DC Weekly 2019年2月25日 – Transgrancanaria、小江戸大江戸、三浦半島、善通寺五岳山、Sai Kung、上峰町、石垣島

欧州ではシーズン開幕を告げるTransgrancanariaがグラン・カナリア島(スペイン)で開催されたほか、国内でもいくつかの大会が開催されました。

国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーも2019年中の予定を随時アップデートしています。まだ掲載していない大会についての情報のご提供、掲載済みの大会についてのご指摘を歓迎いたします。

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(写真・Transgrancanariaのコースより。Photo courtesy of Transgrancanaria)

トレイルランニング関連ニュース

  • グザビエ・テベナール、スキーでFKT:先々週のDC Weeklyではキリアンがスキーによる24時間の累積獲得高度で世界新記録を達成したことをお伝えしていましたが、その1週間前にはグザビエ・テベナール Xavier Thevenardも大きな記録に挑戦していました。グザビエ・テベナールが2月16日に挑戦したのは地元・ジュラのロングトレイルである「Grande Traversée du Jura」をクロスカントリースキーで縦走すること。約200kmのトレイルは季節を通じてトレッキングやマウンテンバイク、スノーシューなどで多くの人に親しまれていて、トレッキングの場合は5-7日間をかけて歩くコース。今回グザビエはこれを往復する376km 8,325mD+をクロスカントリースキーによって23時間22分で走破しました。詳しくはTrails Endurance誌の記事でご覧ください。

先週末のイベント

2月20日水曜日 – 23日土曜日:Transgrancanaria

  • Transgrancanaria HG (265k / 128k / 64k / 42k / 30k / 17k):ヨーロッパの山の大半はまだ雪におおわれている季節ですが、スペイン・カナリア諸島は今年も欧州のトレイルランニングの開幕を告げました。グラン・カナリア島で開催されるTransgrancanariaは今年も多くのドラマを生み出して閉幕しました。各レースのリザルトはLiveTrailで見ることができます
    • 360°:グラン・カナリア島をぐるりと一周する264km 13,265mD+のセルフ・ナビゲーションのレースはルカ・パピ Luca Papi(イタリア)が50時間14分でトップでフィニッシュして優勝。2017年のこのレースでも優勝しているパピですが、実は彼にとってはこの360°のフィニッシュは今回の挑戦の一段落にしか過ぎませんでした。金曜日の午前11時過ぎにフィニッシュしたパピは同じ金曜日の夜、128kmのレースのスタートラインへ。そして27時間23分でフィニッシュ。同じ週末にあわせて393.6km 20,765 mD+を77時間37分20秒で走ったことになります。次いで2番目にフィニッシュしたのはカタルーニャのユーヘニ・ソレ Eugeni Roselló Solé(53時間9分)、3番目はカナリア諸島のイバン・シルベリオ Ivan Galvan Siverio(54時間45分)。女性はエスター・ペレイラ Esther Hernández Pereira(スペイン)が優勝で69時間11分。アニータ・リエピナ Anita Liepina(リトアニア)が81時間10分、セリーヌ・ルカク Céline Lucak(フランス)が84時間21分で続きました。女性7人を含む56人が制限時間以内にフィニッシュしています。
264kmに続いて128kmも完走したルカ・パピ Luca Papi。Photo courtesy of Transgrancanaria

264kmに続いて128kmも完走したルカ・パピ Luca Papi。Photo courtesy of Transgrancanaria

  • 128k:今年のUltra-Trail World Tourの第3戦で年間ランキングにおいてはUTMB®︎とともにポイントが加算されるSerie Bonusの大会と位置付けられていました。優勝したのは昨年と同じくパウ・カペル Pau Capell(スペイン)とマグダレナ・ラジャック Magdalena Łaczak(ポーランド)。カペルは今回で3年連続の優勝となりました。暑さの中でのレースとなりましたが、カペルは序盤にヘイデン・ホークス Hayden Hawks(アメリカ)とともにレースをリードした後、ホークスがペースを落としてリタイアすると後は単独リードを維持し、12時間42分で優勝。後続とは約50分の大差で三連覇を果たしました。2位は昨年64kmのレースで優勝しているパブロ・ビジャ Pablo Villa(スペイン)が128kmに初挑戦で2位(13時間31分)になりました。3位は昨年のトレイル世界選手権準優勝のクリストファー・クレメンテ Cristofer Clemente(スペイン)で13時間42分。スペイン勢がトップ3を占めました。女子はマグダレナ・ラジャック Magdalena Łaczakが16時間22分で優勝、2位にケイトリン・ガービン Kaytlyn Gerbin(アメリカ)が16時間35分、3位はフェルナンダ・マシェール Fernanda Maciel(ブラジル)で17時間3分。今回、有力選手ではヘイデン・ホークスのほか、ロシアのドミトリ・ミチャエフ Dmitry Mityaew、中国のチー・ミン Min Qi、ヤオ・ミャオ Miao Yao、日本の矢田夕子 Yuko Yadaがリタイアしています。
男子優勝のパウ・カペル Pau Capell

男子優勝のパウ・カペル Pau Capell

男子3位のクリストファー・クレメンテ Cristofer Clemente

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昨年に続いて二連覇のマグダレナ・ラジャック Magdalena Łaczak

昨年に続いて二連覇のマグダレナ・ラジャック Magdalena Łaczak

女子3位のフェルナンダ・マシェール Fernanda Maciel

女子3位のフェルナンダ・マシェール Fernanda Maciel

  • 65km: 65kmのレース「Advanced」はイバン・カンプ Iván Camps(スペイン)が5時間53分の好タイムで男子優勝、女子はロシアのイリーナ・ラジンスカ Irina Raczynska(ロシア)が7時間17分で制しました。昨年のTransgrancanariaの42kmのレースで7位の長田豪史 Goshi Osadaは15位となっています。
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2月23日土曜日:小江戸大江戸、三浦半島、善通寺五岳山、Sai Kung

  • 小江戸大江戸200k:埼玉県川越市の蓮馨(れんけい)寺をメイン会場にして開催される人気のロードのウルトラマラソン。各レースの優勝者は200km男子が高橋伸幸(20:48:01)、200km女子が廣澤志保(24:39:54)、230km男子が高橋健吾(24:53:32)、230km女子が中本逸恵(30:22:42)、113km男子が赤羽海衆(11:39:10)、113km女子が秦智子(13:00:29)という結果でした。リザルトの速報はこちらから(200km230km113km91km)。
  • 三浦半島縦断トレイルラン大会(44k):三浦海岸から港南台まで三浦半島を北上するトレイルランニング大会は9回目の開催。44kmのレースは古北隆久が4時間5分、松井一葉が4時間45分でそれぞれ優勝。20kmのレースは丸山翔太郎が1時間20分、エバ・カンベッダ Eva Cambeddaが2時間1分でそれぞれ優勝しています。リザルトはこちら
  • 善通寺五岳山 空海トレイル(45k, 30k, 15k):香川県善通寺市。善通寺の西側に連なる五つの山をめぐる15km 1311mD+の周回コースで開催。3周するトリプルは男性のみ11人が完走して優勝は大杉哲也(5時間23分38秒)。ダブルは熊澤光(3時間50分37秒)、中平安耶(4時間52分59秒)がそれぞれ優勝。シングルは小郷和希(1時間42分22秒)、川井幹子(2時間15分32秒)が優勝という結果でした。リザルトはこちら
  • MSIG Sai Kung 50 (50k, 22k, 12k):香港の東部の豊かな自然が残る西貢 Sai Kungで開催。50kmではデン・ゴーミン Guomin Dengが6時間3分で後続を30分以上引き離して優勝。女子優勝はアンジェリカ・ハーン Angelika Hahnが8時間10分。リザルトはこちら

2月24日日曜日:上峰町、石垣島

  • 上峰町つばきの森トレイル(13k, 6.5k):佐賀県上峰町。鎮西山を周回する6.5kmのコースで開催。2周するミドルコースの男子は大山賞之が1時間2分で優勝し、6分差で山崎貴史が2位で続きました。3位は岩里郁弥。女子は岩佐昌子が33秒差で垂水晶子に競り勝って優勝(1時間42分)。3位は杉浦奈実でした。リザルトはこちら
  • 石垣島オーシャンビュートレイル(63k, 32k, 12k):沖縄県石垣市で今回が3回目の開催。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

今週末のイベント

3月1日金曜日 – 3日日曜日:Translantau

  • Translantau (100k, 50k, 25k): 香港・ランタオ島で開催の100kmなどのトレイルランニングレース。100kmのレースはランタオ島のフェリーターミナルのあるMui Woをスタート・フィニッシュとする100km 5,800mD+のコース。走れるセクションと急な登り下りのメリハリが効いた難コースです。有力選手としては、フランスからアントワーヌ・ギュイヨン Antoine Guillonが参戦。ビッグマウンテンから走れるトレイルまで安定した実力を発揮するベテランは昨年のUTMFで4位、レユニオンで4位になっています。アントワーヌに挑むのは日本の大瀬和文 Kazufumi Ose土井陵 Takashi Doi。大瀬は12月のTNF100 Hong Kongで4位となったのち、2月の9 Dragons 50/50で優勝。Translantauでは昨年の50kmのレースで4位。一方の土井は昨年のTranslantau 100kで2位に。その後はKorea 50kで3位、Trans Jejuで2位。昨年のUTMFでは大瀬とともに6位でフィニッシュしています。中国からはデン・ゴーミン Guomin Deng。昨年のUTMFでは10位でしたが今年1月のHK100ではスマートなレースで4位となって成長をアピール。女性では昨年のTDS®︎女子優勝のオードレー・タンギー Audrey Tanguy(フランス)が参加。トレイルランニングのレースを走るようになったのは2016年からですが、昨年はMIUT 84kで2位、90k du Mont-Blancで2位、レユニオンで3位と頭角を現してきたアスリート。この他には、ジョン・エリス John Ellis(オーストラリア、香港在住)、原良和 Yoshikazu Hara(日本)、ジェレミー・リッチー Jeremy Ritcey(カナダ、香港在住)、クリストフ・ルソー Christophe Le Saux(フランス)、高橋和之 Kazuyuki Takahashi(日本)、サロモン・ウェトスタイン Salomon Wettsteinがエントリーしています。この他、50kmには中国のヤン・ロンフェイ Longfei Yanが参戦。1月のHK100ではリードしながらも故障のためリタイアしているのでリカバリーが注目されます。100kmのレースは3月1日金曜日23時30分(日本時間2日土曜日0時30分)にスタートします。LiveTrailによる通過速報はこちらから。
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3月3日土曜日:Caumsett Park

  • Caumsett Park 50K: アメリカ、ニューヨーク州ロングアイランド。一周5kmの周回コースで開催されるロードのウルトラマラソンです。USATFのロード50k全米選手権となっています。

前週末の主な大会のリザルトと、今週末の国内外のトレイルランニング大会の予定をお伝えしているニュース記事・DC Weeklyへ、皆様からの情報や写真の提供を歓迎します。下のコメント欄もぜひご活用ください。国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーにもぜひご利用ください。

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