Uedaが9位に入りました。海外ではフランスで開催されたマキシ・レース MaXi-Raceにも有力選手が出場しています。国内ではスカイランニング日本選手権となったひろしま恐羅漢トレイル in 安芸太田が開催されています。今週末はスカイランナー・ジャパンシリーズのびわ湖バレイや、モントレイル戸隠、七時雨山、奥久慈、上州八王子丘陵、奥武蔵、忍野高原、いながわ里山など。海外ではスカイランナー・ワールドシリーズのUltra SkyMarathon® Madeiraが行われます。

(写真・日曜日のゼガママラソン Zegama-Aizkorriで9位になった上田瑠偉 Ruy Uedaがアイスコリ山のピークを目指す。Photo by ©️ Sho Fujimaki, courtesy of Columbia Montrail)

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先週末のイベント

5月25日金曜日 – 6月2日土曜日: Bhutan

  • Bhutan – The Last Secret (200k, 6 stages): ブータンで開催される200km、6ステージのステージレース。27日日曜日に第一ステージの30.7kmでスタートしました。約50人が参加しています。

5月25日金曜日 – 27日日曜日: Zegama-Aizkorri、MaXi-Race

  • Maratón Alpina Zegama-Aizkorri (42.2k):
    • 25日金曜日にはVertical Kilometer World Circuit(VKWC)の第3戦となっているバーティカル・キロメーターが開催されました。今回で3回目となる大会のコースは3kmで1015mを登るコースですが、山頂部の悪天候が見込まれたため、前日に4.2kmで800mを登るコースに変更して開催されました。男子はスイスのレミ・ボネ Rémi Bonnetが31分24秒で優勝。40秒差の2位にオリオール・カルドナ Oriol Cardona(スペイン)が続き、3位はイマノル・ゴニ Imanol Goñi(スペイン)でした。女子はフランスのクリステル・デワル Christel Dewalleが37分36秒で優勝。2分差の2位にエマ・プーレイ Emma Pooley(イギリス)、3位はジェシカ・ペルダン Jessica Pardin(フランス)でした。リザルトはこちら
    • 27日日曜日の42kmのレースはテクニカルでウェットで滑りやすいコースで例年、欧州を中心に世界トップレベルの選手が集まる大会です。今年もミグラン・スカイランナー・ワールドシリーズのSky Classicカテゴリーの第2戦であることに加え、今年初開催のGolden Trail Seriesの開幕戦でした。男子のレースはVKで優勝したレミ・ボネ Rémi Bonnet(スイス)が序盤からフィニッシュまでリードを維持して3時間54分で優勝。昨年優勝で大会記録を持つスティアン・アンゲルムント Stian Angermund-Vik(ノルウェー)は序盤はスローペースでしたが、中盤のアイスコリ山へのピークに近づくところからペースをあげ始め、持ち前の下りの速さでボネとの差を縮めていきますが、ボネがわずか1分差で逃げ切る形になりました。3位はポーランドのバルトロミエジ・プレゼドゥオジェスキ Bartlomiej Przedwojewski。スカイランニング、トレイルランニングともに初めてのレースですが、この日はレミ・ボネに続く2位を走り、終盤にアンゲルムントに抜かれたもののボネから2分差でフィニッシュして3位になる快挙でした。4位には昨年3位のマルク・ローエンシュタイン Marc Lauenstein(スイス)、5位にはVKで2位のオリオール・カルドナ Oriol Cardona(スペイン)が入りました。日本から参戦した上田瑠偉 Ruy Uedaは序盤からボネやプレゼドゥオジェスキに続いて登りに入りましたが、中盤のアイスコリ山へのピークで後続の選手に先を譲ることになりました。しかし、ボネから14分弱の差で4時間7分の9位でフィニッシュ。順位では昨年の8位に及びませんでしたが、トップからの差は昨年の17分差から縮めています。女子は2週前のワールドシリーズのレース、Transvulcania 74kで優勝のイーダ・ニルソン Ida Nillson(スウェーデン)が4時間38分で優勝。2位は7分差でラウラ・オルゲ Laura Orgué(スペイン)が4時間45分、3位はルース・クロフト Ruth Croft(ニュージーランド)で4時間48分でした。リザルトはこちら。ワールドシリーズの次のレースは6月2日のUltra SkyMarathon® Madeira(Sky Extraカテゴリー)、6月16日のLivigno SkyMarathon(Sky Classicカテゴリー)となり、いずれもランキングにより得られるポイントが50%増しとなるボーナス・レースです。

レースの序盤、上田は先頭集団を走った。Photo by ©️ Sho Fujimaki, courtesy of Columbia Montrail

ゼガマの町に戻ってフィニッシュする上田瑠偉。Photo by ©️ Sho Fujimaki, courtesy of Columbia Montrail

男女それぞれのトップ5の選手が壇上に揃った。Photo by ©️ Sho Fujimaki, courtesy of Columbia Montrail

  • Salomon Gore-Tex MaXi-Race (117k, 85k, 42k, 17k, VK):フランス・アヌシー Annecyをメイン会場に開催されるトレイルランニングのビッグイベントです。リザルトはこちら
    • Ultra-Race(116km 7360mD+のソロ):昨年から設けられた新カテゴリーのレースです。ミンミ・コトカ Mimmi Kotka(スウェーデン)は2016年にCCC、2017年にTDSで女子優勝していますが、このレースで男女総合3位に入りました。レースはヤン・ロンフェイ Longfei Yan(中国)、ジュリアン・ショリエ Julien Chorier(フランス)、ロマン・オリビエ Romain Olivier(フランス)がリードし、序盤のコトカは10位前後。ジュリアン・ショリエが先頭から離脱し(その後リタイア)、オリビエが先頭、2番手にフランチェスコ・クオッコ Francesco Cucco(イタリア)、3番手にヤンとなります。その後、ヤンがリタイアした後の残り28km地点では先頭がクオッコになり、オリビエが2番手、そしてコトカが3番手になっていました。その後、オリビエがリタイアし、ファブリス・クショー Fabrice Couchoud(フランス)がコトカを抜いて2位になるというめぐるましい展開になりました。男子優勝はフランチェスコ・クオッコ Francesco Cuccoで15時間1分、男子2位はファブリス・クショー Fabrice Couchoudで15時間33分、女子優勝(総合3位)がミンミ・コトカ Mimmi Kotkaで15時間51分となりました。
    • MaXi-Race(85kmのソロ):男子はジェルマン・グランジエ Germain Grangier(フランス)が9時間31分で優勝、7分差の2位がジョルディ・ガミト Jordi Gamito(スペイン)で9時間38分、3位はバンサン・ビエト Vincent Viet(フランス)で9時間46分。ガミトとビエトがリードし、そのすぐ後をグランジエが続くという展開が続きましたが、最後の下りでグランジエが二人を抜いて優勝を勝ち取りました。女子はケイティ・スキド Katie Schide(アメリカ)が11時間4分で優勝。カミーユ・ブリャス Camille Bruyas(フランス)が2位(11時間41分)、3位はマリリン・ナカシェ Maryline Nakache(フランス)が11時間42分でした。このほか、フランソワ・デンヌ François d’Haene(フランス)は32位。モハメド・エルモラビティ Mohamed El Morabity(モロッコ)はDNF、ジョー・ミーク Jo Meek(イギリス)は女子5位、リサ・ボルザニ Lisa Borzani(イタリア)はDNSでした。

男女総合3位でMaXi-Raceの117kmのレースをフィニッシュしたミンミ・コトカ Mimmi Kotka(スウェーデン)。Photo by ©CQuintard

5月25日金曜日 – 26日土曜日: Azores Trail Run

  • Azores Trail Run (125k, 65k, 42k, 25k, 10k, VK): 北大西洋のアソーレス諸島(ポルトガル)で開催されるトレイルランニング・イベント。Ultra-Trail World TourのDiscovery Raceです。リザルトはこちら
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5月26日土曜日:Eco Trail Oslo

  • Eco Trail Oslo (80k, 50k, 31k, 21k, 10k):ノルウェー・オスロで開催。オスロの中心部をスタートして近郊のトレイルをぐるりと一周して戻ってくるというコースです。80kのレースではディドリク・ヘルマンセン Didrik Hermansenが6時間40分で優勝。続く選手に46分の大差でした。リザルトはこちら

5月27日日曜日:カムイ、名久井岳、Kushigata、たかやしろ、恐羅漢、宮崎鏡洲

  • カムイの杜トレイルラン(43k, 23k, 10k, 5k): 北海道旭川市神居富沢で開催。43kmは瀬尾豪が3時間39分、中村清恵が4時間42分でそれぞれ男女で優勝しています。リザルトはこちら
  • 名久井岳トレイルフェスティバル(28k, 14k, 3k): 青森県南部町および三戸町。今年で5回目の開催です。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
  • Asia_Trail_MasterKushigata Wind Trail (31k, 18k, 2.7k):新潟県胎内市。日本一小さな山脈・櫛形山脈で開催、という謳い文句からすると想像以上に厳しいコースと評判の大会です。31kmのレースは3時間24分で貝瀬淳 Jun Kaiseが優勝。2位は遠藤健太 Kenta Endo(3時間27分)、3位が木村隼人 Hayato Kimura(3時間28分)。女子は松尾和美 Kazumi Matsuoが4時間9分で優勝。2位に桑原絵理 Eri Kuwahara(4時間17分)、3位は甲斐愛子 Aiko Kai(4時間51分)でした。リザルトはこちら
  • たかやしろトレイルランニングレース(12k): 長野県の木島平スキー場で開催。インサイドアウトスキークラブが主催する2007年から続く大会です。男子は宮川鉄也が1時間7分で優勝し、47秒差の2位に奥宮俊祐(1時間8分)、3位は和田陽太で1時間9分でした。女子は高校生の祖父江凜が1時間25分で優勝。中学生の山崎吏桜が1時間28分で2位、3位は片桐久美で1時間28分でした。4位は山室宏美で1時間29分。リザルトはこちら
  • ひろしま恐羅漢トレイル in 安芸太田(65k / 27k): 広島県安芸太田市。島根、広島の両県にまたがる恐羅漢(おそらかん)山の65km、3,720mD+のコースがスカイランニング日本選手権のウルトラ・カテゴリーの大会、そして地域選手権の第二弾、中四国選手権の大会でした。男子は東徹 Toru Higashiがこの大会の三連覇を達成。7時間41分で優勝、日本選手権(ウルトラ)で2015年、2017年に続く3回目のチャンピオンとなりました。2位は2016年の日本選手権チャンピオンの小川壮太 Sota Ogawaで7時間47分。3位は町田知宏 Tomohiro Machidaで7時間48分でした。女子は立石ゆう子 Yuko Tateishiが優勝。今シーズンに入って粟ケ岳VKで2位、上田VKで優勝、ハセツネ30kで4位になっていますが、今回は65kmというウルトラ・ディスタンスのレースで優勝してその実力を発揮しました。2位は星野由香理 Yukari Hoshino、3位が丹羽薫 Kaori Niwaと日本選手権(ウルトラ)優勝経験者が続きました。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
  • 宮崎鏡洲の森トレイル(20k, 13k, 10k):宮崎市鏡洲の宮崎自然休養林で開催、今回が5回目の開催です。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
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今週末のイベント

5月25日金曜日 – 6月2日土曜日: Bhutan

  • Bhutan – The Last Secret (200k, 6 stages): ブータンで開催される200km、6ステージのステージレースで約50人が参加します。

5月31日木曜日 – 6月3日日曜日: Chartreuse Terminorum

  • Chartreuse Terminorum(300km):アメリカのBarkley Marathonsに惹きつけられたレイドライトのファウンダー、ベヌワ・ラヴァルさんが自らの地元、フランス・シャトリューズで開催するフランス版のBarkley Marathons。5周で300kmを完走となるコースを1周16時間の制限時間で走る、というもの。初開催の昨年は36人が参加して6人が1周目を完走、一人が2周目を完走、3周目の完走者はなし、でした。

6月1日金曜日 – 2日土曜日: Ultra Skymarathon Madeira

  • Ultra SkyMarathon® Madeira (55k): 北大西洋のマデイラ島(ポルトガル)で開催される大会で、55km 4,000mD+のレースがMigu Run Skyrunner World SeriesのSky Extraカテゴリーの第二戦。ランキングにより得られるポイントが50%増しとなるボーナス・レースです。また1日金曜日開催のVKはVertical Kilometer World Circuitの第4戦ともなっています。55kmの男子には4月のUTMFで2位になったパウ・カペル Pau Capell(スペイン)のほか、アンディ・サイモンズ Andy Symonds(イギリス)、昨年優勝しているジョナサン・アルボン Jonathan Albon(イギリス)、コディ・リンド Cody Lind(アメリカ)、ダニエル・ユング Daniel Jung(イタリア)、昨年3位のドミトリ・ミチャエフ Dmitry Mityaev(ロシア)、フランコ・コレ Franco Colle(イタリア)、マルコ・デ・ガスペリ Marco De Gasperi(イタリア)。女子はヌリア・ピカス Nuria Picas(スペイン)、ジェンマ・アレナス Gemma Arenas(スペイン)、ミラ・ライ Mira Rai(ネパール)、ラグナ・デバッツ Ragna Debats(オランダ)、エミリー・ルコント Emilie Lecomteアナ・ミー・フリン Anna Mae Flynn(アメリカ)、エミリー・フォレスバーグ Emilie Forsberg(スウェーデン)、マルチナ・ヴァルマソイ Martina Valmassoi(イタリア)、エカテリーナ・ミチャエワ Ekaterina Mityaeva(ロシア)。そしてこの大会で2016年に9位の日本の星野由香理 Yukari Hoshinoがエントリーしています。このほか、23kmとVKにアンナ・フロスト Anna Frostがエントリー。
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矢野淳子 Junko YANO UTMF 2022 レース後インタビュー

6月2日土曜日 – 3日日曜日: Kettle Moraine

  • Kettle Moraine 100: アメリカ・ウィスコンシン州で開催される100マイルのトレイルランニングレース。

6月2日土曜日:モントレイル戸隠、びわ湖バレイ

  • モントレイル 戸隠マウンテントレイル(20k, 12k):長野県・戸隠スキー場を会場に開催。ロング20kmには上田瑠偉、松永紘明のほかハセツネ30k優勝の城武雅、上宮逸子、福島舞、柿本恵理がエントリーしています。
  • Skyrunner-Japan-Series-logo-768x744びわ湖バレイスカイレース/Biwako Valley SkyRace(20km, VK):滋賀県・びわ湖バレイを会場に開催。スカイレース、VKともにスカイランナー・ジャパンシリーズのそれぞれSky Classic、VKの各カテゴリーのレースとなっています。さらにスカイレースは地域選手権の一つ、近畿選手権にもなっています。今年はスカイレースのコースが、従来の山頂でのスタート・フィニッシュから、山麓をスタートして山頂を経由して山麓でフィニッシュするコースになります。

6月3日日曜日:七時雨山、奥久慈、上州八王子丘陵、奥武蔵、忍野高原、いながわ里山

  • CALDERA TRAIL(34k、10k、3k): 岩手県七時雨山で開催の七時雨(ななしぐれ)マウンテントレイルフェスの中で開催されます。例年の35kのコースは一部変更されて34kmに。
  • OSJ奥久慈トレイルレース(60k, 30k):茨城県大子町など。袋田の滝から男体山、竜神大吊橋、東金砂神社というコースはテクニカルなトレイル、10キロ以上続く林道と様々な顔を持つ国内屈指の難コースです。
  • 上州八王子丘陵ファントレイルin太田:群馬県太田市・八王子山公園。太田市から桐生市にまたがる八王子丘陵で今回4回目の開催。コースプロデュースは鏑木毅さん。
  • 奥武蔵ウルトラマラソン(78km):埼玉県毛呂山町。今回で24回目となる78km 2127mD+のウルトラマラソン。
  • 富士忍野高原トレイルレース(31k/21k/14k):山梨県忍野村。富士山麓の杓子山、立ノ塚峠、二十曲峠などを通るコースで開催。
  • いながわ里山猪道トレイルラン (20k, 5k):兵庫県猪名川町。阪神間に位置する猪名川町の一番北部に位置する大島地区は見事な棚田も広がる里山の風景を残すのどかな地域。その大島地区の大野山を含むコースで開催されます。20kmのコースの累積標高は1550mD+。20kmのゲストランナーに猪名川町出身の大瀬和文吉住友里。このほか、土井陵がファミリーの部(2km)に、スペシャルサポーターに丹羽薫が登場します。
  • T2T Tower Climb:アメリカ・ニューヨークのワンワールド・トレードセンタービルで開催されるビルを一気に駆け上るバーティカル・ランのイベント。Vertical World Circuitのシリーズ戦です。

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