DC Weekly 2019年10月28日 – Annapurna、24時間走世界選手権、Javelina

世界最強のマウンテンランナー、キリアンがネパールでその健在ぶりを示した週末。フランスでは2年に一度開催の24時間走の世界選手権が開催され、女子の世界記録が更新されました。日本代表選手の皆さんの結果もまとめています。

国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーも2019年、2020年の予定を随時アップデートしています。まだ掲載していない大会についての情報のご提供、掲載済みの大会についてのご指摘を歓迎いたします。

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(写真・Annapurna Trail Marathonで優勝したキリアン・ジョルネ Kilian Jornet。Photo by © Martina Valmassoi/Salomon)

イベント紹介

  • あのプロデューサーが語る『走って、撮る。〜トレイルランニングの映像制作〜』が11月3日に開催:【先週も同じ内容をお伝えしましたが、まだわずかに席が残っているとのことです。】2009年にNHKで放送されたドキュメンタリー「激走!モンブラン」は日本にトレイルランニング・ブームをもたらした記念碑的な作品。この番組のプロデューサーで、トレイルランニングの映像制作の世界を切り拓いてきた中尾益巳さんがその経験を語るイベントが青山学院大学の青山祭で11月3日日曜日に開催されます。詳しくはFacebookのイベントページからご覧ください。

先週末のイベント

10月26日土曜日 – 27日日曜日:24時間走世界選手権

  • 24時間走世界選手権・IAU 24H World Championships 2019:2年に一度のIAU24時間走世界選手権は南フランスのアルビ Albiの1,500mの周回コースで行われました。
    • 女子ではレースを終始リードしたアメリカのカミラ・ヘロン Camille Herronが270.116kmを記録して世界チャンピオンに。続く女子のレースは後半に入ると大きく順位が入れ替わり、昨年の100km世界選手権で2位のネーレ・アルダー・バーレンス Nele Alder-Baerens(ドイツ)が254.288kmで準優勝。3位には前回の24時間世界選手権チャンピオンのパトリシア・ベレズノウスカ Patrycja Bereznowska(ポーランド)が247.724 kmで入りました。今回優勝したヘロンの記録は昨年12月のDessert Solstice 24Hで自身が記録した世界記録、262.192kmを上回り、女子24時間走の世界新記録となりました。ヘロンは100マイルの女子世界記録ホルダーでもあります(2017年Tunnel Hill 100、12:42:40)。今年は2月にニュージーランドで行われたTarawera Ultramarathon 100マイルで男女総合2位で女子優勝となっています。リザルトはこちら
    • 男子ではエリック・クラバリー Eric Clavery(フランス)が先頭集団をリードしていましたが、9時間経過後にはアレクサンドル・ソロキン Aleksandr Sorokin(リトアニア)が先頭に立ち、そのまま24時間までリードをキープ。278.973kmを記録して今年の世界チャンピオンとなりました。ソロキンは2017年のSpartathlonの優勝者で、昨年の24時間走欧州選手権では自己ベストの260.991kmで3位。今回の278kmはこれまでの世界選手権の優勝タイムを上回る歴代1位の好タイムでした。2位には残り4時間となったところで2位に浮上したタマス・ボディス Tamas Bodis(ハンガリー)が276.222km、3位にはオリビエ・レブロンド Olivier(アメリカ)が275.485kmで続きました。クラバリーは4位でした。リザルトはこちら
    • 各国代表メンバーの上位3人のタイム合計による国別団体では男女ともにアメリカが金メダルを獲得。日本代表女子は兼松藍子 Aiko Kanematsuが6位(242.440km)、楠瀬祐子 Yuko Kusunoseが15位(228.289km)、松本ゆり Yuri Matsumotoが71位(183.717km)、青谷瑞紀 Mizuki Aotaniが74位(183.248km)。日本代表男子は楢木十士郎 Toshiro Narakiが16位(250.866km)。前回4位の高橋伸幸 Nobuyuki Takahashiが18位(248.788km)、2010年世界選手権優勝の井上真悟 Shingo Inoueが33位(236.217km)、安孫子亮 Ryo Abikoが69位(210.609km)でした。
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10月26日土曜日:Annapurna, Javelina, Funchal, HK50

  • Annapurna Trail Marathon (42k):ネパールで開催される大会「Annapurna 100」は100kmのトレイルランニングレースが行われていますが、今年はこの大会の中に42km 3,560mD+のレースが設けられ、これがGolden Trail Series全7戦の最終戦となりました。このレースを制したのはキリアン・ジョルネ Kilian Jornet(スペイン)で4時間46分5秒でフィニッシュ。2位のダビデ・マニーニ Davide Magnini(イタリア)に14分の大差をつけて圧勝。マニーニのタイムは4時間59分59秒。3位にスティアン・アンゲルムンド・ビク Stian Angermund-Vik(ノルウェー)が5時間8分18秒で続きました。キリアンはシリーズ戦では5月のZegama、7月のSierra-Zinal、8月のPikes Peak Marathon、そして今回の最終戦と出場したレースではいずれも優勝。シリーズ戦の年間チャンピオンの座も手にしました。シリーズ戦の年間第二位にはマニーニ、3位にはアンゲルムンド-ビクが続く結果となりました。女子はジュディス・ワイダー Judith Wyder(スイス)が5時間42分3秒でこのレースでの優勝と年間チャンピオンの座を獲得。ワイダーはDolomyths Run優勝、Sierra-Zinalで2位、Rings of Steallで優勝しています。シルビア・ランパッソ Silvia Rampazzo(イタリア)が6時間13分で最終戦2位と年間ランキング2位に。最終戦3位はメグ・マッケンジー Meg Mackenzie(南アフリカ)で6時間33分。年間ランキング3位は最終戦9位のルース・クロフト Ruth Croft(ニュージーランド)に決まりました。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。シリーズ戦の結果はこちらから。
  • Javelina Jundred (100m, 100k): アメリカ・アリゾナ州。砂漠地帯の周回コースを5周する100マイルはUltra-Trail World Tourの第19戦でした。ハロウィンの週末のレースは様々なコスチュームの選手が参加したましたが、男子優勝はパトリック・レーガン Patrick Reaganで13時間11分、今回で三連覇となりました。女子はケーシー・リックタイグ Kaci Lickteigが15時間32分の男女総合4位で優勝。リザルト速報はこちら
  • Eco Trail Funchal – Madeira Island (80k, 40k, 25k, 15k): マデイラ島フンシャルで開催。リザルトはこちら
  • MSIG HK50 Series – Hong Kong Island (24km, 50km): 香港の香港島で開催の50kmのレースで、ビクトリアピークをスタートするコースで行われます。50kは女子でインスエ・レオン Ying-Suet Leungが5時間33分で、男子がティム・マーチャント Tim Marchantが5時間10分でそれぞれ優勝しています。リザルトは大会ウェブサイトから。
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【追記あり】DC Weekly 2022年7月18日 Hardrock 100、Badwater 135、Eiger、野沢温泉

10月27日日曜日:宇都宮、高尾山、氷ノ山、龍馬脱藩、西米良

  • 宇都宮トレイルラン(21k, 8k): 栃木県宇都宮市。ミドル21kmは高橋恒平が2時間14分、森法子が3時間32分でそれぞれ優勝しています。リザルトはこちら
  • 高尾山森林マラソン(15k, 8k): 八王子市恩方中学校をメイン会場にして行われる15km、8kmのマラソンのほか、トレッキングやノルディックウォーキングなどのイベント。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
  • OSJ氷ノ山山系トレイルレース(70k): 兵庫県香美町ほか。男子は中谷亮太が8時間46分で優勝。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
  • 龍馬脱藩トレイルレース(70km, 35km): 高知県須崎市、津野町。四万十川の源流点となる四国カルストをスタートして須崎市を目指します。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
  • 西米良スカイトレイル(38k): 宮崎県の西米良村。熊本県との県境となる市房山まで駆け上がるコース。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

今週末開催のイベント

11月1日金曜日 – 2日土曜日:Siguniang、BTS

  • Ultra Tour Mt Siguniang 四姑娘山超级越野跑 (110k, 75k, 50k, 35k): 中国・四川省の四姑娘山(スーグーニャンシャン)で開催。標高3000mを下回ることはない高地で開催の大会。Ultra-Trail World TourのDiscovery Raceの一つとなっています。
  • Bromo Tengger Semeru Ultra (170k, 102k, 70k): インドネシア・ジャワ島の東ジャワのテンガー山脈で開催。スメル山(3637m)、ブロモ山(2329m)という活発な活動を続けている火山がコース。170kの累積獲得高度は10,000mD+に達するという本格的な山岳レースです。

11月2日土曜日 – 3日日曜日:Pinhoti

  • Pinhoti 100: アメリカ南部、アラバマ州で開催のPoint to Pointの100マイルトレイルランニングレース。

11月2日土曜日:Rio Del Lago, Moab Trail Marathon, Mogan Ultra

  • Rio Del Lago 100: アメリカ・カリフォルニア州サクラメント郊外で開催。ウェスタンステイツ・トレイルを含む、アメリカン川、フォルサム湖沿いの100マイルのコースで開催されます。
  • Moab Trail Marathon (42k, 21k, 5k):アメリカ・ユタ州モアブで開催。今年も42kmのレースはUSAFTのトレイル・マラソン全米選手権となっています。
  • Mogan Ultra 凯乐石莫干山越野赛 (70k, 30k, 8k): 中国・杭州市郊外のMogan Shan 莫干山で開催。70kmのコースの累積獲得高度は4,228mD+、制限時間は18時間となっています。

11月3日日曜日 – 4日月曜日:烏帽子

  • 烏帽子スカイラン(VK): 長野県上田市。烏帽子岳(標高2,066m)山頂まで7.5km、標高差1,200mのEBOSHIバーティカルキロメーターが3日日曜日に開催されます。このレースはスカイランナー・ジャパンシリーズのVKシリーズの第4戦となります。翌日の4日にはテストレースとして山頂まで往復する22km 1,400mD+のスカイレースも開催。

11月3日日曜日:杓子山、甲州アルプス、中能登、忍者、可部連山

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DC Weekly 2022年5月4日 いしおか、兵庫波賀、いいづな、上田/滋賀一周、川の道は進行中

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