日本ではハセツネCUPが開催されました。厳しいコンディションの中で上位常連の選手の多くが優勝争いから脱落することになりました。このほか、OSJ KOUMI 100はコース変更により距離が長くなりました。海外ではスカイランニングのPirin Ultraがブルガリアで開催。今週末は海外ではスカイランニングの最終戦、Limoneがイタリアで開催されるほか、日本でも尾瀬岩鞍バーティカルキロメーターが行われます。当サイトではこの大会について現地からレポートします。
(写真:先週末のハセツネCUPのスタート。 Photo by Koichi Iwasa, DogsorCaravan)
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先週末のイベント
10月5日金曜日 – 7日日曜日:100 Miles Sud de France, Grindstone, Guara Somontano
- 100 Miles Sud de France (165k): ピレネー山脈のフランス側にあるFont-Romeuを出発して地中海の海岸までの165km 8,200mD+のレース。この他にも112km、75kmのレースもあります。フランスのシリーズ戦・Ultra Mountain National Tourの一つです。リザルトはこちら。
- Grindstone 100: アメリカのバージニア州スウォープで開催。100マイルで7100mD+のコースは途中で折り返して同じコースで戻るピストン型となります。リザルトはこちら。
- Ultra Trail Guara Somontano Sport HG (103k, 52k, 38k, 14k): スペイン北部のラ・シエラ・イ・カニョネス・デ・グアラ自然公園 Parque Natural de la Sierra y Cañones de Guaraで開催。102km、52kmのレースはSpain Ultra Cupのシリーズ戦でした。リザルトは大会ウェブサイトから。
10月6日土曜日 – 7日日曜日:Arkansas Traveler, Oil Creek
- Arkansas Traveler (100m): アメリカ・アーカンソー州で開催の100マイルで今年で27回目という歴史ある大会。リザルトはこちら。
- Oil Creek 100: ペンシルベニア州のオイルクリーク州立公園で開催。クリーク(川)の両岸のトレイルを一周する約50kmの周回コースを3周する100マイル。リザルトはこちら。
10月6日土曜日:Pirin Ultra, Flagstaff, Cuyamaca, Plataran X
- Pirin Ultra Skyrace(66km): ブルガリア・バンスコ Banskoで開催。ユネスコ世界遺産のピリン国立公園で行われた66km 4,440mD+のコースで最高地点の標高は2,686m。ミグラン・スカイランナー・ワールドシリーズ Migu Run Skyrunner® World SeriesのSky Extraシリーズの最終戦でした。男子ではペレ・オーレル Pere Aurell(スペイン)が7時間44分で優勝、2位にベナ・マルミッソーレ Benat Marmissolle(フランス)が7時間50分、3位にドミトリー・ミチャエフ Dmitry Mityaev(ロシア)が8時間4分。Sky Extraシリーズの年間チャンピオンはオーレルとミチャエフが競り合っていましたが、このレースを制したオーレルが栄冠を手にすることになりました。女子のレースは9時間1分でブリタニー・ペーターソン Brittany Peterson(アメリカ)が優勝。2位にエミリー・ホーグッド Emily Hawgood(ジンバブエ)が9時間38分、3位にアントニヤ・グリゴロバ Antoniya Grigorova(ブルガリア)が9時間39分で続きました。日本の星野由香理 Yukari Hoshinoは10時間47分で7位でした。Sky Extraシリーズの女子年間チャンピオンはこのレースには出ていませんがヒラリー・ジェラルディ Hillary Gerardi(アメリカ)が獲得しています。リザルトはこちら
- Flagstaff Sky Peaks Mountain Runs (50m, 50k, 25k, 10k, 5k): アメリカ・アリゾナ州のアリゾナ・スノーボール・リゾートで開催。昨年までのFlagstaff Skyraceがフォーマットを改め、50マイルのレースを加えて開催されました。リザルトはこちら。
- Cuyamaca 100k: アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴ郊外で開催。三つのループコースからなる100kmのレースです。リザルトはこちら。
- Plataran X Trail Bali (70k): インドネシア・バリ島西部の「Plataran Hotel and Resort」で開催。Asia Trail Masterのシリーズ戦でした。男子のレースではレースをリードしたサムソン・カマウ Samson Kamau(ケニア)が必携装備を持っていなかったことから30分のペナルティが加算された結果、水越友洋 Tomohiro Mizukoshiが7時間58分で優勝となりました。最近、Asia Trail Masterのレースに積極的に参加して上位に入っている水越ですが、今回が初めての優勝となりました。このほか、こちらもATMのレースを中心に走っているきたむら・ひさし Hisashi Kitamuraが8時間20分で3位に。女子はルース・テレジア Ruth Theresia(インドネシア)が優勝しました。
10月7日日曜日 – 8日月曜日:ハセツネCUP、OSJ Koumi 100
- ハセツネカップ・日本山岳耐久レース(71k): 東京の奥多摩、あきる野で開催されるクラシック・レース。スタート直後の強い日差しと暑さが選手を苦しめ、完走率は66.7%とと例年んを大幅に下回りました。男子は三浦裕一 Yuichi Miuraが初優勝、女子は高村貴子 Takako Takamuraが三連覇となりました。当サイトではリザルト紹介記事、上位入賞選手のインタビューをお届けしています。
- OSJ Koumi 100: 八ヶ岳の東麓、松原湖高原スケートセンターを会場に、32kmの周回コースを5周する100マイルレース。前週の台風24号の影響で登山道で崩落があったことからコースが一部変更された結果、距離は170kmくらいに延びました。木幡帝珠が26時間8分で優勝、上野暁生が2位で26時間31分、丹羽望が26時間57分で3位に。女子優勝は仲田潔子で31時間48分。夏目泰子が32時間54分、星野緑が33時間5分で続きました。リザルトはこちら。
10月7日日曜日: カムイシリ、五箇山・道宗道、土佐塩の道
- トレイルランカムイシリ(25k, 10k): 北海道石狩郡、当別町道民の森を会場に開催。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
- 世界遺産 五箇山・道宗道トレイルラン大会(36k、16k、8k): 富山県南砺市。古道「道宗道(どうしゅうみち)」をベースとするコースは36kmという距離ながら累積獲得高度は2,620mD+に達します。36kmのロングコース男子は優勝が阪田啓一郎(2:41:50)、2位に町田知宏(2:42:14)、3位に松原賢(2:45:39)。女子は阿部智恵子が3:42:33で優勝。2位に益田かおり(3:55:17)、3位は高橋実世(3:55:28)。16kmのミドルコースの優勝者は男子が清水康平(1:33:50)、女子が高村まゆみ(2:09:32)でした。リザルトはこちら。
- 土佐塩の道トレイルランニングレース(25k, 60k): 高知県香南市。25kmは中平英志(2:06:12)、福原千帆海(2:32:55)がそれぞれ男女で優勝。60kmの優勝者は鎌谷哲也(7:00:23)、川村雅子(9:14:00)でした。リザルトは大会ウェブサイトから。
今週末のイベント
10月13日土曜日 – 14日日曜日:Autumn 100, Indiana 100
- Autumn 100: イギリス・ロンドンから西に行ったテムズ川に面したGoringとStreatleyの二つの村を拠点にした100マイルのレース。累積獲得高度は1,170mD+となっています。
- Indiana 100: アメリカ・インディアナ州アルビオンのChain O’ Lakes State Parkで開催される100マイル。公園内の20マイルの周回コースで行われます。開催時期が昨年までの春から秋に移りました。
10月13日土曜日:Limone
- Limone Extreme SkyRace® (29k): イタリア北部・ガルダ湖の湖岸の町、リモーネを舞台に開催されるスカイランニングの大会。ミグラン・スカイランナー・ワールドシリーズ Migu Run Skyrunner® World SeriesのSky Classicシリーズの最終戦で、シリーズ全体の最終戦でもあります。ポイントが20%加算されるボーナスレースともなっています。最終戦にふさわしく、スカイランニングのトップ選手が集まります。男子ではこのレースのレコードホルダーであるマルコ・デ・ガスペリ Marco De Gasperi(イタリア)、ジャン・マルガリト Jan Margarit(スペイン)、レミ・ボネ Remì Bonnet(スイス)、マルタン・アンテマッタン Martin Anthamatten(スイス)、ペッター・エングダール Petter Engdahl(スウェーデン)、スティアン・アンゲルムンド Stian Angermund-Vik(ノルウェー)、フランコ・コレ Franco Collé(イタリア)。女子ではヒラリー・ジェラルディ Hilary Gerardi(アメリカ)、ラウラ・オルゲ Laura Orguè(スペイン)、ホーリー・ページ Holly Page(フランス)、ラグナ・デバッツ Ragna Debats(オランダ)といった顔ぶれ。このほか、アメリカのレジェンド、アントン・クルピチカ Anton Krupickaも登場するとのこと。
10月14日日曜日: 尾瀬岩鞍、東京女子、南魚沼コシヒカリ、Madarao、水見色、峨山道、小辺路
- 尾瀬岩鞍バーティカルキロメーター: 群馬県の尾瀬岩倉ホワイトワールドで開催。4回目の開催となる今回もスカイランナー・ジャパンシリーズのVKシリーズカテゴリー全5戦の最終戦となっています。標高差1000mを5kmで登るエキスパートコースのほか、距離3kmで累積獲得高度700mD+のチャレンジコースやキッズスカイレースも開催。当サイトでは今年も尾瀬岩鞍バーティカルキロメーターを現地で取材し、主な結果は速報でお伝えする予定です。
- 東京女子トレイルラン(14km): 東京都青梅市。永山公園を拠点に女性のみが参加できるという大会です。KFCトライアスロンクラブが主催するイベントです。
- 南魚沼コシヒカリRUN in 石打(21k/10k): 新潟県南魚沼市。6kmのトレイルの周回コースでのソロ、駅伝のほか、ロードのハーフマラソンも行われ、レース後にはコシヒカリの新米のご飯も振る舞われます。
- Madarao Forest Trails 50k(50k/16k): 信越五岳が開催された斑尾高原で開催される大会で2007年から続く大会です。
- 水見色トレラン(3時間 3kループ): 高山・市民の森(静岡市)で開催。一周3.5kmの周回コースを3時間で何周できるかを競います。個人のほか、チームでリレー、一周のみのキッズの部もあります。
- 峨山道トレイルラン(73k): 石川県。古道「峨山道(がさんどう)」をベースとしたコースですが、今回は輪島市から羽咋市へと南下する73km 2,300mD+。今回が4回目の開催となります。昨年は台風の接近のためフィニッシュを繰り上げて50kmのレースとして開催されました。
- 小辺路 TRAIL JOURNEY in 十津川: 奈良県十津川村。熊野古道・小辺路の一部をコースとしており、個人ではアクセスに時間がかかる小辺路のトレイルを走ることができる貴重な大会。57.8kmの距離で累積獲得高度は3,540mD+というかなり大きなアップダウンのある本格的なコースです。このほか28kmのレースも行われます。
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